マネージャーは自分がなりたいと言ってなるものではなく、会社から指名されるものです。
そして、マネージャーになれる人とは、会社から「この人に任せたら、会社にもっと利益や成果をもたらしてくれる」と思われる人です。
ここでは、マネージャーななってほしいと会社から期待される人材に求められているものについてまとめています。
マネジャーに求められる2つの要素
マネージャーとして期待される人に求められるのは大きく次の2つです。
マインドとパフォーマンスの2つともがないと、管理職にはなれないということです。
会社の価値観・ビジョンにどれだけフィットしているか
行動できる
会社の価値観・ビジョンにどれだけフィットしているかを見たときに、その人が「何を言っているか」はあまり関係ありません。
自社の会社の価値観やビジョンを覚えているかどうか、言えるかどうかは関係ないということです。
大切なのは、会社の価値観やビジョンに基づいた行動ができているかどうかです。
例えば、「気持ちよく挨拶しよう」というバリュー(行動指針)があるときに、それを本人ができていることはもちろんとして、周りに対して気持ちのいい挨拶をする背中を見せて、それを周りに伝播させるということです。
理由を理解し、伝えられる
また、その行動をするだけではなく、「なぜ、その行動をするのか?」といった意味や意図、目的をちゃんと理解してるかどうかが重要です。
それを見極める方法は、できていない人に対して「〇〇しなきゃダメだよ」と言うのではなく、「なぜ〇〇しなきゃダメなのか」を言えるかどうかです。
実践できてないのは絶対NG
どれだけ理解していていも、自分自身が行動できていないのであれば、説得力がまったくありません。
なぜを理解し伝えることと、自分自身がそれに基づいた行動をしていることはマネージャーになるための絶対条件です。
気になった瞬間に言える
誰かの行動が気になった時に、その場ですぐに伝えられるというのも非常に重要なポイントです。
あとから、伝えても「なんのことだっけ?」といったように相手はピンときません。
一番人に物事が伝わるのは、成功したとき、失敗したときにその場その場で何が良かったか、悪かったかを伝えていくことが重要です。
業務で成果をあげる
マネージャーに求められる2つ目の要素は会社の業務でしっかりと成果をあげられることです。
そして成果をあげる人とは、次のことを徹底的に実践しています。
成果 = 思考 x 行動
成果を出すための方程式があります。それは「成果 = 思考 x 行動」というものです。
「思考」は実績や事例から仮説を立てて考えること。そして「行動」は仮設を元に行動していくことです。
この両方を頑張っていかないと成果につながりません。
成果をあげる人は、「思考」し「行動」するというサイクルを高速で回しています。
まずやってみる
仮設を立てて検証することも重要ですが、わからないときはまず飛び込んでみてやってみるという思い切りのよさも必要です。
思考して仮設を立てるにも、データが少なければ机上の空論で頭でっかちになってしまいます。それは、行動ができない人の共通点でもあります。
どんなものにも「良い理由」と「悪い理由」があります。そのタネがない深堀ができません。
逆に、成果を出せる人というのは、「何もわからないけどとりあえずやってみる」というところから始め、失敗・仮設・行動の高速サイクルをまわしながらどんどんと経験値を溜め成長していきます。
失敗するのはそれでOKです。失敗したことが思考するための情報の源泉になっていきます。
スピード
そして、成果を出すために絶対に欠かせないのがスピードです。スピードには2つの意味があります。
1つ目のスピードは「「思考 x 行動」のサイクルを高速で回す」ことです。仮設をたてて行動し「良い」「悪い」の情報をどんどん蓄積することができれば、成果が出やすくなります。
2つ目のスピードは「新規参入」です。「思考 x 行動」のサイクルを同じスピードで回したとしても、周りの状況が違えば得られる成果は異なります。
周りにライバルがいないときに10の努力をすれば、成果は出やすいですが、周りにライバルがうじゃうじゃいるときに同じ10の努力をしても、それほどの成果はでません。
だからこそ、「これやりたいな」と思ったときは、来週からとか、明日からではなく、今すぐこの瞬間から動き出すのが一番成果につながりやすいです。
マネージャーにしてはいけない人
成果を出せない人
どれだけ会社の価値観やビジョンなどを理解して、カルチャーに合っていても、成果を出せない人はマネージャーにすべきではありません。
その人が下に伝える方法は成果が出せない方法になってしまいます。
結果として、会社の方向性や足並みはそろっているけど、成果を出せない組織になってしまいます。
価値観やビジョンで求める基準に達していない人
逆に、どれだけ成果を出している人でも、上司や管理職にしてはいけない人もいます。
それは価値観やビジョンの面で求める基準に達していない人です。
仮に、マネージャーに求められる成果の10倍の業績をあげていたとしても、価値観やビジョンの面で基準に達していなければ人の上にはおかないということです。
なぜなら、業績面で会社に対して多大な業績をあげている人をマネージャーにすると、短期的には成功しますが、長期的には会社がおかしくなっていきます。
というのも、短期的には成果をだしてくれるので業績は伸びますが、その人は下についた人たちに会社の価値観やビジョンと異なることを伝えていきます。
プレーヤーが会社の価値観やビジョンからズレていても、それはその人がやめれば済む問題です。ですが、その人がマネージャーになると、周りの人もズレてしまいます。
そうすると、部下たちは会社の目指している方向に向かうどころか、逆に離れていってしまいます。
マネージャーの影響はそのぐらい大きいものがあります。
誰に、マネージャーを任せるかは非常に重要です。