友達が少なかったり、コミュニケーションが苦手な人は決して少なくありません。
そういう人の中には「あなたはどうして人の気持ちに寄り添えないの?」「もっと私の気持ちに寄り添ってよ」と言われたことのある人もいることでしょう。
そういう人に限って「人の気持ちに寄り添うってどういうこと?」という心の底からの疑問を持っています。
ここでは、人の気持ちに寄り添える人と、寄り添えない人の違いについてまとめています。
人の気持ちに寄り添えない人の特徴
「あなたは人の気持ちに寄り添っていない」と言われる人にあるパターンの一つに「自分の興味関心が強すぎる」ことがあります。
「私はこれが楽しい」「私は今これを話したい」という明確なテーマが頭の中にあるため、相手が何かを話したときに、返っていく言葉が自分の話したいこと寄りの言葉になってしまいます。
本人は相手の言葉をきっかけに、こちら興味関心につなげているので話が成り立っていると思いますが、相手からすると本来したい話からは逸れてしまい、「気持ちに寄り添っていない」という判定になってしまいます。
人の気持ちに寄り添えない人の例
人の気持ちに寄り添えない人の会話には次のようなものがあります。
例えば、楽天会員が毎日参加できるビンゴがあります。そこではクリックするとポイントが当たります。
ただし基本的には1ポイント(1円)しか当たりません。時にはそれ以上の額が当たることがあります。
相手がたまたまいつもの1ポイント(1円)とは違う、2ポイント(2円)を獲得し次のように言ったとします。
「やったー!2ポイント(2円)当たった!」
その時に、あなたは「たかだか2円で大げさな。そんなビンゴに時間を割く暇があれば、将来のために何かを学ぶ時間に使えばいいのに」「でも2円で人をそんなに喜ばせるなんてすごいな!どういう心理なんだろう?」と疑問に思ったとします。そこで次のように訊ねます。
「たったの2円でしょ?何でそんなに大声で喜ぶまでに至ったの?」
すると相手はあなたが心に寄り添っていないと感じます。
というのも「2円で喜んでいる」とバカにされたと勘違いするからです。
まずは共感する
つまり、純粋になんでだろう?と思って「たったの2円でしょ?何でそんなに大声で喜ぶまでに至ったの?」という自分の疑問を口に出すのでは相手は傷つきます。
何が足りないかというと「相手への共感」です。
相手は「やったー!2ポイント(2円)当たった!」という言葉を発しています。ここには「嬉しい!」という気持ちが入っています。
まずは、その気持ちを受け取る必要があります。
「おー、おめでとう!」この一言で、相手は「心に寄り添ってくれた」と感じます。
相手が投げた「嬉しい」というボールをキャッチしたところで初めて、相手の心に寄り添った状態が実現します。
なお、「たったの2円でしょ?何でそんなに大声で喜ぶまでに至ったの?」を言ってはいけないわけではありません。
「おー、おめでとう!」で一旦寄り添ったあとに、「たったの2円でしょ?何でそんなに大声で喜ぶまでに至ったの?」という自分の中に生まれた疑問を聞けば、相手が不快に思うことはありません。
「もっと私の心に寄り添って」と言って怒られる人は、相手の会話をキャッチせずに、自分の興味関心の質問だけをしているのです。
急に違う競技を始めている
なぜ他人から「あなたはどうして人の気持ちに寄り添えないの?」「もっと私の気持ちに寄り添ってよ」と言われるかは次の例がとてもわかりやすいです。
キャッチボールをしようと球を投げたのに、急に違う競技を始める
例えば、「やったー!2ポイント(2円)当たった!」と相手が言ったとき、相手は「喜び」というボールを投げキャッチボールをしようとしています。
これに対してなお、「たったの2円でしょ?何でそんなに大声で喜ぶまでに至ったの?」を返すと、飛んできたボールをキャッチして、そこから急にサッカーを始めたような状態になります。
相手からすると「私はキャッチボールがしたくて球を投げたのに。なんで急にサッカーを始めるの!?」という気持ちになります。
もしあなたが「バスケやろうぜ!」と相手に言ったときに、相手が「よし野球やろうぜ!」と切り返してきて、野球を始めたら悲しい気持ちになりますよね。それと同じです。
まとめ
コミュニケーションが苦手で、なぜか気づくと相手が怒ったり不快になってしまう人は、キャッチボールができていない可能性があります。
飛んできたボールを無視するか、全く違う競技を始めてしまうかです。
その原因は「自分の興味が別のところにあるため」です。
興味が別のところにあること自体は悪いことではありません。みな人それぞれ自分の興味関心を持っています。
まずは、飛んできたボールをキャッチして、同じ競技の中で自分の興味関心を返すと、コミュニケーションが円滑にいくようになるので、是非試してみてください。