産後間もない新生児を外に連れ出すのは非常識!?赤ちゃんはいつから外に連れていける?海外の事例も含めて解説。

赤ちゃんを抱き上げる笑顔の女性 子育て
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産後間もない赤ちゃんを散歩させている人を見て、「こんな小さい子を外出させて」、「うわー非常識、かわいそうー」、「こんな小さい子連れて歩くなんてヒドイ・コワイ」と思ったことがある人も多いかと思います。

逆に、そういった言葉を言われて、非難されたり、非常識な母親のレッテルを貼られるのが怖くて、本当は外に連れていきたい(連れ出さなければいけない)けど、連れていけない、、と悩んでいる人も多いかと思います。

お医者さんに1ヶ月経つまでは外に連れ出しちゃダメ!と言われた人もいるかと思います。

いったい、いつ頃から赤ちゃんを外に連れ出していいのか?そもそもなぜ赤ちゃんを外に連れ出したらいけないのか?を、

他の国の状況を含めて解説していきます。

なぜ赤ちゃんを外に連れ出したら行けないのか?

そもそも、なぜ生後間もない赤ちゃんを外に連れ出してはいけないのでしょうか?

ウイルスや直射日光、寒さなど要因はいろいろとあると思いますが、

連れ出してはいけないという根本は、赤ちゃんが疲れて弱くなってしまったり、病気にかかってしまったり、外傷を追ってしまうリスクがあるからです。

直射日光が降り注ぐ状態や、氷点下であまりにも寒い中、衣服も不十分な状態は赤ちゃんにはあまりにも過酷すぎます。

得体のしれない病気にかかっている人がたくさんいるところに行ったり、そういう人と直接対面するなどしたら大変危険です。

首も座っていない赤ちゃんを落っことしてしまうなど、外傷を与えてしまったら大変です。

これらが、新生児の外出は一定期間控えたほうがいい理由です。


家の中は安全なのか?

気温が過酷で、ウイルスを持っている人がいる外は、赤ちゃんがダメージを受ける危険があります。では、家の中は安全なのでしょうか?

これは正直、その家の状況や周りにいる人によります

掃除が行き届いて、温度・湿度の調整がバッチリで、赤ちゃんが危害を加えられないスペースが確保されている。この状態なら安全です。

でも、家の中が、

・風邪やインフルエンザやその他のウイルスに感染してる人がいる
・タバコを吸っている人がいる
・ペットや兄弟や大人で赤ちゃんに(意図するしないに関わらず)危害を加える恐れがある
・湿度が高くカビが生えジメジメしてる
・クーラーが効きすぎて寒すぎる
・暖房が強すぎて寒すぎる


こんな状態なら、むしろ外で安全が確保された場所の方がいいですね。

ウイルスを気にする人も多いですが、会社の飲み会に行って帰ってきた夫の方が、近所の公園やスーパーに赤ちゃんを連れて行くよりよっぽど危険かもしれません。

不特定多数がいる密室空間で、濃度の高い空気を吸い込んでいます。ウイルスの危険性は、少し家の外に出るレベルじゃないですね、、

赤ちゃんはそこまで弱いのか?

もちろん赤ちゃんは大人に比べたら骨や筋肉がしっかりしていなく弱い存在です。

ただし、ウイルスに対する強さでいえば赤ちゃんは思いの他強いです。

お母さんのお腹の中にいるときに、お母さんの身体の中で作られた栄養たっぷりの食事をとっています。この食事の中には免疫が入っています

また、生まれてから食べるお母さんの母乳にも免疫が入っています。そう、赤ちゃんは日常的に免疫を体内に取り込んでいるのです。

「兄弟、家族が風邪にかかったのに、新生児だけは平気だった」

「お母さんがインフルエンザにかかったのに、赤ちゃんは平気だった」


「水疱瘡にかかった兄弟がたくさんいる家に赤ちゃんもいたけど、他の兄弟と違って赤ちゃんは大丈夫だった」

こんなことも普通にあるぐらいです。

ただし、生まれたての赤ちゃんはウイルスには最強に強い!というわけではありません

免疫の効果は、母親が体内に持っている免疫と同じものになります。お母さんの身体から作られる食事の中に入っているのでそれもそうですよね。

過去にかかった病気や摂取したワクチンに対抗する免疫が赤ちゃんにも引き継がれるのです。


大人との違いは、赤ちゃんの免疫システムはまだ発達途中で、新しいウイルスに対する免疫を自分の中で作り出すことができません

なので、明らかに病気の人と接したり、空調が悪い場所や人口密度が高い場所は避ける必要があります。




海外ではいつ頃から外出してるの?

アルファベットでできた海外の地図

日本では外出先で新生児と会う機会は多くないですが海外はどうなのでしょうか?一部の国の事例を見ていきたいと思います。

もちろん、海外も日本と同じく、いつ頃外に出るかの指導は医師によっても違います。ここでは一般的な例を紹介します。

アメリカの場合

アメリカでは、通常の出産の後は24~48時間で退院になります。帝王切開の場合は2~4日です。産んだその日に退院ということもよくあるそうです

赤ちゃんの外出は退院した日から可能です。もちろん、ショッピングモールや映画館などいろんな人がいて混雑した場所は避けるべきですが、

天気がいい日に赤ちゃんを連れて散歩するのは問題ないとされています。

むしろ、赤ちゃんにとっても、そして母親にとっても、外を散歩して新鮮な空気を吸うことは楽しいことであり推奨されています


カナダの場合

カナダの場合もアメリカと同じです。

外に出て自然を感じることは、母親にとっても赤ちゃんにとってもいいことだと推奨されています

ただし、カナダは冬は寒く氷点下になるため(ー20~-40℃になる場所もある)、氷点下のときの外出に対し注意を促しています。

大人にとっても過酷な氷点下の中に赤ちゃんを連れて行くことは推奨されていません(当然ですよね!)

ただし、病院など出かける必要性がある場合に一時的に外に出たり、車に乗ってでかけたりすることは問題ないとされています。

その際は、赤ちゃんが寒くないようにしっかりと洋服を着せて、体温が下がっていないか?状態に変化がないか?を都度確認する必要があります


オーストラリアの場合

オーストラリアの場合もアメリカやカナダと同じです。

退院してすぐでも、赤ちゃんが落ち着いているときに、準備をして外出することは健康面から推奨されています

生後1週間も経っていない赤ちゃんを連れて買い物したり、カフェに行ったりというのは比較的一般的です。

ただし、カナダの真逆で、オーストラリアは暑いので、暑さや直射日光から赤ちゃんを守るケアが重要になります。

日焼けを防ぐために腕や足をカバーする必要があります。また、頭を保護するために帽子を被せてあげた方がいいです。

ただし、赤ちゃんは熱くなった身体を自分で冷ますことはできないため(大人も同じ)、服装や環境にも気をつかってあげることが必要です。

イギリスの場合


イギリスの場合も、アメリカ、カナダ、オーストラリアと同じです。
むしろ、24時間以内に退院する方も比較的多いようです。

例えば、キャサリン妃(ケイト・ミドルトン)は自然分娩の後、7時間で赤ちゃんを連れて退院しています。

その病院(the Royal College of Midwives)の助産院長は、「病院にいる期間はそのママの状態によります。ママが医学的に元気で家でもサポートが受けられるのであれば、出産後5~6時間の退院でもまったく問題ない」とコメントしてるぐらいです。

驚きですね。日本だと著名な人が出産後すぐに退院したというニュースはほとんど聞かないので、イギリスと日本だと大衆の認識もだいぶ違うんだろうなぁと感じます。

出産後の病院での滞在日数の変化

昨今、世界中の先進国で産後の滞在期間は短くなっています。

例えばカナダで通常どおりの出産をした場合、1993年は平均3日の滞在が一般的でしたが、2012年には平均2日に減っています。

帝王切開の場合は1993年は平均5日だったのが、2012年では3~4日となっています。

これは新生児の死亡率に対する研究が進み、早期退院(膣出生後48時間以内、帝王切開後96時間未満)した赤ちゃんと、新生児の死亡率や合併症に決定的な関連性がないことが明らかになったためです。

https://www.cps.ca/en/documents/position/facilitating-discharge-from-hospital-of-the-healthy-term-infant

外出のメリットと注意点

海外の事例で見てきたように、新生児を外に連れて行ってあげることにはメリットがあります。

外出のメリット

外出のメリットは日光と浴びて、新鮮な空気に触れられることにあります。

日光と新鮮な空気は体内のビタミンDの生成を促進したり、気分転換になったり、体内のエネルギーが増加したりと、健康面でプラスになることが多くあります。

また、赤ちゃんだけでなく、子育て中のお母さんにも同じ効果があり、外で一緒に散歩を楽しむことはいい気分転換になります

早いうちから外出して、日中と夜の差を体験することは早いうちから自立神経を整える手助けにもなります。


ここまで聞くと逆に、1ヶ月間家の中に閉じ込めておくことが、赤ちゃんにとっても、ママにとってもカワイソに思えてきますね、、

外出時の注意点

赤ちゃんを連れて外に出ることのメリットがあることはわかりました。だからといって、外に連れて行くことはいいことなんだから!と早合点して連れ回してはいけません

赤ちゃんを外に連れて行くにはそれなりの注意(ケア)が必要になります。

15分以上の直射日光を避ける

赤ちゃんは体内でビタミンDを生成したり、エネルギーを蓄積するためにも日光にあたることは必要です。

ただし、赤ちゃんの肌はまだまだ弱く簡単に日焼けしてしまいます

なので、直射日光は15分以内に制限すること、カバーなどで日除けをしてあげることが必要になります。もし、長い時間日光に晒されてしまう可能性がある場合は日焼け止めも活用しましょう。

15分はあくまで目安で、1秒越えたからアウトということではありませんが、そのぐらい赤ちゃんへの気遣いが必要ということです。

人が密集してる場所には行かない

赤ちゃんを外に連れ出すメリットは健康促進です。健康促進のために必要なのは日光と新鮮な空気です。

逆に、赤ちゃんはママが経験していない病気やウイルスには弱い存在です。

なので、人が集まり空調が整っていない環境、例えば、映画館、デパート、遊園地、病院、駅などは避けましょう

ただし、行ってはいけないという禁止ではなく、リスクがあるということなのでその点は勘違いしないでください

兄弟・姉妹がいる、でも、旦那が働いていて、ワンオペでやらなければいけない。。そういう場合は、スーパーへの買い物や兄弟の送り迎えに赤ちゃんを連れて行くしかありません。

家に一人で置いていく方がよっぽどリスクが高いですよね。

そういった場合は、赤ちゃんは極力、車の中にいるようにする。連れてく場合でもママ腕の中などすぐ側に置くようにします。

そして、カバーをかけて誰かが触れたり、ツバが直接かかったりしないようにします

また、赤ちゃん自身が、何かに触れてしまわないようにしましょう

体温を調整する

赤ちゃんは体温調整が上手にできません。なのでそこは周りの人が入念にやってあげる必要があります。

基本的には、着せる洋服の枚数や素材で調整します。

寒い場所に行く時には寒くならないだけの洋服を着せる。暑いところに行く時には、暑くなりすぎないように涼しい格好をさせる

また、車の中や、部屋の中に行くなど環境が変わった場合には、それに合わせて洋服を調整してあげる必要があります。


急な天候の変化も考えられるので、予備の毛布や着替えなども準備して、万全の状態にしておきましょう

赤ちゃんに直接触れないようにする

ウイルスなどのバイキンは、他の人の手で触られたり、あるいはバイキンがついた手で触った場所に触れてしまうことで、その触れた場所に乗り移ってきます。

そして、なにかの拍子に赤ちゃんの顔や口に触れてしまったときにウイルスが体内に入り込みます。これが危険なのです

なので、赤ちゃんの手、顔、口の周りに他の人の手や、他の人が触ったモノが触れないようにしましょう。


病気にかかっている可能性のある人や、手を洗っていない人が抱っこするのも避けるべきです。例え、それが家族であってもです。

むしろ、赤ちゃんのことを思う人であればこそ、「今の状態だと私は触れない方がいいと思う」というように、気配りしてあげることが赤ちゃんにもママにも寄り添ってあげることになります

産後間もない新生児を外に連れ出すのは非常識なのか?

産後間もない新生児を外に連れ出すのは非常識なのか?

日本では産後間もない赤ちゃんを散歩させている人を見て、

「こんな小さい子を外出させて、、」
「うわー非常識、かわいそうー」
「こんな小さい子連れて歩くなんてヒドイ・コワイ」

と考えている人がいることは確かです。ただ、なぜ外出してはいけないのか?外出するとき何に注意すればいいのか?外出のメリットはなんなのか?を知れば、

産後間もない赤ちゃんを外に出すことは決して非常識でも児童虐待でもありません

むしろ、日光や新鮮な空気が赤ちゃんやお母さんに与えるプラスの効果から考えれば、家の中に閉じ込めて置くほうがよっぽど、赤ちゃんにとってはヒドイことかもしれません。


赤ちゃんはまだまだ弱い存在なので、外に連れ出すには注意することがたくさんあります

でも、外のどういったことが危険で、どうすれば対処できるかを知って、それをちゃんとやってあげれば、外に連れて行くことは問題がないのです。

日本の状況を理解する


日本は世界の中でもトップクラスで生活環境が整っている国でもあります。

外に出てあちこちにゴミが散らばっていたり、悪臭が立ち込めていたり、路上で寝泊まりする人を至るところで目にしたり、虫が大量発生してそこらじゅうを飛び回っている、、なんてことはほぼありません。

外の環境の安全さも高いのです。


また、昔と違って、夫婦2人と子供だけで暮らす人も増えています(むしろその方が圧倒的大多数です)。

そんな中で、旦那さんが日中仕事に行っている場合は、お母さんが家事も育児も一人でこなすしかありません。

スーパーの買い出し、兄弟・姉妹がいる場合は保育園や学校への送り迎えなどもお母さんがこなすしかないのです。


そんな中、生まれたばかりの赤ちゃんを家に一人で置いていく方がよっぽど危険です。

赤ちゃんが何かの拍子に体勢が変わってうつ伏せになり息ができない状態になってしまったらどうしますか?

一緒に連れていれば対応できますが、離れていてはどんな対応もできなくなってしまいます

だから、もし生まれたばかりの赤ちゃんをつれてスーパーで買い物してる人や、送り迎えをしている人をみかけたら、

「大変な中すっごく頑張ってるね!身体壊さないように気をつけてね」

「カワイイ赤ちゃんだね」

という声をかけるか、そういった気持で見守ってあげてください。

悪意があるないに関わらず、

「こんな小さい子を外出させて、、」
「うわー非常識、かわいそうー」
「こんな小さい子連れて歩くなんてヒドイ・コワイ」

なんて言ったり、そういう目でみないであげてくださいね。


まとめ

赤ちゃんやママにとって日光や太陽はむしろ健康にいいものです。海外では退院直後から外に連れて行くことが推奨されている場所もあります。

ただ、赤ちゃんはまだまだ弱い存在なので、連れて行く場所や、連れて行くときの格好や準備など気を使うところがたくさんあります。

なので、生まれたばかりの赤ちゃんを外に連れて行くことが非常識なのではなく、何が危険で何が危険ではないのか?外に連れて行くために注意することはなにか?を知らないことが非常識といえます。

赤ちゃんのことを気遣って外に連れて行ってあげるのはむしろ愛情です。
家の中と違って、外に連れていくには注意も準備も必要。そんなの愛情がなきゃできないです。



人間知らなければわからないですし、知らなければ受け入れられず非難してしまうものです。


私も昔はそうでした。でも新婚旅行でヌメアに行った時に、同じホテルにフランス人の夫婦が生後1ヶ月の赤ちゃん(カレンちゃん)を連れて海外旅行にきていているのを見てとても驚きました。

「こんな小さい子連れてきて大丈夫なんですか?」と聞いたら「大丈夫だよーハハハー」と明るく返されました。

更にびっくりしたのが、翌日、朝7時からお昼すぎまでの半日の船上イカダツアーに参加したときに、その夫婦が赤ちゃんと一緒に参加していました。

日光もまぁまぁ強かったし風もあり、イカダの上でミルクあげたり、おしめ変えたり、日焼け止塗ったり、夫婦は赤ちゃんのお世話で忙しそうでしたが、赤ちゃんはスヤスヤ寝たり、起きたり、とくに何事もなく過ごしてました。

旅行中は他にも、小さい赤ちゃんを連れている海外の人をちらほら見かけたので、向こうではそれが普通なんだなぁと感じ考え方も変わりました。

だって、赤ちゃん幸せそうだし、なにより旅行に連れてきてるお父さんお母さんの逞しいこと!


日本でも世界でもこの先どうなっていくか、何が起こるかなんてわかりません。そんな時に、無菌状態の家の中で隔離されてじーっとおとなしく育ってきた子よりも、早くから外にでてアドベンチャーを経験した子の方が、何があっても逞しく生きていけそうだなと思います。

「1歳になる前から海外旅行して、イカダのツアーに参加した」という経験がある子は強いですよね~。あのとき大丈夫だったんだから、今の私だって新しい世界に飛び込んでいける!という自信につながりそうな気がします。(記憶にないかな 笑)



世の中の赤ちゃんやママたちに理解ある人が増えて、みんなが健康で住みやすい世の中になっていけばいいですね^^



参考リンク


今回の記事は12人の子どもを育てているyoutuber、「助産師HISAKOの子育て学校」のHISAKOさんとMARKさんから大いに学ばさせていただいた内容です。

僕自身、妻の妊娠前から妊娠中も、妻と口論したり、相手の実家まで行って離婚を直談判したぐらい夫婦関係に悩んでいました。

そんなときに、妻からHISAKOさんとMARKさんの存在を教えてもらって、本当に助けてもらいました。お二人、そして存在を教えてくれた妻にとても感謝しています。

まだまだ稚拙で未熟ですが、1つずつ学び、学んだことを同じ悩みを持っている方々に共有することで、この世の中に少しでも幸せになれる人が増えたらいいなと思います。

お二人の動画、とてもいいものばかりなので、ぜひ見てみてください!


それにしてもHISAKOさんが45歳超え、MARKさんが60歳超えの事実が驚愕。


HISAKOさんは若くて美人でスタイルよくて綺麗で明るくてパワフルだし。


MARKさんも若々しくてしゃべりうまくて広い広い心の持ち主で、しかも会社をいくつも起こしててビジネスセンス抜群でいろんな国の言葉しゃべれるとかスゴすぎ。。


少しでもお二人に近づけるようにこれから、ガンガン経験を積んでいきたいと思います。


つたない文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました^^

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