ミラーリングは嫌われる
ミラーリングという言葉をご存じでしょうか?
心理学用語の「ミラーリング効果」からきていて、相手の動作を真似ることで好感や信頼が生まれるというものです。
この研究結果が発表されて以来、恋愛や営業などで相手から好感を得るスキルの一つとして頻繁に取り上げられています。
いのため、相手がコップに手を伸ばしたら、自分も手を伸ばしたり、相手が頭をかいたら、自分も頭をかいたりという動作をテクニックとして使う人が増えました。
ところが、最近ではミラーリングは効果がないどころか、むしろ嫌われるということが分かっています。
それは相手がミラーリングのことを知っている場合など「あっ、この人私の動作を真似て好感を得ようとしている」や「なんか不自然な動作」と感じさせてしまうためです。
目を見つめると共感が生まれる
上辺だけのテクニックであるミラーリングよりも、もっと効果的に好感を得る方法があります。
それは、相手の目を見つめて話すことです。
相手の目を見つめてくださいと言うと「恥ずかしい」「じっと見つめていたら不自然」「気持ち悪い」という人がいます。
ですが、これは自分が「恥ずかしい」「自分が不自然」「自分が気持ちいと感じる」という自分目線の意見です。
実際は、相手の目をしっかりと見つめて話たり、話を聞くと、嫌われるどころか信頼感や共感が生まれます。
なぜなら、相手の目をしっかりと見つめることは「この時間はあなたに集中している」という気持ちを行動に表したものです。
しっかりと相手の目を見るのは自分のためではなく、相手のためなのです。
4分間見つめ合うだけで共感が生まれる
「今から隣の人と4分間じっと見つめ合ってください」と強制的にやってもらうと、4分後にはお互いの間に自然と親しみの感情が湧くことが分かっています。
目を見つめるというのは、相手も目を見つめ返すということで、お互いの動作が一致している状態です。手の動きを合わせたりするよりも、よほど自然なミラーリング効果をもたらします。
だからと言って親しくなりたい人に「4分間見つめ合いましょう」と言ったら、気持ち悪い怪しい人なので、そうではなく、話しているときにしっかりと目を見るようにすれば、より自然に共感を生み出すことができます。
目を見るのが恥ずかしいと言う人は、やはり自分目線です。
目を見るのは自分のためではなく、相手に注意や敬意を示すためということを頭に刻み込んでおきましょう。
参考
この記事の内容はモルガン・スタンレーやGoogleで人材育成や組織開発を率い、自身も起業家であるピョートル・フェリクス・グジバチさんの著書『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』の一部要約に個人的な見解を加えたものです。
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この記事に興味を持たれた方は実際に本書を手に取ってみることをお勧めします。