ラーニングアジリティやアンラーニングとは何か?常に学び続け、古い考えは捨てていく(振り返りは3回:行動前・中・後)

思考法
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ラーニングアジリティとは何か?

ラーニングアジリティ(Learning Agility)と言う言葉をご存じでしょうか?Learningとは学習、Agilityとは俊敏さ、すなわちラーニングアジリティとは、目の前で起こっている出来事から学びそれを行動に落とし込んでいくことです。

「今何が起こっているのか」「なぜそれが起きているのか」「どういうふうにそれを現在の計画に反映させるのか」といったことを走りながら学ぶ姿勢です。

昔はそれほど学習の俊敏さは求められていませんでした。というのも情報は企業の内部や一部の人たちが隠し持っていたためです。

ところがインターネットの登場により、今では一個人が大企業と同じ情報に即座にアクセスすることができます。

個人が大企業の強豪になり、大企業が個人に負ける可能性がある時代になっています

このような時代において、いかに早く学習し行動を変えていけるかが生き残るための必須要件になっています

そして一度学んだら終わりではなく、学び続けられる人が勝利する時代です。

point

個人が大企業の強豪になり、大企業が個人に負ける可能性がある時代。毎日学び続けた人が勝利する。


アンラーニングとは何か?(アンラーンとは何か?)

ただし、学校の授業のように、ただ学び続けていればいいということではありません

学び続ける際にはアンラーニングが必要になります。アンラーニング(unlearning)とは、何か新しいことを覚えるために古いやり方を捨てることです。アンラーン(unlearn)とも言ったりします。

この世のあらゆる物事は学校のテストとは異なり解は1つではありません。達成するためのプロセスが複数あります。

そして現代ではインターネットの登場もあり様々な新しい方法が日々生まれています。

学びを放棄する人にありがちなのが「また新しいのが出たよ。覚えても覚えてもキリがない」「これまで学んだやつは何なの?時間のムダじゃん」といった考え方です。

しかし、もはや新しいものが登場するのは普通です。そして新しいことを覚え直すことも普通です。そのため、過去に学んだものを積み重ねるという姿勢は現実とは大きなミスマッチを発生させます。

そうではなく、新しいやりかたがでたら、過去のやり方を捨てて、新しい方法にアップデートすればいいのです。

過去のことは忘れていい。むしろ忘れ去って、新しい方法を取り入れるキャパを生み出すことが現代で学び続けるためには重要なのです。

例えば、昔は鎌倉幕府ができた年を覚える語呂合わせに「いいくに(1192)作ろう鎌倉幕府」というものがありました。鎌倉幕府の設立は1192年ということです。ところが、現代では研究が進み、歴史が見直され1185年に変わっています。

この時に「せっかく覚えたのに!なんだったの!?」と言っている人はラーニングアジリティがない人です。

そうではなく「時代が進めば新しい研究結果も出てきて訂正も入るよね」というスタンスで、1192にサヨナラ(アンラーニング)して、1185をサラっと受け入れることが、今後の社会を生き残っていくために重要な考え方です。

point

自分の思考パターンが古いことに気が付いたら、即座に捨ててアップデートする。


振り返りは3回行う

ラーニングアジリティを実践するには振り返りを3回行うことが重要です。

行動前、行動中、行動後の3回です。英語では、振り返りをReflectionというため、Reflection before action, Reflection in action, Reflection after action といいます。

行動前に「これからやろうとしていることは最も質が高い方法だろうか?」を考え、実際に行動しているときに「今やっていることは実際の状況に対して最適だろうか?」を考え、行動後に「もっとできるところはどこだろうか?」と考えます。

これにより学習の質やアウトプットが大幅に改善します



参考

この記事の内容はモルガン・スタンレーやGoogleで人材育成や組織開発を率い、自身も起業家であるピョートル・フェリクス・グジバチさんの著書『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』の一部要約に個人的な見解を加えたものです。

本書は現代の組織に求めれているものは何か?それを得るためにはどうすればいいかが具体的かつ論理的に記されています。

使われている用語は専門用語ではなく、誰にでもわかりやすいものになっていて、例も豊富に乗っている非常に実践的な良書です。

会社を率いている人や部署を率いている人、あるいはマネージャーを目指している人の必読書といえます。

この記事に興味を持たれた方は実際に本書を手に取ってみることをお勧めします。



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