世の中に成功を望む人はたくさんいます。誰だって成功したい、お金持ちになりたい、今より幸せになりたいと考えます。
しかし、実際には成功し、本当に幸せを感じながら毎日を過ごしている人は少数派です。そして今日も、人生に不満を持ちながら、成功したい、お金持ちになりたい、幸せになりたい、もし〇〇だったら、と考えながら生きていいる人がほとんどです。
いわゆる凡人と呼ばれる部類の人たちです。私も含め世の中の大半の人が成功できない凡人に属していいます。
では、そういった成功できない人たちは、なぜ成功できないのでしょうか?
ここでは、成功に近づけるよう、成功できない凡人の特徴と成功者の違いを理解できるよう実例を踏まえて解説しています。
成功しない凡人の3つの特徴
成功するためには、成功の秘訣やコツを知るよりも先に、成功しない凡人の特徴を知っておく必要があります。ここがわからないと成功に向かって歩き出すことができません。
成功できない人には典型的な3つの特徴があります。
- 秘訣とコツを求める
- 言われたアドバイスを絶対にやらない
- とにかくよく喋る(自己弁護がうまい)
それぞれの人の特徴につてい見ていきましょう。
「秘訣とコツを求める」
成功しない凡人の2つ目の特徴は、秘訣とコツを求めることです。
成功を望む人が、成功している人に「成功するためにはどうすればいいですか?」と聞いたとき、成功者は、自分の実体験と相手の現状を考えて、本当にやるべきだと思ったことを教えてくれます。
しかし、そんなときでも成功しない凡人は「そういうのではなく、秘訣をください!」と言います。
金持ちになりたい凡人の例
「金持ちになりたい!社会的に成功したい!」という人に対して、
既にお金をもち成功している人が「これからの時代はITとAIがくるから機械学習を勉強していくのがいいよ」とアドバイスをしてくれたとき、成功しない凡人はこう答えます。
「そういうのじゃなくて、なんかこう、もっと短期間でできる、自分が働かずにお金に働かせるといったものが欲しいです」
これは絶対に成功しない凡人のあるあるパターンです。
強くなりたい凡人の例
「強くなってモテたい!」「強くなっていじめっこを見返したい」「強くなってナメられないようになりたい!」という人に対して、
K1や柔道のチャンピオンが「まずは腕立て1日1000回、毎日10km走るといいよ」とアドバイスをしてくれたとき、成功しない凡人はこう答えます。
「そういうのじゃなくて、なんかこう、もっと短期間でできる、奥義みたいなのが欲しいです」
これは絶対に成功しない凡人のあるあるパターンです。
「言われたアドバイスを絶対にやらない」
成功しない凡人の2つ目の特徴は、言われたアドバイスを絶対にやらないことです。
「どうやって成功したんですか?」「秘訣やコツを教えてください!」というアドバイスを頻繁に求めるのに、言われたアドバイスに対して、
「なるほどー。でも、」という言葉を返します。
成功した人が、自分の経験からこうした方がいいと思って言ったアドバイスに対して「でも、」という言葉を返します。
成功しない凡人は、アドバイスを行動に移すことをしません。
「とにかくよく喋る(自己弁護がうまい)」
成功しない凡人の3つ目の特徴は、とにかくよく喋る(自己弁護がうまい)ことです。
成功しない凡人は、成功者に成功のコツや秘訣を教えてもらうと「でも、」という言葉を返します。そして、その「でも、」の後にとにかく流暢にしゃべります。
「でも、それやったら体によくないんじゃないですか?」
「でも、それやったら危なくないですか?」
「でも、それは心配が増えませんか?」
「でも、それを我慢したら楽しみがなくなりませんか?」
「でも、それは効果がありません。なぜなら~」
「でも、それは試してみたんです。」
「でも、ストレスを溜めるのはよくないですよね」
「でも、体質的に難しいんです」
「でも、人には向き不向きがあると思うんですが、」
「そのエビデンスはなんですか?実際にそんなデータがあるんですか?なぜそれをやる必要があるんですか?他の方法はないんですか?もっと簡単な方法はありませんか?秘訣やコツはありませんか?」
というように、やらない理由が泉のように湧いてきます。
そして、結局行動に移さず寝ます。そしてまたこれまでと何も変わらない一日が始まります。
秘訣やコツさえわかれば成功できるのか?
そもそも、秘訣やコツさえわかれば成功できるのでしょうか?
秘訣やコツさえつかめればもっとうまくやれて成功できるのに、、と考えている人は少なくないかもしれません。
ですが、秘訣とコツを知るだけでは成功しないことは、既に世の中で証明されています。
書店に行ったりWEB上のブックストアに行けば、「〇〇の秘訣」「成功のためにやるべきこと〇〇選」「これだけやれば大丈夫!できる〇〇になるために」「誰でも簡単たった〇分で人生を変える方法」といったたぐいの秘訣やコツを満載している商品が山のように並んでいます。
名著と呼ばれる古いものから、流行の新しいものまでたくさんあります。
WEBで「〇〇の秘訣」「〇〇のコツ」と調べれば、これまた山のような情報が出てきます。
そして、世の中の多くの人はそういった情報にほぼ間違いなく一度は触れています。本棚にずらりと秘訣やコツを書いた本が置いてあるかもしれません。本には付箋をはっているかもしれません。マーカーを引いているかもしれません。メモ帳にメモしたかもしれません。スマホでスクショをとったかもしれません。
ですが、そういった人たちのほぼ9割が成功していません。成功する人はほんの一握りです。
そうです、人類は「人は秘訣やコツを知れば成功できるか?」という国民全員総動員の社会実験を何十年間も継続してきて、既に「人は秘訣やコツを知るだけでは成功できない」という結果を得ているのです。
秘訣やコツがわかっても成功できない理由
では、なぜ秘訣やコツがわかっても成功できないのでしょうか?その理由を紐解くためには、秘訣とコツの意味を知る必要があります。
つまり、秘訣やコツとはそのポイントさえ押さえれば成功できる近道のことです。
そして、成功できない凡人は、なぜか近道があると思い込んでいます。
近道があると思い込んでいるからこそ、「成功する秘訣はありませんか?」「成功するためのコツは何ですか?」という言葉がポンポンと口から出てきます。
そのため、成功者が本気でやるべき、かつ、自分自身も実際にやってきた「機械学習を習得する」「腕立て伏せを毎日1000回やる」「毎日10km走る」といったアドバイスをされたとき、「いや、そういうのじゃなくて、秘訣やコツを教えてください」といいます。
そういう遠回りなのじゃなくて、サックっとできる近道が欲しいんです。そういうのあるじゃないですか?と暗に言っています。
だって、地道な努力って辛くて大変で嫌ですよね。めんどくさいですよね。
ですが、現実には成功するための近道はありません。しっかりと実力があり、成功している人は地道な努力を積み重ねています。
成功とは近道ではなく地道なのです。
なので、秘訣やコツがわかってもそれを、地道を積み重ねるための最初の一歩やヒントとして捉えられない人が成功することはないわけです。
成功者の地道な努力
実際に成功している人たちがどれだけ努力しているかの例を見てみると、成功のための近道はなく、あるのは地道な努力だけだということがよくわかります。
実際に、成功している人がどれだけ地道な努力をしているかを、その人の功績と言葉や生き様を対比してみてみます。
孫正義
孫さんと言えば日本では知らない人はほぼいないほどの成功者です。世界的にも成功者として知られています。
孫さんの功績には次のようなものがあります。
これは本当にごく一部です。この9項目だけでもとてつもない成功者であることがわかります。そして孫さんは今も躍進を続けています。
そんな孫さんの人生や言葉には成功のための秘訣が隠されています。そのほんの一部を見てみましょう。
いかがでしょうか?近道どころか地道中の地道です。
そんな孫さんに対して「成功するための秘訣やコツを教えてください!勉強するとか、渡米するとか、今の学校や会社とかを辞めるとかではなく」と言ったら、「あ、この人にはアドバイスしたところで無理だな」と思われてしまいます。
武井壮
武井さんと言えばスポーツ界では知らない人はいないほどの成功者です。超一流のアスリートでありながら芸人・タレントという異例の有名人です。
武井壮さんの功績には次のようなものがあります。
これは本当にごく一部です。この11項目だけでもとてつもない成功者であることがわかります。そして武井さんは今も躍進を続けています。
そんな武井さんの人生や言葉には成功のための秘訣が隠されています。そのほんの一部を見てみましょう。
いかがでしょうか?近道どころか地道中の地道です。
そんな武井さんに対して「成功するための秘訣やコツを教えてください!毎日継続して記録を取り続けるとか練習するとかじゃやなく」と言ったら、「あ、この人にはアドバイスしたところで無理だな」と思われてしまいます。
成功者に言ってはいけない言葉
成功するためには近道はなく地道しかないこと、そして、成功者は地道をコツコツと猛烈に積み上げてきた人たちであることがわかりました。
だからこそ、成功者にこれを言ったら、成功者に「アドバイスしても無駄な凡人」「その程度の人」だと判断されてしまいという、言ってはいけない言葉があります。
それが次の2つです。
- 「秘訣やコツを教えてください」
- 「でも、」
「秘訣やコツを教えてください」
「秘訣やコツを教えてください」と言われたら、成功者はこう思います。
「なめてるのか?」「秘訣やコツがわかれば直ぐに成功できると思うのか?」と。
「でも、」
成功している人たちは精神的にも鍛えられているので、それでも優しく教えてくれることがあります。
しかし、そのアドバイスの内容はもちろん地道です。その時に「でも、」という言葉を続ければ、成功者は
「聞く気ないのか?」「こいつやる気ないな」「聞いといて何が でも だよ」「だからお前は成功しないんだよ」
と思います。
成功している人に「成功のために何をしたらいいか?」を聞くときは、近道な回答が返ってくることはありません。地道な回答が返ってきます。
そのことを理解して「秘訣やコツを教えてください」や「でも、」という言葉は言わないようにしましょう。
これを言ってしまえば、成功者たちはあなたからどんどんと遠ざかっていきます。それは、あなたが、成功から遠ざかり、凡人グループとの結びつきをより強固にしていることを意味しています。
成功する人とは?
では、最後に成功する人とはどんな人なのかについてです。とても簡単で、成功しない凡人と逆の行動をする人です。
成功者に成功するためのアドバイスを聞き、地道な答えが返ってきたときに、「わかりました。やります」と言ってその日から、毎日欠かさずにその行動を何年間も続けていく人。これができる人は成功します。
なぜ秘訣やコツを求めるのか?
社会を見渡せば、秘訣やコツを求め、近道ばかりしようとしている人がほぼ成功していないという事実が蔓延していて、私たちはそのことに気づいています。
実際に成功している人たちの人生や言葉を見れば、成功のための近道がないことはよくわかります。
それなのに、なぜ未だに秘訣やコツを求めるのでしょうか?近道がどこかにあると思い込んでいるのでしょうか?
それは、一重に人間としての性質と社会の構造が影響していると考えられます。
嫌なことや大変なことから逃れるための言い訳
秘訣やコツを求めるということは、大変な苦労やしんどいことを避けたいという気持ちの表れでもあります。
これは、危険や困難は極力避けようとする動物としての本能からきているとも考えられます。
メディアやニュースで成功の結果だけを目にする
もう一つは、ニュースやテレビ、雑誌、本などあらゆるメディアで取り上げられるのは、成功者の地道な努力や生い立ちではなく、成功した結果だけであることがほとんどです。
このため、成功の裏の地道さに触れる量よりも、成功にだけ触れることが圧倒的に多いです。
結果として、パッと目にした成功の情報と同じぐらいの感覚で、成功はありふれているもので、秘訣やコツさえ掴めば簡単に成功できると思い込んでしまっていると考えられます。
秘訣・コツという言葉を頻繁に目にする
成功の結果をよく目にするのと同じくらい、「〇〇の秘訣」「〇〇のコツ」といった言葉を目にします。
これは、成功しない凡人が秘訣とコツを繰り返し求めるという性質をうまく利用した商法ですが、成功している人よりも、成功しない凡人があまりに多いため、マーケットとして大きく、あちこちで見ることができます。
結果として「秘訣」「コツ」という言葉を頻繁に目にするようになるので、成功するための「秘訣」や「コツ」があるんだと勘違いしてしまいます。
もし逆に、本屋やWEB上に「成功するための地道な努力」「成功に近道はない」「地道な努力を積み重ねろ」といった情報がたくさんあって、それらを頻繁に目にするのであれば、「成功に近道はないよな」と考えるようになるでしょう。
学校や家で教わらない
学校の授業や家など、「成功には近道はない」ということを教わりません。むしろ、学校では「ここがポイント」とか「ここはテストに出るぞ」といった、秘訣やコツのみを教えることがあります。
本来は、その勉強の中身を自分で理解して納得することが大切なのに、テストをパスすることが大切になってしまっています。
そして、世の中のほとんどの人が成功者でないように、親もほとんどの場合成功者でなく、地道をひたすら積み重ねるよりも、秘訣やコツを求める場合が多いです。
そういった環境で育った子供たちは秘訣やコツを求め、そして、自分たちの子供へとまた引き継いでいく環境が出来上がっていることも一つの要因でしょう。
まとめ
私たちがは本能的に秘訣やコツ近道を求める傾向があり、そして、私たちが生きている社会は成功に秘訣やコツがあると勘違いしてしまう構造になっています。
そして、成功には秘訣やコツといった近道などなく、地道の積み重ねであることを理解する必要があります。
もちろん、成功のためにはただ地道な努力を積み重ねればいいわけではありません。成功のための正しい方向に向かって努力することがとても大切です。
その方向性とやるべき地道な努力を教えてくれるのが成功者です。
成功に近道がないことを知り、成功者に教えてもらったアドバイスを素直に受け入れて、反論することなく「わかりました。やります」と言って毎日行うことを何年間も継続すれば、あなたは間違いなく成功者になることができます。
この先、多くの幸せな成功者が増えていき、最終的には、成功しない凡人が少数派で、幸せな成功者が多数派となる世界がくることを心より望みます。