【否定的な言葉は猛毒】子供に肯定的な言葉をかけることがなぜ重要か?肯定の長期的なメリット

子育て
記事内に広告が含まれていることがあります。

子供に対して「片付けなきゃダメ」「散らかしちゃダメ」「こぼしちゃダメ」というように、否定や禁止の言葉で躾をする人は世の中にたくさんいます。

ですが、最近では脳科学や育児の研究が進み、そういった否定的な言葉をかけることは子供のメンタルを壊すことがわかっています。

もし、何かを食べたときに、そこに悪いものが仕込んであり、重病になり命を落としてしまったら、それは猛毒です。

同様に否定的な言葉は子供のメンタルを壊し、将来的に自殺へと導いてしまうこともあります。つまり、否定的な言葉は猛毒です。

「躾」や「私はそうやって育ってきた」という言葉を盾にして、子供を否定する親を毒親と言います。

そう言われたところで、「~してはダメ」を使わずにどうやって育てればいいんだ、、、と途方に暮れる方もいると思います。

ここでは、否定的な言葉が子供にどういった影響を与えるかと、否定的な言葉を肯定的な言葉に変える方法を紹介しています。


否定的な言葉に効果はない

躾の一貫として「~しちゃダメ」という否定的な言葉を言う人がいますが、脳科学的にあまり効果をなしません。むしろ逆効果になることがあります。

子供に「散らかしちゃダメ」と言うと、全く散らかさない子に育つかと言えば、決してそうではありません。むしろ、より散らかしてしまうものです。

「こぼしちゃダメ」と言うと、たいていこぼすものです。

言いつけを守らなければ怒鳴る、殴る、蹴るなど恐怖でしつける場合、「~しちゃダメ」と言ったその瞬間は言いつけを守ります。

ですが、その恐怖の対象がいなくなると、その反動で我慢した分それをしてしまいます。

より強力な恐怖で支配すると、相手の脳裏にあなたの恐怖がやきつき、あなたがその場から離れても言いつけを守るようになります。ですが、それはあなたがいなくなったわけではなく、子供の頭や心の中にあなたが残っている状態です。

そういった子供は自己を抑制し精神がおかしくなるか、将来家を出て親の管理下から離れ、心の中に巣くう親の恐怖がなくなったときにこれまでの反動が一気にでるようになります。

point

「~しちゃダメ」と言うと、大概それをやる。恐怖で支配してそれを守らせた場合、精神を壊すか、反動が一気に噴出する。


否定と肯定は表裏一体

子供の精神を壊さないために、否定してはいけないとなると、やるべきことは肯定です。

肯定というと「そんな褒めることはない」「やってはいけないことはやってはダメ」と考えて、難しいと感じてしまう人も少なくありません。

ですが、肯定は否定と真逆で遠いところにあるわけではありません。実は否定と肯定は表裏一体で、とても近いところにあります

「やってはいけない」ということはそれをやるとデメリットがあるということです。逆に言うとそれをやらなければメリットがあるということでもあります。

「片付けなきゃダメ」ではなく「片付けると心がスッキリするよ」と言えば、子供の心は傷つかず、片付けすることにメリットがあるのだと知ることができます

「食べなきゃダメ」ではなく「たくさん食べると大きくなれるよ」と言うのも同じです。「食べなきゃダメ」と言われると子供は嫌がりますが、「たくさん食べると大きくなるよ」と言われると進んで食べるようになります。

▼否定の肯定への言い換え例

否定肯定
片付けなきゃダメ片付けると心がスッキリするよ
食べなきゃダメたくさん食べると大きくなれるよ
走っちゃダメ走ると危ないから、ゆっくり歩こう
こぼしちゃダメこぼすと大切な洋服が汚れちゃうよ
触っちゃダメ触るとやけどして手が痛くなっちゃうよ
point

「~してはダメ」と否定するのではなく、「~すると、〇〇だよ」といってメリットや事実を伝える。


完璧にはならない

肯定することに関して知っておくべき重要な点は「~すると、〇〇だよ」と伝えたところで完璧にはならないということです。

「~しなければダメ」と言ったところで子供は完璧にそれをしないようにはなりません。ついついそれをしてしまったり、一時的に従っていても反動でいつかやってしまうものです。

それと同じく「~すると、〇〇だよ」と言っても子供は完璧にそれをするようになるわけではありません。ですが、ついついそれをやったり、一時的に反抗しても、その反動でちゃんとやるようになるものです

否定的な言葉が子供の精神を壊したり、将来大きな反動となって現れるように、肯定的な言葉も子供の精神を育み、将来大きな反動となって現れます

point

肯定的な言葉は否定的な言葉と同様、短期には効かないことが多い。ただし長期的には必ず効果を発揮する。


タイトルとURLをコピーしました