マインドトークとは(意味)
マインドトークとは、「自分の内側で無意識に行われる対話」のことです。
例えば、転職を考えたときに「私にはできない」「あれも無理・これも無理」というようにネガティブな感情が自分の中で湧いてきます。
ネガティブだけでなく「私ならできる」というポジティブな言葉など、自分の中で自然に沸き起こってくる対話がマインドトークです。
日本語では「内部対話」や「自動思考」と呼ばれたりもします。
マインドトークの特性
マインドトークには1つ大きな特性があります。
それは「外側に出さないと、ずっと内側でグルグルと回り続ける」ということです。
わかりやすいのが「不安」「悩み」「心配」といったネガティブなものです。「私なんてダメ」「きっとできない」という言葉は、外に吐き出さない限り自分の中で無限ループに入ります。
友達や家族、同僚などに自分の心配事や不安を話すとスッキリするのは、自分の内側で繰り返されていたマインドトークが外に出たためです。
トラウマの原理
心の病気の一つにトラウマ(PTSD 外傷後ストレス障害)があります。
マインドトークとトラウマは近しい関係にあります。
心理学の研究で、同じ酷い体験をした人でも、その時に自分の感情を共有できる人がいるとトラウマにはならず(あるいは軽度で済む)、誰にも相談できず自分で抱え込んでしまった人が重度のトラウマになりやすいということがわかっています。
「聞くだけ」が絶大な効果を発揮する
多くの人が、他者との関係を良好にするために「聞くだけでいい」と言われても、ついつい自分の意見を主張したりアドバイスをしてしまいます。ですが、これは逆効果です。
相手のマインドトークが外に出ないどころか、むしろ外に出られないように壁を立てたる状態です。
カウンセラーなど人の心的障害と向き合う人が主にやることは、患者の話を「聞くだけ」です。
「私はこう思う」という自分の主張は伝えません。「なるほど」「そう思うんですね」と言って相手を否定せずにひたすら話を聞き続けることが、心の病気の治療につながります。
マインドトークを上手く使う方法
誰しもが持つマインドトークの特性を上手く使ったライフハック(人生を充実したモノにするテクニック)があります。
ネガティブな感情を外に出す
それは「不安」「心配」「悩み」などの感情が湧いたら、口に出して自分の外側に出すことです。
こうすることで、ネガティブな感情が自分の中でグルグルとループして、自己肯定感を下げたり不安を強めることを防ぐことができます。
ポジティブな感情を閉じ込める
もう一つは「ポジティブな感情を自分の内側に閉じ込める」ことです。
自分の中に「私ならできる」「ツイてる」「幸せ」という感情がないときには、そういった言葉を口に出して自分の脳に覚えさせることは重要です。
一方自分の内側から「私ならできる」「ツイてる」「幸せ」というポジティブな感情が自然と湧き出てくるときは、それを外に出さずグルグルと自分の中で回します。いわゆる噛みしめる状態です。
すると事あるごとにプラスの感情が自分の中から沸き起こり「やってやるぜ」というモチベーションにつながったり、「幸せ」という充実感を深く味わえるようになります。
まとめ
マインドトーク自体は人に自然におこる心理現象なので防ぐことはできません。私たちが空気を吸って酸素を取り入れているのと同じぐらい当たり前のことです。
ですが、その当たり前を知って上手く活用すれば、人生をより素晴らしく充実したものにすることができます。
あなたがより幸福な人生を歩むことを心より願っています。