結婚相手を選ぶというのは人生においても非常に難しい決断の一つです。彼氏・彼女を選ぶのとは全く異なります。
間違った相手を選んでしまうと、ケンカばかりしたり、離婚したりと、ツラく悲しく後悔する人生を歩むことになってしまいます。
かつ、現代ではSNSやアプリの台頭により、選択肢が増えたことで選ぶのが余計に難しくなっています。
こうした中、多くの人が誰と結婚すべきかに深い悩みを抱いています。
ここでは、人間の本能的にどういったタイプの人を結婚相手に選ぶべきかをまとめています。
感性が真逆の相手に魅力を感じる
人には異性を好きになるという本能が組み込まれています。これは非常に強力なものです。
というのも私たち人類にとって最優先すべき課題は、人(ホモサピエンス)が誕生した20万年前から一貫して「子孫を残すこと」だからです。
またより強い子孫を残すことが最大の課題です。そして、より強い子孫を残すために私たちに組み込まれているのは、感性や性質が真逆の人に性的な魅力を感じるということです。
例えば、両方とも寒がり、両方とも暑がりの場合、その子供は暑さか寒さに弱いという弱点を持つことになります。より強い子孫を残すという観点では好ましくありません。
一方、寒さに強い人と、暑さに強い人の子供が生まれれば、その子供は寒さにも暑さにも強くなります。
運動が得意な人は勉強が得意な人に好意を抱き、活発で行動的な人は家庭的な人に好意を抱きます。しっかりものは甘えんぼに魅力を抱きます。
人のこうした特性は「補い合う関係」と言った言葉でも表されます。
余談ですが男性が浮気をする傾向があるのも本能によるものです。「自分と真逆の人に好意を抱く」のと同じく、「生殖機会ごとに相手を変える」方が、遺伝子は多様性になり、生存可能性が高まるという本能が働くためです。
自分と真逆の人を選ぶデメリット
自分とは真逆の人を好きになることには大きなデメリットがあります。
それは、衝突が増えてとにかくしんどいということです。
真逆ということは、一方が暑いと感じるときは、他方は寒いと感じています。一方が辛いものが苦手という場合は、他方は辛いのが好きです。
一方が外で体を動かすのが好きなのに対し、他方は家で本を読んだり動画を見て引きこもっているのが好きということです。
子供の進路を決めるときや、夕飯に何を食べるか、週末に何をするかなど、あらゆることで意見が衝突します。
どこかに行くのも、何かを食べるのも、どちらか一方が不本意な結果に我慢しなければいけません。
狩猟採集時代は集団で生活していたため、タイプが全く異なる人と子供を作っても、親や祖父母、友達など周りの人たちがいるので、二人だけで意見が衝突し続けるという状況は発生しませんでした。
ところが、現代は結婚は誓いとして法律いろいろな規則が定められています。かつ、核家族化が進み、夫と妻の二人で暮らし子供を育てていかなければいけません。
また、現代社会は命の安全が保障され、医学も発達しているので、本能に従う必要性は限りなくゼロに近くなっています。
自分と真逆の人を選ぶメリット
自分と真逆の人を選ぶことにもメリットがあります。それは主に次の2つです。
新しいことをたくさん学べる
一つ目のメリットは「新しいことをたくさん学べる」ことです。
性質が間反対の人とひとつ屋根の下で一緒に暮らすということは、これまでどおりの生活を続けることは不可能ということです。
自分が幸福な人生を歩むためには、一緒にいつ人たちも幸福でなければいけません。そのためには、相手の特性を理解する必要があります。
これまでずっと向き合ってきた自分や、自分と気の合う人たちとは全く違う存在です。ゼロから学ばなければいけないことは山のようにあります。
もしその人と一緒にならなければ学ばなかったことも、一緒になったことで学ぶ必要性が生まれます。
必要性は学ぶための力強いモチベーションになります。
そして、全く性質の異なる人を理解し受け入れることができれば、この世の中の他の人たちと関わることもとても楽になります。
「結婚は修業だ」という人がいますが、それは、自分と真逆の人を選んだことで、学ぶことが非常に多いという意味が含まれているかもしれません。
性的魅力を感じやすい
二つ目のメリットは「性的魅力を感じやすい」ことです。最近はセックスレスに陥るカップルが増加しています。
嫌いではないけどセックスをする気にはならないというものです。
自分と真逆の人を選んだ場合、本能的に魅力を感じやすくなっているので、ぶつかり合いはするもののセックスレスには陥りにくいというメリットがあります。
自分と似た人を選ぶデメリット
自分と性質が似た人を選ぶデメリットは次の2つです。
セックスレスになりやすいということです。
自分と似ている人は一緒にいてとても居心地がいい反面、友達のような関係になってしまい、性的興奮を抱けなくなることが少なくありません。
また、親が似た人種だと、子供は多様性や多角的な味方を養うことが難しくなります。もちろん、両親がいつもケンカしている環境にいるよりは全然マシですが、お互い全く違う性質を持つ夫婦が理解し合い寄り添いあっていることから学べないのは、大きな損失といえます。
子供がたくさん欲しいという場合はあまりいい相手ではないかもしれません。
自分と似た人を選ぶメリット
自分と性質が似た人を選ぶメリットは何といっても「一緒にいてとにかく楽」です。
好きな事の共通点がとにかく多いので、一緒にいて苦痛に感じることが少ないです。お互いが何気なくやろうとすることに賛同できるので、衝突も少なくてすみます。
ずっと一緒にいられる友達のような存在になります。子供も親の能力や方向性を引き継ぎやすくなります。
例えば、ハンマー投げ日本代表で金メダリストの室伏広治の父親は、同じくハンマー投げ日本代表の室伏重信、母親はオリンピックやり投ルーマニア代表のセラフィナ・モーリツです。
なお、妹もオリンピックハンマー投代表・女子ハンマー投の日本記録保持者・女子円盤投の元日本記録保持者です。
スポーツ選手や研究者など、何かに特化した職を歩んでいる人は、自分とよく似た人を選んだ性質を持つ人を選んだ方が、人生は上手くいくかもしれません。
室伏選手のように、平日や休日を問わず、家族そろってみんなが同じ興味のあることに没頭することができます。
まとめ
あくまで参考ですが、社会の中で多くの人と関わる一般的な人や、様々なことに興味があり学習意欲の高い人は自分と性質が真逆の人を選ぶといいでしょう。
一方、スポーツ選手や研究者など何かに特化した人は、自分と性質が似た人を選ぶ方がいいでしょう。
一番重要なことは、本能は自分とは真逆な人に興味をもつようにできているが、その感情は自動的に発生するもので、現代においては無視しても全く問題ないということです。
そして誰と一緒になったところで、相手を理解しようとする思いやりの心はなくてはならないものです。
自分の直感を信じるのが一番大切です。
幸い現代では、失敗したとしても命を取られることはありません。また何度でも再起できるので、失敗を恐れないことと間違いから目を逸らさないことも大切です。