できないことも子供の個性。欠点を受け入れ、得意を伸ばして幸せな子に育てるには?

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子供に障害があるなど、子供の欠点が目立ってしまう。今までは親がフォローや手助けをずっとしてきたけど、それもだんだん難しくなってきた。この子を今後もフォローし続けられるのか心配、、

親だからこそ子供のためにを思って色々と心配し、してあげたくなるのは当然かもしれません。でも、もしかするとそれが子供への期待の押し付けになっているかもしれません。

子供が将来、自分の特徴に合ったかけがえのない仕事を見つけられるようになるために、幸せな子に育つために親に何ができるのか?

そんな、ありふれた、けど、とても深刻な問題に答える9個の金言をご紹介します。


できることが増えるのと障害が軽くなるのは別のこと

障害のある子も、そうでない子も、成長すると「できること」が増えていきます。

親は「こんなことも、あんなこともできるようになった。だから障害の特性は軽くなっている」と思いたくなります。しかし、できないことや苦手なことがあるという障害の特性は大人になってもあまり変わらないのです。

できることが増えるのと障害が軽くなるのは別のことなのだと理解しておいてください。


障害が軽くなることに期待を寄せない

今後、子供の障害が軽くなるという変化に期待を寄せるのではなく、「この子がこの子のままで幸せに暮らせること」を第一に考えてほしいと思います。

もし親が、「ここさえ直せば、この子は普通の子と同じだ」「苦手なことを努力や訓練で解消させよう」という気持ちになってしまうと、子供は苦しみ、親との関係を煩わしく思うでしょう。

苦手を克服させたいと願う気持ちの切実さは、とてもよくわかります。

けれど、その思いを見せないようにして、得意なこと、好きなことを伸ばすように応援して欲しいと思います。


能力的に劣っているのではなく、能力に凹凸がある

できないことや苦手なことがあるというのは、能力的に劣っているのではありません。能力に凹凸があるのです。

苦手があるぶん、得意も突出しているのです。そこをちゃんと見てあげれば、

本当の意味で大成すると思います。もしも、子供の得意なことが親の希望する進路とかけ離れていたとしても、親の希望を押し付けるのではなく、子供の希望に寄り添ってください。

発達障害の有無に関わらず、親が自分の希望に子供を添わせようとすれば、親子関係はうまくいかなくなります。


発達障害でもそうでなくても、自分のしたいことを決めるのは子ども自身

子供に対して「予告とフォローができにくくなった」というのが、「親が期待する結果になるような予告」や「親が期待しない結果へのフォロー」になっていないか見直してみてください。

お母さんやお父さんが、前に立って子供を引っ張るのではなく、後ろから押してあげる時期に入ったのです。

やるべきことや、行きたい方向は子ども自身が決めるのです。親はそれを応援して、道を踏み外さないように後ろから支える。そんなイメージだといいですね。


できなくて困ることもある。でも得意なことは人よりずっと優れているから、そこを伸ばしてほしい

子供に障害があることを、学校やクラスメイトなど周囲に伝えるかどうかは、ご両親のお考えでいいと思います。話しても話さなくても、構わないと思います。

でも、お子さん本人には伝えたほうがいいかもしれません。

「きみは、こういうことはできるでしょう。こういうことは得意でしょう。けれど、こういうことがわからなくて困ることがあるでしょう。でも得意なことは人よりずっと優れているんだから、そこを伸ばして欲しい。」

といったように伝えることはとても重要なことだと思います。


かけがえのない仕事に巡り合うには「得意」「好きを」伸ばすこと

お子さんが「世界中にはさまざまな仕事があるけれど、いちばん好きでかけがえのない仕事に巡り合えた」と言えるような仕事につけるようになるように、

お子さんの「得意」「好き」を見つけて、伸ばしてあげてください。


親が笑顔でいることで、子供に幸せな気持ちが届く

多くの人は、子供をもったことを幸福だと思っています。でも、その思いを子供に日々伝えている人はあまりいないようです。

欧米の人は「I’m happy to see you.(あなたに会えて幸せ)」とさらりと口にしますが、日本人はなかなか言えません。

でも、言えなくてもいいのです。お母さんやお父さんが笑顔でいてくれれば、子供は「ぼく・わたしと一緒にいると幸せなんだ。楽しいと思ってるんだ」と理解します。


喜びを分かち合うことで、初めて苦しみや悲しみも分かち合えるようになる

よく、「人の気持ちを考えろ」と言う人がいますが、他者の悲しみや苦しみを理解できる人になるためには、まず誰かと十分に喜びを分かち合う体験が必要です。

それができて初めて、今度は悲しみや苦しみといったマイナスの感情も分かち合えるようになるのです。

笑顔が子供の情緒を豊かに育てるのです。


喜びや楽しさをわかち合う経験が多いほど、子供は幸せな子になる

たくさんの人に笑いかけてもらってください。子供をたくさん笑顔にしてください。

喜びや楽しさを分かち合う経験が多ければ多いほど、子供は幸せな子になるはずです。

それでも、「お母さんとお父さんの笑顔ほど、子供を喜ばせるものはない」ということも忘れないでください。


参考

この内容は、川崎医療福祉大学特任教授、横浜市リハビリテーション事業団参与で、自閉症を持つ人々のための支援プログラム、TEACCH(ティーチ)を米国から日本に紹介するなど様々な経歴をもつ精神科医 佐々木正美先生の「この子はこの子のままでいいと思える本」の要約と一部抜粋です。

本書には他にも、気づきを与え、心を軽くしてくれる、子供の育て方に関する金言がたくさん載っています。

興味を持たれた方はぜひ一度手に取って見てはいかがでしょうか?

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