LolipopでWebサイトを始めるなら、CGI、モジュール、LiteSpeedの設定は欠かせません。 それぞれに特徴があり、サイトの性能に大きく影響します。
本記事では、サイトに最適な設定を選ぶための比較一覧表をご紹介しています。
「どれを選べばいいの?」という疑問を解決し、高速で安定したWebサイトを構築するためのヒントが満載です。
【追記】
私は元々Lolipopで運用していたのですが、数年間運用することでLolipopの重大な問題が発覚したために、いろいろと調べて、Xserverに移管することにしました。
移管に至った経緯や、XserverとConoha Wingの比較などについては下記をご参考ください。Xserverの料金が1万円引きになるリンクも紹介しています(私の場合これが最終的な決め手でした)
結局どれが一番いいか?
最初に結論から言うと、一般的なブログサイトのように複雑な処理がなく画像をアップロードするのみであれば、LiteSpeed版が一番いい選択です。
その他の場合でも、LiteSpeed版が使えるのであればLiteSpeed版を使うことをお勧めします。
LiteSpeed版が使えればとは?
「LiteSpeed版が使えるのであれば」と書いたのは、LiteSpeed版にはいくつかの制約がつくためです。
プランの制約
LiteSpeed版が使えるのは「ハイスピードプラン」以上です。スタンダードやライトプランでは使えません。
カスタマイズ性の制約
LiteSpeed版はカスタマイズ性が限られます。
WordPressのElementorなどPHPの処理が重く複雑な場合はPHPのメモリ上限などを上げる必要があります。
このとき、.htaccessなどにphp_memory_limitなどを追記することでphp.iniの変更を行いますが、モジュール版・LiteSpeed版は変更できません。
例えばモジュール版の場合php.iniの設定は以下のように固定されています。
LiteSpeed版とは何か?
LiteSpeedは第4世代のWebサーバーともいわれる、高速化かつ、高負荷時の安定性に優れてたPHP実行モードです。
WordPressなど、様々なCMSとの相性が抜群です。
ハイスピードプランはどの時間帯でも約0.035秒で表示が完了します。
ロリポップの他プランや業界の同スペックプランと比べても、突出した速さと安定性を維持しています。
モジュール版とCGI版の違い
モジュール版はCGI版の次に登場したPHP動作モードです。
登場当初は次世代ホスティングとして大々的なPRとともに登場しました。モジュール版はCGI版の7倍速いというメリットがあります。
特に、同時アクセス数が増加し、通常高負荷によるアクセス遅延が発生するような状況においても、高速なレスポンスを維持し続けることができます。
安定した高速レスポンスは、大規模サイトであるほど威力を発揮します。
項目別比較一覧表
基本性能とプランの比較
ダントツのスピードを誇るのはLiteSpeed版です。
項目 | CGI | モジュール | LiteSpeed |
---|---|---|---|
実行プロセス | PHP | Apache | PHP |
レスポンス | 遅い | 早い | 超早い |
php.iniの設定 | 可 | 不可 | 不可 |
提供プラン | 〇エコノミー 〇ライト 〇スタンダード ✕ハイスピード ✕エンタープライズ | ✕エコノミー 〇ライト 〇スタンダード ✕ハイスピード ✕エンタープライズ | ✕エコノミー ✕ライト ✕スタンダード 〇ハイスピード 〇エンタープライズ |
パフォーマンスの比較
項目 | CGI | モジュール | LiteSpeed |
---|---|---|---|
パフォーマンス | 遅い | 速い | 最速 |
セキュリティ | 高い | 低い | 高い |
柔軟性 | 高い | 低い | 中 |
リソース消費 | 大きい | 小さい | 小さい |
メリットとデメリット
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
CGI版 | 安定性が高い、カスタマイズ性が高い | 処理速度が遅い |
モジュール版 | 処理速度が速い | 設定ミスによるトラブルが起こりやすい |
LiteSpeed版 | 高速・高安定、WordPressとの相性が良い | 設定が複雑な場合がある |
モジュール版やLiteSpeed版はデメリットに設定が複雑とありますが、一般的なレンタルサーバーではユーザーが変更できないようになっているため安全性が高いです。
逆に設定ができない分、カスタマイズ性は低いです。
機能や原理の違い
種類 | 内容 |
---|---|
CGI版 | PHPが外部プログラムとして実行される方式。 WebサーバーとPHPが独立して動作するため、比較的安定しているが、処理速度が遅くなる傾向がある。 |
モジュール版 | PHPがWebサーバーに組み込まれて動作する方式。 WebサーバーとPHPが一体となって動作するため、処理速度が速いが、設定ミスによるトラブルが起こるリスクがある(レンタルサーバー側に任せればリスクはほぼない) |
LiteSpeed版 | LiteSpeedという高性能なWebサーバー上で動作するPHP環境。 モジュール版と同様に高速な処理速度に加え、高負荷時の安定性にも優れている。WordPressとの相性も良く、高速なWordPressサイトを構築したい場合におすすめ。 |