2010年以降、断捨離やミニマリストといった言葉が浸透し、モノを減らした生活をする人が増えてきています。
その背景はIT革命や東日本大震災などの時代の変化とともに、多くの人が「モノをたくさん持っていることが」幸せではななく、永遠に満たされない不幸せや、生き延びるリスクであると気付いたことです。
そして幸せの形が「モノたくさん持っていることが幸せ」から「大切なものだけに囲まれている方が幸せ」へと変化したためです。
現代の日本で幸せになる手段の一つがミニマリストです。
ミニマリストは才能や性格ではなく、考え方の技術を身に付けさえすれば誰もが簡単になれるものです。
そして、ミニマリストになることは時間、お金、自己肯定感、人間関係など様々なメリットをもたらします。
ここでは、ミニマリストになると具体的にどういったメリットがあるかについて解説しています。
ものを捨てミニマリストになるメリット
モノを捨てる5つのステップを実行してミニマリストになると、次の3つの変化が訪れます。
時間が増える
ミニマリストの1つ目のメリットは、「モノを捨てることで劇的に時間が増る」ことです。
あなたの人生の中で次の時間がすべて空き時間になります。
必要なもの・大切なモノにフォーカスする丁寧な生き方をしていれば、今必要なものがパッと出せるようになります。
次から次にモノを買わなければ満たされないという思考からも解放されているので、次から次に買うものを探す生活からも解放されます。
人と比べなくなる
ミニマリストの2つ目のメリットは、「人と比べなくなる」ことです。
他人と自分を比べてモノが欲しくなってしまう理由は大きく2つあります。
- 自分がもっているモノに慣れて飽きてしまう。
- 高いモノを身に付ければ自分の価値も高くなるという勘違い。
ミニマリストはこの2つの思考から解放された人のことだからです。その理由を知るにはなぜ「慣れや飽き」「自分の価値=身の回りのモノ」と考えてしまうのかを理解する必要があります。
自分がもっているモノに慣れて飽きてしまう
持っているブランド品のカバンや車に慣れて飽きたことで、他の人の持っているものを見ると「いいな」と思ってしまいます。
そして、機能はまったく同じなのに色違いのものをいくつも買ってしまいます。
周りの人からしたら「色が違うだけで、同じじゃん。要らなくない?」と思うことに、価値を感じてしまうのです。
満足した気になりますが、刺激が少ないのですぐに飽き、また新しいものが欲しくなってしまいます。
高いモノを身に付ければ自分の価値も高くなるという勘違い
多くの人が自分自身の価値を、自分が所有している身の回りのモノで表現できると思い込んでいることです。
ベンツの車に乗っていれば、自分がベンツと同じだけの価値があるように感じます。ですが、もちろんあなたはベンツではありません。
全身をヴィトンで固めれば、自分がヴィトンと同じだけの価値があるように感じます。ですが、もちろんあなたはヴィトンではありません。
何百万する時計や宝石を身に付けて、超高級スーツやドレスを身にまとっていれば、その価格の分だけ自分の価値が上がったと考えます。
高級なモノ以外にも、本も同じです。本棚に知性溢れる本が並んでいれば、自分の知性が高くなったように感じます。本棚を見せつけて「私ってこれだけ賢いんだよ」アピールをしたくなります。ですが、もちろん、本棚の本の数や種類=あなたの知性ではありません。
図書館で働いたり暮らしている人が知性の塊かと言われれば決してそうではありません。
偉大な成功者や優秀な東大生が使っていたペンやノートを使えば、あなたが賢くなるわけではありません。
ジョーダンの靴を履けば、あなたにジョーダンと同じ運動能力が宿るわけではありません。
ですが、価格がついているのは時計や宝石、知性がつまっているのは本であって、あなた自身の価値が上がったわけではありません。
ミニマリストの思考
ミニマリストは「人は慣れて飽きてしまう生き物だ」「人の価値は持っているものの価値とは違う」と理解して行動している人です。
だから人と比較することがありません。
「あの人はズルい」「私もあれを手に入れられさえすれば」という感情がなくなり「今あるもので幸せ」という気持ちになります。
なぜなら、ミニマリストは自分にとって大切なモノだけに囲まれて、まだ持っていない、洋服、カバン、時計、車、家、「いいね」、フォロワーを「もっと欲しい」と言って求めるのではなく、既に持っているモノに感謝しているからです。
「もっといい洋服が欲しい」→「今持っている洋服に感謝」
「もっといい時計が欲しい」→「今持っている時計に感謝」
「もっといい車が欲しい」→「今持っている車に感謝」
「もっといい家が欲しい」→「今持っている家に感謝」
・・・
と考えています。
人と比べず、今あるモノに感謝できる人生はとても有意義で幸せです。
行動的になる
ミニマリストになる3つめのメリットは「行動的になる」ことです。
引越(海外移住)、旅行、友達と遊ぶなど、家の外に短期間~長期間出かけることがとてもやりやすくなります。
引越が楽になる
家の中にほとんどモノがないのでパッキングが短時間でできるようになります。そして、新しい家に引っ越した後の開墾やセッティングも短時間でできるようになります。
モノの量が少ないので、引越料金も安くすみます。
ミニマリストでいるとはとても気軽に行動できる状態です。
海外に行きやすくなる
海外に行くとなると「あれも必要」「これもなきゃ」と考えて色々と持っていこうとしてしまう人が大半です。なので、旅行の準備にお金と時間がかかるため、海外に行くことが人生の一大イベントになり腰が重くなってしまいます。
ですが、ミニマリストはそもそもモノがほとんどなくて普通に生活できている人です。国内にいようが海外にいようが必要なモノは多くありません。
このため、海外に行く準備にお金と時間がかかりません。スーツケースにお気に入りの洋服と洗面用具を突っ込んだらすぐに出発できます。
ミニマリストはリュックとスーツケース、またはリュックだけで沖縄だろうが北海道だろうが海外だろうがどこでも身軽に行ける人です。行って定住できる人です。
「リュック1つで十分」とわかっているので不安や心配はありません。それよりも新しい非日常に飛び込むワクワク感でいっぱいです。
人間関係が身軽になる
どこにでも簡単に旅行できるように物理的に身軽になるだけでなく、人間関係も身軽になります。
モノにフォーカスする「もっといいモノが欲しい」という思考がなくなり、人と比べることがなくなるので、「今の生活で十分幸せ」というマインドになっています。
つまり、「私なんて」「私の方が劣っている」という思考がなくなり「私は私で幸せ」という自己肯定感の高い状態です。
そうした満足している状態で人に会うので、純粋に人との関係を楽しめるようになります。
いい人が自然と集まってくる
自己肯定感が高くて、大切なモノを大切に使おうと考え、今が幸せだと思っている明るい人に、人は自然と集まっていきます。
しかも集まってくるのは自己肯定感が低く、モノを粗末に扱い、不幸だと思っている暗い人ではありません。
自分と似た、自己肯定感が高くて、大切なモノを大切に使おうと考え、今が幸せだと思っている明るい人に、人たちが集まってきます。
幸せとは何か?
多くの人は、幸せは「もっとお金を持っている人」「もっといいモノを持っている人」などお金持ちや憧れの人に「なること」だと考えています。
ですが、どんなに誰かに近づいてもあなたは幸せになれません。
なぜなら、幸せとは「なる」ものではなく「感じる」ことだからです。
このように感じている状態が幸せな状態です。
「もっとモノが欲しい」「今あるモノじゃ足りない」「あの人がうらやましい」と思っている人は永遠に幸せになることはできません。
ミニマリストは現代社会において「幸せ」を手にするための手段です。
ミニマリストとはなんでもかんでもとにかく捨てる人ではありません。要らない物を捨ててもいいと知っている人です。
モノに埋もれて大事なモノが見えなくなる生活ではなく、大切な人との写真がすぐに出てきて、お気に入りの洋服をもっと丁寧に着れる生活になれば自然と幸せになります。
これがミニマリストになるメリットです。
興味が湧いた方は、ミニマリストになる具体的な方法をご参考ください。
あなたの人生がより幸せになることを心より願っています。