多くの人が「幸せになりたい」と願っています。そして、そのためには「もっとお金が必要」と考え毎日働き給料をもらいます。
仕事を長期間休んだり、辞めることは収入がなくなるので大きな損失だと考えている人がほとんどです。
「本当は~したいけど、仕事をやめたら収入が入らなくなる」「一度仕事を辞めてしまうと新しい仕事に就けないかもしれない」という不安にさいなまれ、心の底から「やりたい!」と思っていない、むしろ「やめたい」と思っている仕事をズルズルと続けます。
「やめたい!」という気持ちが強くなっても、給料日やボーナス日、あるいはいい評価で昇給するとその気持ちがゆらいで、またズルズルと働き続けます。
ですが、そのままズルズルと1年間働き続けるよりも、仕事を辞めて1年間本を読んだ方が最終的に稼げる額も、幸福度も上がります。
ここでは、1年間本を読むことで高い収入と幸福が手に入る理由について解説しています。
給与はどうやって決まるか?
私たちの給与は「どんな仕事につくか」と「どういった成果を出すか」で決まります。
給与の高い低いのほとんどは仕事の大変さや難しさよりもどの業界で働くかで決まります。例えば現在であれば保育士や結婚式場で働く人たちよりもエンジニアの方が給料は高くなります。
企業選びも重要です。トップが「社員を酷使して奴隷のように使うものだ」と考えていれば、あなたの働きに対して給与は少なくなります。
逆に、「貢献してくれた分だけちゃんと還元するべきだ」と考えていれば、給与は上がりやすくなります。
幸福度に関しても、もちろん幸せな方は後者の職場環境です。
そして、その仕事に就いたあと給料が更に上がるかどうかを左右するのは、その人の生産性やもたらす成果です。
「生産性がとても高い」「無駄がなく最短距離で確実に成果を出す」「人当たりがよく上手に人間関係を築いている」「周りのメンバーにもいい効果を与える」ことが昇給の条件になります。
今の仕事を続けていても思考は変わらない
今の仕事を続けていて「苦しい」「やめたい」と感じている時点で、あなたは業界により給与が変わることや、何が成果につながるかを理解していない場合がほとんどです。
そして、あなたがその職場で「苦しい」「やめたい」と感じている時点で、その仕事を続けることで、幸せになる考え方を得られることはほぼありません。
何があなたを苦しめていて、どうしてやめたいと思っているのか、どうすればもっと大きな成果が生まれるのか、何をすれば幸せになれるのかは、今の仕事を繰り返し続けることでは得られないと考えて問題ありません。
なぜなら、その仕事の内容はあなたの問題を解決することではなく、与えられたことをこなすことだからです。
あなたの時間と労力は、あなた自身を不幸にさせている問題を見つけ出し、何が幸福にするかを見つけ出すことではなく、与えられた仕事をこなすことに使われます。
思考が変わると大きな成果が生まれる
あなたを不幸にしているのは「あなたの思考」です。いわゆる「勘違い」や「思い込み」です。
例えば、「仕事は手を抜いてはいけない」「頑張ることに価値がある」「睡眠時間を削って働いている自分はかっこいい」「一生懸命やらない人はダメだ」「この仕事をやめたら、もういい仕事はないかもしれない」「上手にスラスラと喋れる人がいい営業だ」「もっと能力を上げれば、お金も時間も余裕も増える」といったものです。
このように間違った思い込みを当然のこととして受け入れている人は少なくありません。
でも、それは仕方のないことです。なぜなら私たちは親、学校、会社でそう言われて育ってきたからです。(いわゆる洗脳です。誰もが環境によって洗脳されています。)
他の人たちもみなそうやって考えているのです。「苦しいなんて当たり前でしょ」「努力して努力して努力した先に幸せがあるんだよ」「頑張らない奴は落ちこぼれ」と考えています。
ですが、現実は違います。現在では人に関する様々な研究が進み新たにいろいろなことが分かっています。
例えば睡眠に関して言えば、世界最高峰のスタンフォード大学の研究により「睡眠が能力を回復し、生産性を上げる」と言う発表がされています。
そして「優秀な人ほど良く寝る」「8時間睡眠が成功と幸せのステータス」と言われています。これは一部の人たちの間では常識になっています。
もしあなたが5時間睡眠、いや2時間睡眠の方が素晴らしいと思い込んでいた場合、それを改善して8時間睡眠にすると、これまでよりも生産性があがり仕事の成果が増えます。幸福度も上がり健康寿命も延びます。
このように大きな成果を出すために変わったのは「あなたの思考」だけです。
「短時間睡眠がいい」から「8時間寝た方が生産性が上がる」に変わっただけです。
本は安くて効果絶大のアイテム
上記の睡眠のこともそうですが、本当はこうした方がいいという「本質的なこと」を職場で教えてくれる人はほとんどいません。
なぜならみんな本質を知らないからです。
他の人もあなたと同じく睡眠時間を削って働いていいます。「俺は昨日徹夜だった」と自慢してくる人もいるでしょう。
こういった思考の間違いに気付くには、そういった情報を自ら取りに行く以外に方法はありません。
そして、間違った考えに気付かせてくれる、安くて簡単に手に入り効果絶大のアイテムが「本」です。
仕事を辞めて1年間本を読むと何が起こるか?
今の仕事を続けた場合と1年間本を読んだ場合で、あなたの人生にどのような変化がおこるかをグラフにすると次のようになります。
そのまま仕事を続けた場合
仕事をそのまま続けた場合、仕事の中で人と関わり技術を覚え能力は少しずつ向上していきます。
隙間時間を見つけて本を読むこともあるでしょう。
上がった能力や成果に合わせて給与も段階的に上がります。
仕事を辞めて1年間本を読んだ場合
仕事を辞めて読書を続けた場合、そこで収入は途絶えます。貯金を切り崩して使う日々に突入します。
ですが、あなたの知識や能力は段違いに向上します。
なぜならこれまで消耗していた「時間」と「エネルギー」を全て自分の向上に投資できるからです。
最初の1か月目は読書の効率も低く、選ぶ本の内容もピンとこないものです。ですが、1冊読み終われば得られた知識と反省があります。それを活かして翌月はより時間と内容の質が上がります。その翌月は更に上がります。
1年間の読書期間を終えたのち、あなたは本質をとらえる方法、生産性とは何か?、成果を出せる方法は何か?という知識を得ています。
その間に、現在の社会ではどういう業界がいいか、どういう職種が自分に合っているか、そこに入るためには何をすべきかの知識も蓄えています。
1年後に選ぶ企業は、これまで働いていたところよりも環境が確実によいものになるでしょう。
あなたは既に生産性を上げる方法や、上手なコミュニケーション方法、人の性質について学んでいるので、新しい職場での成果は、これまで以上に出やすくなります。
隙間時間でチョイスする本の質も高く、学ぶ方法も効率化されています。
そして、あなたの成果はより高い給与へとつながっていきます。
上のグラフでは給与を上げることにフォーカスしていますが、給与ではなく、精神的な安定や幸福に舵を切ってもいいでしょう。
そこはあなたの価値観次第です。読書期間の1年間はあなたの価値観をくっきりとさせる期間でもあります。
本田宗一郎も1年間休んだ
自動車、飛行機、ロボットなど世界的にも有名なHONDAを創業した本田宗一郎も1年の休業期間を設けています。
当時、本田宗一郎は自動車修理工場を経営していましたが、1945年にその下部を全てトヨタ自動織機に売却して、1年間の休業をしています。(本人は「人間休業」と呼んでいます。)
そして、1年間仕事をせず休養した後、本田技術研究所(HONDA)を設立しました。そこが日本史に残るほどの目覚ましい成長を遂げた企業の幕開けです。
まとめ
「休む」ことは悪ではありません。より高い生産性や幸福を手に入れる方法は「休む」ことです。
心からやりたいと思っていない仕事で浪費した自分の体力と精神を回復させ、本当にやりたいことを焦らずじっくりと考える。
仕事を辞めて何もしない期間はあなたの人生への大きな投資です。ズルズルと働き続けることよりも、あなたの人生に大きな成果をもたらします。
目先の給与・収入・評価に捕らわれるのではなく、10年、20年という長いスパンで自分の人生を見つめる必要があります。
大きな成果を得るためには徹底的な準備が必要です。
最後に、徹底的な準備の重要さを教えてくれる、アメリカ大統領 エイブラハム・リンカーンの名言を共有します。
6時間で木を切れと言われたら、最初の1時間は斧を砥ぐのに使うだろう。
「あなたの10年後を最高のものにしてください」と言われたら、あなたはこの1年間でどんな準備をしますか?