「今のレンタルサーバーからXserverに移管したいけど、どこから手をつければいいかわからない…」そんな悩みをお持ちではありませんか?
本記事では、Lolipopなど、外部のレンタルサーバーからXserverへの移管手順を、ファイルの転送やデータベース移管、ネームサーバーの変更など、実際のイメージ画像を交えて具体的なステップを解説しています。
WordPressサイトの移管方法もご紹介しますので、初心者の方でも安心して移管作業を進めることができます。
Xserverへの移管を考えている方、サーバー移管が初めての方、LolipopからXserverに移管したい方、WordPressサイトを新しいサーバーに移管したい方におすすめです。
サーバー移管の流れ
サーバー移管のおおまかな流れは以下のようになります。
なお、私は元々Lolipopで運用していたのですが、数年運用することで重大な問題が発覚したために、いろいろと調べて、Xserverに移管することにしました。
移管に至った経緯や、XserverとConoha Wingの比較などについては下記をご参考ください。Xserverの料金が1万円引きになるリンクも紹介しています(私の場合これが最終的な決め手でした)
移管前の注意点
他のレンタルサーバーで運用しているWEBサイトをXserverに移管するからといって、いきなり古いWEBサイトを削除しないてはいけません。
古いWEBサイトを削除するのは完全に移転が完了した後です。
なお、ネームサーバーを変更が完全に反映されるまでには数時間~72時間(3日間)ほどかかります。
ドメインの登録(ドメイン設定)
まずは、もともと使っていたドメインをXserverに登録します。
サーバーパネルにログインして、「ドメイン > ドメイン設定」へと進みます。
「ドメイン設定追加」をタブをクリックして、追加したいドメインを入力します。
下の「無料独自SSLを利用する」と「Xアクセラレーターを有効にする」はチェックを入れておきます。(ネームサーバーを変更していないので無料独自SSLは設定できませんが、気にしなくて大丈夫です)
「確認画面へ進む」をクリックします。
ネームサーバーがエックスサーバー指定のものになっていませんと表示されますが、これは後で設定するので問題ありません。
「追加する」をクリックします。
以上でドメイン設定は完了です。とても簡単です。
無料独自SSLは、ドメインのネームサーバーを変更してから再度設定すれば簡単にSSL化できます。(後でやります)
FTPでファイルとフォルダを移動する
元のサーバーのデータをローカルにダウンロードする
続いて、FTPソフトを使ってファイルやフォルダをごっそり移管します。
ここではWinSCPという無料のFTPソフトを使用します。
まずは、元のレンタルサーバー(Lolipop)とSCP(もしくはSFTP)接続して、対象のディレクトリをローカルにコピーします。
ディレクトリサイズの計算が完了するとコピーが開始します。
サイズの多きなWEBサイトだと時間がかかるので、夜などにコピーしておくといいかと思います。
Xserver FTP接続用のアカウント情報の確認
Xserverにアップロードしたいフォルダやファイルをローカルに保存できたら、それらをXserverにアップロードします。
まずは、Xserverに接続するためのアカウント情報を確認します。
サーバーパネルで「FTP > サブFTPアカウント設定」へと進みます。
「FTPソフト設定」のタブをクリックし、以下の情報を確認します。
FTP接続
必要な情報が揃ったら次のように入力します。
通常WEBサイトなどのフォルダをアップロードしたり管理するのは「public_html」というディレクトリです。
今の設定のまま接続すると、上位のディレクトリに入ってしまいます。間違って消すと大変なのと、普段はそんなに使わないので、接続時に「public_html」のディレクトリに自動的に入るようにします。
「設定」をクリックします。
「環境 > ディレクトリ」を選択して、「リモートディレクトリ」に記載のあるドメイン名に「/public_html」を追記し「OK」をクリックします。
「保存」をクリックして、「ログイン」をクリックします。
以上で接続が完了し、指定したディレクトリに入ることができます。
不要なファイルを削除する(default_page.png, index.html)
Xserverでドメイン登録をすると、public_htmlフォルダの中に「default_page.png」と「index.html」「.htaccess」「.user.ini」という4つのファイルが自動的に追加されます。
この4つのファイルは不要なので削除しておきます。
.htaccessや.user.iniファイルは必要になったときに同じ名前でファイルを作成すれば問題ありません。
Xserverにアップロードする
Xserverの対象のディレクトリに、ローカルのフォルダとファイルをアップロードします。
右側のサーバーの画面は対象のドメインの「public_html」ディレクトリを開きます。
左側のローカルの画面で対象のフォルダとファイルを選択し、「アップロード」をクリックします。
Lolipopからデータベースのデータをダウンロードする
次にデータベースを移管します。
移管の流れは旧サーバー(Lolipop)からデータベースをダウンロードして、Xserverに新しく作成したデータベースにアップロードします。
まずは、旧サーバー(Lolipop)からデータベースをダウンロード(エクスポート)します。
Lolipopにログインして「サーバーの管理・設定 > データベース」へと進みます。
対象のデータベースを選択して「操作する」をクリックします。
パスワードを確認して「phpMyAdminを開く」をクリックします。
※次のログイン画面で以下の情報を使うので覚えておいてください。
ログイン画面が表示されるので、ユーザー名、パスワードを入力して、サーバーを選択します。
ログインするとテーブルの一覧が表示されます。
対象のデータベースを選択した状態で、上部メニューの「エクスポート」をクリックします。
エクスポート方法は「詳細 – 可能なオプションをすべて表示」を選択します。
対象のテーブルにチェックが入っているか確認します。
圧縮で「gzip形式」を選択します。
生成オプションの「追加コマンド」で「DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する」をONにします。
「エンコーディングへの変換」が「なし」になっていることを確認して「エクスポート」をクリックします。
拡張子が.sql.gzというフォルダがダウンロードできます。
Xserverにデータベースをインポートする
データベースの作成
まずは旧サーバーのデータをインポートするためのデータベースを作成します。
サーバーパネルにログインして「データベース > MySQL設定」をクリックします。
「MySQL追加」タブをクリックして、データベース名を入力し「確認画面へ進む」をクリックします。
「追加する」をクリックします。
ユーザーの追加(MySQLユーザー)
続いて、作成したデータベースにアクセスできるユーザーの設定を行います。
「MySQLユーザー追加」タブをクリックして、ユーザーIDとパスワードを入力し「確認画面へ進む」をクリックします。
「追加する」をクリックします。
「MySQL一覧」タブをクリックして、対象のデータベースの「アクセス権未所有ユーザー」で先ほど作成したユーザーを選択し「追加」をクリックします。
以下のように表示されたら設定完了です。
SQLファイルのアップロード(インポート)
次に、XserverにダウンロードしたSQLファイル(圧縮版)をアップロードします。
サーバーパネルの「データベース > phpmyadmin」をクリックします。
先ほど作成したユーザーの「ユーザー名」と「パスワード」を入力して「ログイン」をクリックします。
対象のデータベースを選択して「インポート」タブをクリックします。
「ファイルを選択」で旧サーバーからエクスポートしたファイルを選択し、一番下の「インポート」をクリックします。
「インポートは正常に終了しました」と表示されればデータベースのインポート処理は完了です。
wp-config.phpの編集
新たに作成したデータベースに移行し、ユーザー名やパスワードを変更したので、それらの情報をWEBサイトに反映させる必要があります。
サーバーパネル上部の「ファイルマネージャー」を選択します。
対象のドメインを選択し「public_html」ディレクトリに入ります。
wp-config.phpファイルを選択して上部の「編集」をクリックします。
以下の4つを、Xserverのデータベースの情報に合わせて書き換えます。
/** WordPress のためのデータベース名 */
define('DB_NAME', 'データベース名');
/** MySQL データベースのユーザー名 */
define('DB_USER', 'ユーザー名');
/** MySQL データベースのパスワード */
define('DB_PASSWORD', 'ユーザーパスワード');
/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', 'localhost');
以上でデータベースの移管は完了です。
ネームサーバーの変更
ファイルとデータベースの移行が完了したら最後にドメインのネームサーバーの変更を行います。
これにより、対象のドメインのURL(https://xxx.com)にアクセスしたときに、旧サーバー(Lolipop)ではなく新サーバー(Xserver)にアクセスするようになります。
ネームサーバー変更時の注意点
ネームサーバーを変更するときは以下に注意してください。
ネームサーバー変更にかかる時間
ネームサーバーの変更が完全に反映されるまでには、通常数時間から最大72時間程度かかります。
世界中のコンピュータは、一度アクセスしたウェブサイトのIPアドレスを一時的に記憶する「DNSキャッシュ」を持っています。
このキャッシュが古い情報を持っていると、新しいネームサーバー設定が反映されず、古いウェブサイトが表示されてしまうことがあります。
また、インターネットは非常に広大なネットワークであり、変更情報が世界中のDNSサーバーに伝わるまでには時間がかかります。
切り替え初期段階のエラーメッセージ
ネームサーバーを切り替えた初期段階に、新サーバーにアクセスした場合以下のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
変更適用中なので、数時間後にアクセスすれば表示されるようになります。
切り替え中に対象のサイトにブログ記事アップなどの変更を加えない
切り替え中は、旧サーバーと新サーバーのどちらにアクセスするかわかりません。完全に切り替えが完了するまではブログ記事のアップなどの変更を加えるのは避けた方が無難です。
後で、データベース再度移管やメディアファイルの移管などの追加処理が発生する可能性があります。
ネームサーバーの変更
ネームサーバーを変更するには、ドメインを契約したサービスにログインする必要があります。
ここでは、ムームードメインでネームサーバーを変更する方法について解説します。
サイトにログインしたら、ドメイン一覧から移管対象のドメインを選択し「ネームサーバー設定変更」を選択します。
今回はXserverを利用するので「GMOペパボ以外のネームサーバーを使用する」を選択し、ネームサーバーを以下のように変更します。
入力が完了したら下部の「ネームサーバー設定変更」をクリックします。
「ネームサーバの設定を変更しました」と表示されたら完了です。
https化する(SSL設定)
最近のWEBサイトはhttps化しているのが当たり前になっています。
各レンタルサーバーで無料のhttps化ができるようになっています。このhttps化はサーバーごとの設定のため、サーバーを移管した場合は新しく設定する必要があります。
Xserverのサーバーパネルに入って「ドメイン > SSL設定」をクリックします。
登録しているドメインの一覧が表示されます。対象のドメインの「選択する」をクリックします。
「変更」をクリックします。
「ONにする」をクリックします。
しばらくして「設定中」と表示されればSSL化を実行しています。数時間ほど経過すれば以下のようにSSLがONになります。
以上で、Lolipop(ロリポップ)からXserver(エックスサーバー)へのレンタルサーバー移管は完了です。
ネームサーバーの変更が適用されてか確認する方法
ネームサーバーの変更が適用されてか確認する方法については下記をご参考ください。