不景気でダメになる会社や営業マンとそうでない人の違い|信頼関係を築くための9つの質問(目を凝らして小さな光を見つめ続ける)

ビジネス
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この世は常に変化し続けています。その動きは決して一定ではありません。良くなり続けているわけでもありません。

いい時があれば悪いときもある、波のように周期的に上がったり下がったりを繰り返しながら登っていきます。

このため、周期的に大きな不況が訪れます

その時に、不況の中で耐えきることができずに潰れていく会社と、不況の中でもしぶとく生き抜ける会社があります

あるいは、不況がきたときに売り上げ成績がガクッと落ちる社員と、不況の中でも売上をキープできる社員がいます

いったい両者の差とは何なのでしょうか?

ここでは、不況がきたときに業績が落ちる企業や社員の特徴と、不況がきても耐え抜ける企業や社員の特徴についてまとめています。


定期的な不況

そもそも日本にどのぐらいの頻度で不況が来ているのでしょうか?不況がいかに身近なものかを知るために、年表形式で直近の日本の不況をまとめています。

日本の不況
  • 1990年 バブル崩壊
  • 1993年 GNPが前年を下回る
  • 1995年 阪神淡路大震災
  • 1997年 アジア通貨危機
  • 1998年 23年ぶりのマイナス成長
  • 2000年 ITバブル崩壊
  • 2006年 ライブドアショック
  • 2008年 リーマンショック
  • 2011年 東日本大震災
  • 2016年 台風7,9,10,11号、熊本地震
  • 2020年 コロナ

だいたい2~4年のスパンで大きな不況や災害に見舞われていることがわかります。

つまり、不況は思っている以上に身近で頻繁に発生しうるということです。

point

不況は身近なもの。2~4年に一度不況が訪れる。


不況がきたときに業績が落ちる企業や社員の特徴

不況がきたときに業績が落ちる企業や社員とは、結論から言うと「自分の利益を追求してきた人たち」です。

どうやって金持ちになるかという自分の利益を優先して、いかに稼ぐかというテクニックに走ってきた人たちは、景気がいいときは金回りもよく稼ぐことができます

世の中にお金が余っていて、お金を使うムードになっているので、お金を求め行動し続けている人たちにそういったお金が集まってくるからです。

ですが、不況が訪れると世の中から余っているお金がなくなります。お金を使うムードが一気になくなり、みなお金を貯め込みます。

そうすると「自分の利益を追求してきた人たち」の元にはお金が集まってこなくなります

これまで荒稼ぎしてお金ばかりを追ってきて、贅沢な暮らしをしてきましたが、不況になったとたんお金が出ていく一方となり、ダメになってしまいます

point

「自分の利益を追求してきた人たち」は、不況がくると手も足も出なくなる。


不況がきても耐え抜ける企業や社員の特徴

不況がきても耐え抜ける企業や社員の特徴は「信頼関係を築いてきた人」たちです。

お客さんたちと「お金」という軸ではなく「信頼関係」という軸でつながっているので、不景気が訪れたとしても「あの人にお願いしよう」という気持ちが続き、お金が回ります。

もう一つ重要な点は、人と人とのつながりを重要視しているので、好景気になっても、荒稼ぎしたり普段以上に利益をあげまくることがないということです。

一見デメリットのように聞こえるかもしれません。ですがそうではありません。「信頼関係を築いてきた人」は好景気・不景気に左右されずに着々と成果を上げ続けるということです。

point

人と人とのつながりで仕事をしている人は、不景気に左右されない。


あなたは誰に何を何のために売っているか?

人と人とのつながりを大切にし、信頼関係を築くためには、「あなたは誰に何を、何のために売っているか?」とうい質問の答えがとても重要になります。

お金を稼ぐために、お客さんに商品やサービスを売っている」という人は信頼関係を築くことができない人の典型例です。

お客さんを商品やサービスを買う人としてしか見ていません。そういう人は商品を買ってもらったらそれで終わりです。商品を売りつけたらそれで終わりです。

「あなたは誰に何を、何のために売っているか?」に明確な正しい答えはありません。みなそれぞれが異なる答えをもっています。

例えば「山や田舎で暮らしている人たちが、心安らいで自分らしく暮らせるために、土と木と共存できる庭を提供している」というのも一つの答えです。

売っている商品は庭ですが、お客さんに「心安らいで自分らしく暮らせる場所」を提供することを目的としています。

そうやって自分の思いを込めて働くからこそ、お客さんや一緒に関わる人との間に信頼関係が出来上がっていくのです。


信頼関係を築くための9つの質問

「あなたは誰に何を、何のために売っているか?」という質問も含め、次の9のつの質問に答えていくことで、人と人との信頼関係を築くための方向性や答えを考えることができます。

信頼関係を築くための9つの質問
  1. あなたは何を売っていますか?
  2. お客さんは何を買っていますか?
  3. あなたが売っているものと、お客さんが買っているものは同じですか?
  4. あなたは何屋さんですか?
  5. あなたのお客さんは誰ですか?
  6. お客さんにとって本当に価値があるものとは何ですか?
  7. お客さんは何にお金を払ってくれていますか?
  8. お客さんから見てあなたは誰ですか?
  9. なぜあなたはこの仕事を生き方として選んだのですか?

これらの質問に対する答えは人それぞれ違います。同じ人でも、その人のフェーズや経験によって変わっていくかもしれません。

重要なことは、これから先1年、5年、10年とずっとずっとこの問いを自分に問いかけていくことです。



▼解答例

質問回答例
あなたは何を売っていますか?自分らしく心安らいで暮らせる場所
お客さんは何を買っていますか?自分らしく心安らいで暮らせる場所
あなたが売っているものと、お客さんが買っているものは同じですか?はい
あなたは何屋さんですか?エクステリアガーデニング
あなたのお客さんは誰ですか?山や田舎で暮らす人
お客さんにとって本当に価値があるものとは何ですか?自分や家族が、自分らしく心安らいで暮らせる場所
お客さんは何にお金を払ってくれていますか?自分らしく心安らいで暮らせる場所
お客さんから見てあなたは誰ですか?自分の夢を叶えるために相談に乗ってくれる人
なぜあなたはこの仕事を生き方として選んだのですか?山や田舎を愛しているから。そこで暮らす人たちの生活を支える手助けがしたいから。


誰を助けたいか?人は想いにお金を払う

信頼関係を築くための9つの質問は「あなたは誰を助けたいか?」の答えにもつながります。

仕事とは、あなたが助けたい人の手助けをする一つの手段でしかありません

その思いが人と人とをつなぎ信頼関係を生み出します。その信頼関係がお金という対価になります。

point

人は「思い」にお金を払う生き物。


最初から活路が開かれているわけではない

人と人との信頼関係を築ける人は、最初から順風満帆に進んでいるわけではありません。

お客さんに対峙したとき、その人との関係性は自分だけの利益を求めている人となんら変わりません。何もわからない真っ暗な中にいるようなものです。

その真っ暗闇の中で、真剣に目を凝らさなければ見えないほんの小さな光を見つめます。そして、その光の方向に向かって一歩一歩勇気を持って歩んでいきます

その光にたどり着くまでに何年かかるかはわかりません。1年、10年いやそれ以上かかるかもしれません。

そうやって、自分が大事にする目的に向かって一つ一つ積み上げていった先に、お客さんとの信頼関係が生まれるのです。

人生はその小さな小さな光に向かって歩き続けていくことです。その小さな小さな光こそが希望という名の光です。

point

人はどんな真っ暗闇の中にいても、真剣に目を凝らして見つめれば、かならず小さな光を見つけることができる。


参考

この記事の内容は複数の企業を経営する中村信二さんの「営業の魔法」の一部要約および、自分なりの解釈を加えたものです。

営業の魔法は音声版で楽しく学ぶことができるものです。美しい心理描写のストーリー仕立てで、主人公が学びながら成長していく姿がありありと目に浮かびます。

最初から最後まで心からうならされる学びで満ちています。感動にも満ち溢れ、心が熱くなること間違いありません。

仕事や生き方で迷っている人はぜひ聞いてみることをお勧めします。心に希望の光を与えてくれる、何度も何度も聞き返す価値のある素晴らしい一冊です。


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