誰をリーダーにするべきか|チームの規模や部下の人数はどうするべきか「7のルール」

ビジネス
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組織の中で誰をリーダーにするべきかは悩ましいところです。

性格にはやや問題があるけれども大量の売り上げを叩き出したりものすごい実績を上げている人か、それとも、人から慕われている人にするべきか。

なかなか難しい議論ではありますが、一つの解答例としてGoogleの場合はどうしているかについてまとめています。


リーダーに選ぶべき人材

Googleが考えているリーダーにふさわしい人とは、自らが「やりたい!」と大声で叫び手を挙げなくても、周りの人が自然とリーダーとして選ぶ人です。

マネージャーになるために必要なのは肩書きですが、リーダーになるために必要なのは周りの人々の推薦ということです。

そうして選ばれる人は組織の中でも影響力が大きい人です。

職務や経験で選ぶべきではありません。それよりも仕事ぶりや情熱で選ぶべきです

point

マネージャーは肩書きによって作られ、リーダーは周りの人によって作られる


自分の利益を優先しない人

リーダーのもう一つの条件は「自分の利益よりも、会社の利益を優先する人」です。

自分の利益を優先する人をリーダーに据えてしまった場合、クライアントに最高の満足を提供したり、最高の製品を届けることは決してできません。

また、自分の利益を優先する人をリーダーにした場合、組織や会社をのっとる策略を企てている可能性もあります。

仕事ぶりが誠実で、誰よりも情熱を持って仕事を進められる人をリーダーにすべきです。


チームの規模は「7のルール」

商品開発などのプロジェクトではチームを作って動くことになります。

チームの規模は「7のルール」を適用することが一般的です。ここでの7のルールはチームの人数を7人以下にするということです。

チームの規模を7人以下という小さく抑えるのには明確なメリットがあります。

7人以下のチームのメリット
  • 小さなチームは大きなチームよりも多くの仕事を成し遂げることができる。
  • 内輪の駆け引きに明け暮れることがない。
  • 家族のようなもので、ここぞという場合には一つになる。


小さなチームは大きなチームよりも多くの仕事を成し遂げることができる

小さなチームは大きなチームよりも多くの仕事を成し遂げることができるというのは、フランスの社会心理学者の創設者の一人でもあるマックス・リンゲルマンが発見した、リンゲルマン効果と呼ばれる自称で証明されています。

リンゲルマン効果とは「人数が増えてグループが大きくなればなるほど、個々人の生産性が下がっていく」ことです。

これは意図的なものではなく無意識下でおこることなので、防ぐためには人数を最小限におさえる以外に方法はありません。

合わせて読みたい

リンゲルマン効果の詳細については下記をご参考ください。

(参考)リンゲルマン効果とは何か?ただ人数を集めるだけは逆効果


内輪の駆け引きに明け暮れることがない

人数が多くなれば派閥ができ新たな争いが発生します。ですが、チームの規模が小さければ、それぞれが協力する以外に目的を達成する方法はありません。

このため、プロジェクトのチームの人数を最小限に抑えることは、内輪揉めを防止することにもつながります


家族のようなもので、ここぞという場合には一つになる

7人以下の小さなチームは家族のようなものです。最大でも親が2人と5人の子供、あるいは祖父母2人・親2人・子供3人といった具合です。

もちろん家族間ではみんな仲良しというのは難しいものがあります。夫婦喧嘩、親子喧嘩、兄弟喧嘩が勃発することもあります。

話し合いを拒否し機能不全に陥ることもあります。

ですが、そんな状態でも、家族というのは何かがあった時には、一致団結して助け合うものです。


マネージメントの7のルール

なおチームの7のルールとは別に、マネージメントの7のルールもあります。

マネージメントの7のルールとは、マネージャーは7人以上の部下を持つということです。

能力主義や社員同士の協力を前提とする場合、マネージャーはいないのがベストです。

これは、肩書きがあると、そこに嫉妬心や反骨心が生まれてしまうためです。

ただし、マネージャーをたった一人にし、その下に100人ほどの部下をぶら下げてしまうと、マネージャーは100人の部下から報告を受けることになり、自分の時間が無くなってしまいます。

このため、1人のマネージャーに対して15~20人程度の部下が理想的とされています。


優秀な人に仕事を任す

自ら手を挙げずとも、みんなから信頼されリーダーとみなされる優秀で影響力のある人を本当のリーダーにしたら、その人の仕事を増やします。

一番優秀な人材により多くの責任を与え、その人がその仕事を成し遂げてくれると信じます。

忙しい人は責任感がありみんなから信頼されているため忙しいものです。そういう責任感と信頼感が高い人に仕事を任せれば、当然成功する確率は高くなります。

もちろん、責任を背負いすぎてその人が潰れてしまっては元も子もないので、これ以上無理だと思ったらそれを周りが察知したり、本人が自ら言い出してくれる関係性を構築しておくことが大切です。

point

やるべき仕事は、忙しい人に任せる。


参考

この記事の内容はGoogleの経営陣 エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル、ラリー・ペイジの共著「How Google Works ―私たちの働き方とマネジメント」の内容の一部抜粋と要約です。

一国家と同等な資金を持ち、世界中で知らない人はいないほどのGoogleという大成功企業の中で、

  • どのような制度が用いられ、どのような人たちが働いているのか
  • 人のやる気を引き出し、周りが見たら無理だと投げ出したくなるような事業をどのように達成に導いてきたのか
  • 優秀な人材を獲得するための方法
  • 採用時にやってはいけないこと

などなど、これからの時代に欠かすことのできない内容がギッシリ詰まった一冊です。堅苦しくなくユーモアがあり読みやすい文体ですので、ぜひ一読されることをお勧めします。



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