WordPressdeで以下のような警告が表示されることがあります。ここでは、この原因と対処法をまとめています。
Action Scheduler: 1 past-due action found; something may be wrong. Read documentation »

警告の内容
「Action Scheduler: 1 past-due action found; something may be wrong」は、WordPress の内部で Action Scheduler(アクションスケジューラー) によってスケジュールされた「遅延処理タスク」が、実行予定時刻を過ぎても実行されていないことを意味しています。
Action Schedulerとは?
WordPress の一部プラグイン(特に WooCommerce, WP Mail SMTP, AutomateWoo, WPForms など)では、バックグラウンドで特定のタスク(例:メール送信、定期同期、キャッシュ削除など)を「スケジュール」して順次処理します。この機能を Action Scheduler と呼びます。
発生する原因
主な原因の一覧
過去のアクションが「実行されないまま残っている」主な原因は以下の通りです。
1.WP-Cronが無効化されているwp-config.php に DISABLE_WP_CRON が true になっている場合、WordPressのスケジューラーが動きません。
2.サイトが非公開/アクセスが少ない
WP-Cronは「訪問者がサイトを開いたとき」にのみ発火するため、トラフィックが少ないとスケジュール実行のチャンスがありません。
3.サーバー側のリソース不足
処理が重すぎてタイムアウトするケース。
4.プラグインの不具合
スケジュールされたアクションに問題があり、実行に失敗している。
Basic認証も原因になる
公開前のWEBサイトなどにBasic認証をかけている場合にもこのエラーが発生することがあります。
WordPressのスケジュール処理(WP-Cron や Action Scheduler)は、自分自身にHTTPリクエストを送って処理をトリガーする仕組みです。
しかし、サイトにBasic認証がかかっていると、自動リクエストを送っても認証エラー(401 Unauthorized)が返されて処理がブロックされてしまいます。
その結果、Action Scheduler が実行できずに「遅延状態」になったり、WP-Cronも失敗し、定期処理全体が止まる可能性があります。
エラー詳細の確認方法
プラグイン「WP Crontrol」をインストールすると、スケジュールされているアクションを確認・手動実行できます。

インストールと有効化が完了したら、「イベント」をクリックします。

エラーがある場合は上部に原因が表示されます。

(今回の場合、WEBサイト全体にBasic認証をかけたことが原因です)
なお、止まっているスケジュールを実行や停止(キャンセル)するだけなら、プラグインをインストールせずとも警告の「past-due action」のリンク先から実行可能です。

対策(Basic認証が原因の場合)
対策はいくつかあります。
Basic認証を解除する
Basic認証が原因の場合は、Basic認証を解除します。
wp-cron.php に認証をかけない
.htaccess や Basic認証の設定で、wp-cron.php や admin-ajax.php だけは 認証なしでアクセスできるようにします。
以下は .htaccess の例(Apacheの場合):
<Files "wp-cron.php">
Satisfy Any
Allow from all
</Files>

