特徴肯定性効果とは何か?
特徴肯定性効果とは心理用語の一つで、私たち人は存在するものは認識できるが、存在しないものは認識しにくい特徴のことです。
簡単にいうと、存在するものに過剰に価値を置いてしまうということです。
例えば、あなたはYoutubeで音楽を聴いたり学習をしたり様々な恩恵を受けています。Youtubeがあって本当に良かった、自分はとても幸せだと心から思えることでしょう。
ですが、仮にYoutubeがこの世に存在しなかったら、あなたは不幸になるのでしょうか?
そんなことはありません。もしYoutubeがなければないで、みんなそのまま暮らしていきます。
つまり、あることで「感謝」や「幸福」を感じていたとしても、仮にそれがなかったとしても、あなたは不幸にはならないということです。
「今あるものがなくなったら」を想像すると、幸せになれる
私たちヒトが持つ特徴肯定性効果は一見すると当たり前で取るに足らないことのように聞こえますが、幸せな人生を歩むためのカギでもあります。
私たちは「ある」と認識したときに過剰な価値や幸せを感じます。
逆に「ない」と感じるときには不幸を感じます。また「ある」や「ない」を意識しないときは、幸福を感じません。いわゆるマンネリの状態です。
私たちの日常の大半は「ある」や「ない」を意識していない状態です。「あって当たり前」と考えているので、幸せを感じることはありません。
ところがここで、「今、もし自分に〇〇がなかったら」と想像すると、今あるものの価値を実感することができます。
「もし自分が戦後すぐに生まれていたら、3食食べれることはなかった」といったように、衣食住があることは、電気、水道、ガスが通っていることにも感謝できるようになります。
予防キャンペーンにも使える
「ある」ことに価値を感じる特徴肯定性効果は、禁煙や飲酒の予防キャンペーンにも使われます。
「お酒を飲むと、健康に生きられる寿命が短くなります」というと、今健康でいられることの価値を実感することができます。
一方「お酒を飲まなければ、健康を維持できます」というと、「ある」をそれほど強く感じることができないため、効果は弱まります。
参考
この記事の内容はスイスの経営者かつ小説家でもあるロルフ・ドベリの「Think Smart ~間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法~」の一部要約と自分なりの見解を加えたものです。
本書では人々が陥りやすい思考のワナとその対処法が、実例を踏まえてふんだんに紹介されています。
とても分かりやすく、成功したい、幸福になりたい思っている人の必読書です。
この記事に少しでも興味を持たれた方は是非実際の書籍を手に取ってみることをお勧めします。