口下手でスキルがなくても話し上手になれる。好きな人、友達、同僚、パートナー、子供、誰からも好かれる話し方

人付き合い
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「上手い話し方」の勘違い

人は「上手い話し方」というと、そのスキルを身に付けさえすれば、

プレゼンの場に出て堂々と話すことができ、自分が話し終わった後は拍手喝采でみんなが涙を流してスタンディングオベーションすることを想像しがちですが、そのイメージこそが最大の勘違いです。

なぜなら、上手い話し方とははスキルではないからです。アナウンサーや落語家などの流暢な話し方はまったく必要のないものです。

もちろん、実況、解説、漫談などのごく限られた場では必要なスキルですが、人と上手にしゃべりたい、相手に私の気持ちを伝えたいという時には要らないスキルなのです。


話す目的は「人から好かれる」こと

ここで重要なのは、話す目的です。大勢の前でプレゼンをしたり、アナウンサーになりたいというのであれば相応のスキルが必要になります。

ですが、話す目的が「相手から好かれること」である場合は必要なものが大きく変わってきます。

このため、「話し上手になりたい」と思ったら、なぜ話し上手になりたいのか?話し上手になって何をしたいのか?という自分の目的を捉えておく必要があります。

ここでは、家族や友達、会社の同僚や上司など、すぐ近くにいる人に嫌われず、関係がギスギスすることなく、好かれていい関係を築くための話し方について解説しています。


安心できない場所では口下手になる

上手に話すために知っておくべき人の性質として、安心できない場所では人は口下手になるがあります。

高圧的な人がいる場所や、蔑んできたりバカにする人がいる場所、批判してくる人がいる場所では人は口下手になって当然です。

机をバンバン叩く人がいる、「真面目にやれよ!」「失敗するなよ!」というようなプレッシャーをかけられるような場所では人は上手にしゃべれないのが普通です。

逆に、気を一切つかうことのない親友や、とても仲のいい家族と話すときに口下手になることはありません。

「あれ、楽しかった~」「すっごくお勧めだよー」という言葉がスラッと簡単にでてきます。言葉が詰まって言えないということはありません。

つまり、人は安心できる場所では上手に話すことができるのです。


上手く話せるかは環境で決まる

つまり、上手く話せるかどうかはスキルを持っているかどうかではなく、話をする環境によって決まります。

話をする前に整えておく環境の条件は次の2つです。

上手に話すための環境
  1. 否定されない場所にいるか
  2. 明るい言葉やポジティブな話題を話すことができるか

否定されない場所にいるとは、あなたが話したときに、聞き手が「うんうん」と頷いてくれるかどうかです。

そして、あなたが明るく、楽しい話題を話せる環境さえあれば、上手に話すことができます。

つまり、大切なことは、あなたを全肯定してくれる環境を作ることです。


あなたはもちろん誰しもが全肯定してくれる環境が好きです。大金をはたいてキャバクラやホストクラブなど自分を全肯定してくれる場所に行く人がいるほどです。

それほどまでに人は全肯定を求めています。

ここで一番重要なポイントは、だからこそ、あなたが全肯定の環境を作ってあげることです。

あなたの目の前にいる人が、喜び楽しみスラスラと話せる環境を作ってあげれば、あなたは人から好かれます。人間関係が良くなります。

そのために、話のテクニックやスキルは必要ありません。

point

あなたが、聞き手のために全肯定の環境を作ってあげる。


人の3大性質

あなたはもちろん周りの人もすべて、人はみは3つの共通した性質を持っています。

  1. 人が最も興味があるのは自分自身
  2. 自分のことをわかって認めてほしい
  3. わかってくれる人が大好き


人が最も興味があるのは自分自身

人が最も興味があるのは自分自身です。もし占いにいったときに、占い師の人に次のように言われたらどうでしょう

占い師「今日は、栃木県にお住いの〇〇さんの運勢についてお話します」

「いや、どうでいいし」という突っ込みを入れてしまいますね。ですが、


占い師「あなたの運勢について聞きたいですか?」

と言われれば、「はい、聞きたいです」と食いつき気味に返します。

このように、誰しもが興味があるのは自分自身です。


グループ写真や家族写真やも同じです。写真を見せられたときに、まず最初に確認するのは自分の表情がいいかどうかです。

友達や、子供、旦那、妻の顔がちゃんと撮れてるかなと確認する人はいません。

なんだったら、友達の顔が変でも自分の顔がいい感じに写っていればそれでよしとする人さえいます。

そして、自分の写りがよければ「腕のいいカメラマンだ」と言い、写りが悪ければ「下手くそだな」と思います

それほどまでに、人は自分自身しか見えていません。そして、それが普通です。


自分のことをわかって認めてほしい

誰しもが自分のことを「わかってほしい」「認めてほしい」と思っています。

自分の話をするときも、「私は」「私は」と言います。自慢したくなるのも、「私」を認めて欲しいからです。

人はみな、「わかってもらう」ことと「認めてもらうこと」を切望しています。 


わかってくれる人が大好き

「あなたは〇〇に生まれて、どこどこに入学して、そして、今△△という会社に入り頑張っていますね」

というように、自分を理解し認めてくれる人がいたら、その人のことを大好きになります

しかし、たとえ理解した上で、「ですが、あなたのやっていることは全て無意味です」と認めず否定されたら、その人のことを大っ嫌いになります。永遠に残るような恨みを抱くこともあるでしょう。


よくわからないけど認めるというのも効果がありません。

「よくわかりませんが、頑張っていますね」「よく知りませんが、天才ですね」と言われても、全然刺さりません。

つまり、「わかる」+「認める」の2つのセットが大切です。


話し方より聞き方

会社や好きな人、学校や家族など人間関係に悩みを持っていてい、それを良くしたい。でも自分は話が苦手だからという人がいます。

ですが、人から好かれるために重要なことは、話し方ではなく聞き方です。

人の3大性質を理解して聞いている人がみんなから好かれ、人間関係をよくすることができるのです。

相手に好かれる話し上手とは、話すためのスキルをたくさん身に付けて、ユーモアを交えてジョークを言って、相手をたくさん笑わせることではありません

つまり、私がたくさん笑わせたい、スティーブジョブスみたいにみんなを魅了するカッコいいプレゼンしたい、TEDトークに出て称賛の嵐に包まれたいとだけ考えている人は永遠に人から好かれることはありません。

地球上の全員が、カッコよくプレゼンして、製品をバカ売れさせ、たくさんの人からモテたいのです。

その気持ちを理解して、相手に興味を持ち、わかってあげて、認めることのできる人が好かれる人です。

人の3大性質応用
最も興味があるのは自分自身相手に興味を持つ
自分のことをわかって認めてほしいわかってあげて、認める
わかってくれる人が大好きそうすれば好かれる
point
  • 人は笑わせてくれる人よりも、笑ってくれる人が好き
  • カッコよくプレゼンして人から好かれたいと考えている人は、永遠に好かれない


苦手な人とは話さなくていい

相手に好かれるための聞き方の具体的な方法を解説する前に、とても重要なことがあります。

それは苦手な人とは話さなくていいということです。

相手に好かれるためにやるべきことは、相手を全肯定する環境を作ることです。そのために、相手に興味をもち、理解し、認める必要があります。

これを嫌いな人にやると、嘘くさくなったり、それどころか、あなたの心がウソに耐えられず死んでしまうかもしれません。

なので、以下の方法はあくまで、好きになって欲しい人、いい人間関係を作りたい人、大切な人にもっと気持ちよくなって欲しいときにの対応法です。

どうしても苦手な人と話をしなければいけない場面のとき、無理に何かを語る必要はありません。沈黙は悪ではありません。沈黙でいいんです。

距離も詰めなくていいです。むしろ、そういった人とは意識的に距離をおく努力をすることが大切です。

苦手だなと思ったら、黙ってスッとおいとまするので問題ありません。

point
  • 苦手な人と無理に仲良くなる必要はない。
  • 沈黙でいい。
  • 距離も詰めなくていい。


相手の話を広げる

話し方よりも聞き方が重要、相手に興味を持ち理解し認めることが大切とうことを、具体的な行動にするには、相手の話を広げることが必要になります。

相手の話を広げる5つの簡単な方法があります。

  1. 感嘆
  2. 反復
  3. 共感
  4. 称賛
  5. 質問


感嘆

感嘆とは相手の話に対してリアクションをすることです。「あー」「え~!」

そして感嘆のポイントは、オーバーすぎるぐらいに全力でやっていいということです。

よく、オーバーリアクションだと不自然とか、あまりよくないという意見がありますが、ここでの目的は不自然にしないことではなく、相手に興味を持っていることを示すことです。

その目的の場合、オーバーぐらいに全力でやる方が、「あっ、この人私の話全力で聞いてくれてる」というのが伝わります。

周りの人から見たときに「いや、そんなに頑張るなよ」と言われるぐらいに頑張るべきなのです。

むしろ、ほとんどの人が話を聞くときに頑張らないからこそ、あなたが頑張ったときの効果が絶大になるのです。

具体的には、自分の発言の後ろに「!」「?」「♥」をくっつけるイメージで言います。逆に感嘆符のつかない返しはNGです。

NG「えー」
OK「えー!?」
OK「え~♡」

感嘆を言う時は体の動きも付けます。腕を大きく上げたり、体を後ろにのけぞらしたりします。意識しないとできないですが、やるかやらないかで相手の受ける印象が大きく変わります。

point

リアクションはオーバーすぎるぐらい全力でやる。みなさんが思っている10倍で。


反復

相手の話に興味を持ち、わかっていることを示すためにやることは「相手の言葉をそのまま返す」ことです。

相手の言葉を咀嚼して、自分なりの言葉で言い換えたいという気持ちは捨ててください。相手のことを理解することが目的ではなく、自分の言葉の切り替えセンスを見せつけることが目的になっています。それでは相手から嫌われます。

自分なりの言葉を返して、相手に「いや、そうじゃなくて」「そうじゃないんだけどな」と思われたら完全に逆効果です。

素直に相手の言葉をそのまま返すだけでいいのです。人を不快にさせる余計なスキルは必要ありません。

反復の目的は、私はあなたの話をちゃんと聞いていますという意思表示です。優先するのは自分ではなく相手です。

point

相手の言葉をそっくりそのまま返す。あなたのオリジナルはいらない。


共感

相手が安心して話すために必要なのは全肯定の環境です。そのために、相手の話に共感します。

共感するというのは、私は相手の話を受け止めますという覚悟です。

「えー、そうですか?」「私はそうは思いません」というあなたの意見は要りません

話の目的は相手から好かれ、人間関係を良くすることです自我を押し通すことではありません

目的を見失わないことはとても大切です。

point

あなたの意見は要らない。共感は相手の話を受け止めるという覚悟。


称賛

相手の話に共感した上で称賛します

人は誰もが、わかってもらい、認められたいのです。あいての話に共感したら「それはすごいでね!」と称賛します。

あなたの目的は人に好かれること。そしてミッションは全肯定の環境を作り出すことです。

称賛も簡単と同じく、オーバーすぎるぐらいに全力でやって問題ありません。世の中は、「いや、それはオーバーすぎるだろ」「私はそこまで称賛してない」という人がほとんどです。

だからこそ、相手を全力で称賛すると効果が絶大になるのです。

point

共感の後は、オーバーすぎるぐらい全力で相手を称賛する。


質問

感嘆 → 反復 → 共感 → 称賛したあとは質問をします。「それってどうやってるの?」そうすることで相手はいい気持ちになり更にどんどん話してくれるようになります。

つまり、この5つのステップを踏むことで相手が話しやすい全肯定の環境が整ったことになります。


感嘆「えー!最初はそうなの!?」

反復「いきなり持たせてもらえないの?」

共感「それはビビるよね」

称賛「でも、そこにちゃんと向き合ってるってすごくない?」

質問「その後はいったいどうするの?面白いからもっと聞かせて」


相手が「おお、すごい食いついてるな」と感じたら、それは あなたの聞き方が成功している証拠です。

相手の一言に対して、「感嘆、反復、共感、称賛、質問」をセットにしてぐるぐる回します。これで、相手にとっての全肯定の環境が加速していきます。

point

相手の一言に対し、「感嘆、反復、共感、称賛、質問」の5セットを繰り返す。


共感と称賛のキーワードを貼っておく

この世の中には共感と称賛に適した言葉があります。

そういった言葉は、記憶して言う練習をしてないとパッと出てこないものです。

対策は紙に書き出し、天井やトイレに貼っておくことです。

「そこまでやる?」という声が聞こえてきそうですが、共感と称賛のキーワードをあなどってはいけません。

そのレパートリーを知っているからこそ、常に相手の話に対していつでも来いという受け入れる姿勢ができあがるのです。


共感のキーワードリスト

共感をするときは相手の喜怒哀楽といった感情に合わせる必要があります。

同意

  • 「そうだね!」
  • 「私もそう思う!」
  • 「わかるよ!」
  • 「その通りだよ!」
  • 「あなたが正しい!」


怒り

  • 「それは怒るよ!」
  • 「それは悔しい!」
  • 「それは不愉快だな!」
  • 「それはヒドイね!」
  • 「それは納得できない!」
  • 「それは非常識だね!」


悲しみ

  • 「大変でしたね、、」
  • 「それは悲しいね、、」
  • 「それは心苦しいな、、」
  • 「それはいたたまれないね、、」
  • 「それは辛い、、」
  • 「それは耐えられないな、、」
  • 「せっかく〇〇したのに残念ですね、、」
  • 「それは泣きたくなるよ、、」


驚き(困惑)

  • 「えっ、それはないでしょ!?」
  • 「うそー!そんなのある!?」
  • 「それは驚く!」
  • 「それは困惑するよ!」
  • 「それはお手上げだ、、」
  • 「そんなに!?」


心配

  • 「それは心配だよ、、」
  • 「それだけは避けたいよね、、」
  • 「それは面倒だね、、」
  • 「それは悩むよ、、」
  • 「それは体力が持たないよ、、」


安心

  • 「ホッとした~!」
  • 「安心したよ~!」
  • 「よかった~!」
  • 「どうなることかと思ったよ~!」


(参考)称賛・褒める言葉の一覧リスト


称賛のキーワードリスト

  • 「おめでとう!」
  • 「すごいね!」
  • 「素晴らしい!」
  • 「天才!」
  • 「頭いいですねー!」
  • 「あなたは絶対に成功する!」
  • 「最高です!」
  • 「頑張ってるね!」
  • 「いつもありがとう♡」
  • 「ほんと感謝してるよ♡」
  • 「やっぱりあなたってすごい人!」
  • 「さすがですねー!」
  • 「センスいいですねー!」
  • 「マネしてもいいですか??」
  • 「私なんかより全然すごい!」
  • 「やっぱり、〇〇さんには敵わないな~~」
  • 「おしゃれだね!」
  • 「勉強になります!」
  • 「わかってても、なかなかできないよー!」
  • 「さすが、お目が高い!」
  • 「今までで一番いいんじゃない!?」
  • 「評判はうかがっています♡」
  • 「尊敬してます!」
  • 「信頼してます!」
  • 「知らなかったな~、さすが〇〇さん!」
  • 「〇〇さんの笑顔見れたから、今日も頑張れそう♡」
  • 「一緒にいると楽しいな~♡」
  • 「〇〇さんってかっこいいですね~。モテそう!」
  • 「〇〇さんってかわいいですね~。モテそう!」
  • 「〇〇さんってキレイですね~。モテそう!」
  • 「スーツ姿カッコいい!似合ってますね」
  • 「〇〇さんもあなたのこと褒めてたよ」
  • 「いつも頑張ってること知ってるよ」
  • 「〇〇さんって仕事できますね!」
  • 「〇〇さんがいると元気でるな~!」
  • 「清潔感がありますね!」
  • 「成長してるな~!」
point
  • 自分が言われて嬉しい言葉を連発する。
  • 事実かどうかは関係ない。
  • 目的は正しいことをいう事ではなく、相手に好きになってもらうこと。いい人間関係を築くこと。


(参考)称賛・褒める言葉の一覧リスト


動き・声・表情はとにかく派手に

聞き手になるうえでとても大切な要素の一つに、動き・声・表情をとにかく派手にするということがあります。

こういうと、「えー恥ずかしい」「えー大げさじゃん」「えーそこまで思っていもいないよ」という声が聞こえてきますが、それは全て自分のことしか考えていません。

  • 私が恥ずかしい
  • 私が大げさだと思う
  • 私はそこまで思っていない

です。ですが、目的は自分が正しいと思うことを貫き通すことではなく、相手がいい気持ちになることです。

「大げさで嘘くさい!でも楽しい」と思ってもらえればそれで成功です。

長く続いているトーク番組はみんなオーバーリアクションをしていいます。「楽しい!面白い!」と思う人多いのが現実です。

point

人はオーバーリアクションを「楽しい!面白い!」と思う生き物


オーバーリアクションは準備しておくもの

動き・声・表情をとにかく派手にするといったときに、その場でいきなり対応しようとしてもできる人はほとんどいません。

あらかじめオーバーリアクションをするための準備をしておく必要があります


例:山なりのボールを受け取るキャッチャー

例えば、相手が投げた山なりの緩いボールに対し、それを受け取った人が、ズザザザザーと後ろに下がって、後ろの壁にズドンとぶつかって、壁を突き破り、そして球がミットを突き破り最後に、「うっわー!いい球!!ミット突き破ったよ!!!もう一球行こう!」

と声をかければ、相手は「えー!あの球で!?」という楽しい気持ちになります。

そうやって相手を楽しい気持ちにするために、受け手は入念な準備をしています。

  • 昨夜からミットに穴をあけちょうどよく破れるように細工をしておく。
  • 上手く後ろに滑れるように足元にオイルを塗っておく。
  • ちょうどいいところに壁を用意しておく。
  • 壁に細工をして少しぶつかれば突き破れるようにしておく。
  • 「うっわー!いい球!!ミット突き破ったよ!!!もう一球行こう!」と自然に言えるようにしておく。

ここまで準備しておいてようやく相手の楽しい気持ちを引き出せるのです。



参考リンク


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