世の中のほぼすべての人が人間関係に悩みを持っています。かの有名なアルフレッド・アドラーも「人の悩みの9割は人間関係」と断言しているほどです。
そして、そういった悩みを解決するために人々は人から好かれる方法を求め続けています。
ですが、人から好かれる前にまずやるべきことがあります。
それは、人に嫌われないことです。嫌われない状態があって、そのうえで好かれるというのが基本です。それを見落としている人がほとんどです。
ここでは、いい人間関係を構築する上で基本となる、人に嫌われないためにやってはいけない行動について解説しています。
人に嫌われる
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人に好かれる
人に嫌われる5つの行動
これをやると確実に人に嫌われる5つの行動があります。
NG:自分より弱い人に偉そうにする
1つ目のやってはいけないNG行動は、自分より弱い人に偉そうにすることです。
嫌われる人の例
例えば、次のような人は確実に嫌われます。
「(お客さんに対し)本日はようこそお越しくださいました」
「お忙しい中お時間いただきありがとうございます」
「(部下に対して)おい!コーヒー持って来いって言ってるだろ!早くしろよ!」
「何回言えばわかるんだよ!バカかお前は!」
「(お客さんに対し)対応が悪く大変失礼いたしました。」
「本日の商談の内容ですが、、、」
この問題点は、ひどく扱った相手だけでなく、丁寧に接している相手にも嫌われるということです。
人によって態度は変えていい
人によって態度を変えてはいけないという声を耳にしますが、それとは少し違います。
偉い人や有名人に対しも、友達と同じように平等に接する必要はありません。
やってはいけないのはそういう人に媚びへつらうこと、そして弱い人に偉そうに当たることです。
媚びへつらうのではなく、丁寧に接すればいいだけの話です。
媚びへつらう人の心理
媚びへつらうことがなぜいけないかと言うと、その人が偉い人や有名人は尊重して、逆にそうでない人は尊重する必要がないという差別的な考えを持っていることです。
そういう人は、往々にして立場の弱い人がくると偉そうにしたり、威圧的になったり、えばり散らします。
常に自分のポジションを人と比べて、この人は自分より上、この人は自分より下と評価しているからそういう態度になるのです。
このように人を評価して見下したり差別をしている人が人から好かれることはありません。
大事なのは弱い人に嫌われないこと
大事なことは権力者や有力者に好かれることではありません。弱い人に嫌われないことです。
政治家も同じです。どんなに敏腕で賢くても、有権者に嫌われている人は決して票を集めることはできません。
いい人間関係を築き悩みを減らすためには、能力や実績よりも、弱い人に嫌われないことの方が大事です。
自分より立場の弱い人がいたら、見下したり差別したり、批判や威圧してはいけません。
気さくに接すればいいのです。そして、有名人や偉い人と同様に丁寧に接することができればいい人間関係を築くことができます。
NG:4Dワードを言う
2つ目のやってはいけないNG行動は、次の4Dワードを言うことです。
でも、だって、どうせ、ダメは相手を否定する言葉です。
誰かを否定する限り、あなたのことを嫌いな人はいなくなりません。
言葉の癖は人格のクセ
発している言葉というのはその人の人格を表すものです。口が悪い人にいい人はいません。
言葉にはその人の中身が投影されています。相手を否定する言葉を喋る人、人に気を遣わない言葉を喋る人がいたら、その人はそういう人です。
大事なのは全肯定
人に嫌われないために重要なのは、否定する言葉を言わないこと。そして、相手を全肯定することです。
目的は自分の正しさを主張することではなく、相手にいい気持ちになってもらい、いい人間関係を築くことです。
そのためには、とにかく相手を誉めます。そこに正しさは必要ありません。
人を誉めるさしすせそ
よくあるのが、人を誉めるさしすせその言葉です。
さ「さすがですね!」
し「知らなかった!」
す「すごいですね!」
せ「センスいいですね!」
そ「そうなんですか!?」
この5つ以外にも相手を誉める言葉は無数にあります。詳しくは下記をご参考ください。
(参考)称賛・褒める言葉の一覧リスト
NG:悪口を言う
悪口を言う人にいい人はいない
3つ目のやってはいけないNG行動は、人に嫌われる王道中の王道が悪口を言う事です。
相手が目の前にいない状況で陰口を言うのも同じです。
「私、あの人が悪口いうから好きなんだよね」という人はこの世に存在しません。誰しもが悪口を言う人を嫌いです。
一時的に悪口で同意して盛り上がったとしても、どこかでその人たちは「〇〇さんが悪口言ってたよ」という別の悪口を展開しています。
言葉というのはその人の人格を表すものです。表であろうが裏であろうが、誰かの悪口を言う人にいい人はいません。
大事なのは悪口を言う場から去ること
悪口を言えば人に嫌われることはわかっているし自分も言う気はない。でも、周りの人たちが言っているから場の空気を壊さないために言わざるを得ないんです、、という人もいます。
ですが、それでも悪口は言わないべきです。
もし、周りが悪口を言い始めたら「すみませんちょっと先に失礼します」と言って場を離れましょう。帰って問題ありません。
悪口を言う人を変えようとしない
もう一つ重要なことは、悪口を言う人を変えようとしないことです。
変えようとするその言葉がその相手を否定することになります。悪口を言う人を変えようとすることは正しいかもしれませんが、正しさを押し付ける行為は人に嫌われます。
嫌われないための手段は1つ、悪口を言う場から立ち去るです。
NG:正論を振りかざす
4つ目のやってはいけないNG行動は、正論を振りかざすことです。
正論を振りかざす人というのは、相手の気持ちよりも正しさを優先する人です。
相手の気持ちをないがしろにするような人が好かれることはありません。
例
- 「あなたは間違えています。」
- 「あなたの意見はそうかもしれない。でも現実は違うんです。」
- 「それは、あなたが悪い。」
- 「先輩、そうはいってももうそういう時代じゃないんですよ。」
- 「このデータを見てください。こっちが正しいことはデータが指しています。」
大事なのは正しさよりも相手の気持ち
人に嫌われないために大切なことは、正しさよりも相手の気持ちを優先することです。
凹んで相談してきた相手にやるべきことは、「それはあなたが悪いよ」と指摘してさらに追い込むことではありません。
相手の気持ちに寄り添って、「それはしんどいよね」「そういう気持ちにもなるよ」とひたすら共感し続けることです。
判定 | 目的 | 行動 | 結果 |
---|---|---|---|
× | 正しさを証明する | 正しさを主張する | 相手に嫌われる |
〇 | 相手の気持ちを優先する | 相手の気持ちに共感する | 相手に好かれる |
NG:アドバイスをする
5つ目のやってはいけないNG行動は、相談してきた人にアドバイスをすることです。
相談してきた人に対して、「まだできるよ!」「頑張りなよ!」とポジティブな声掛けばかりするのはNGです。
相手の気持ちに寄り添っていないどころか、相手の気持ちを無視しています。
悩みを相談した目的はあなたの自慢話を聞くためではない
悩み相談をしてくる人はあなたに話を聞いて欲しいと思って話しかけています。
あなたが正しいと思う正解を言い、自分の正しさや凄さを証明することではありません。
「私みたいに元気出しなよ!」「私みたいに明るくいようよ!」「あなただってできるよ!」というのは、相手を励ましているようで、暗に「私の方がすごい」「あなたは私より劣っている」というメッセージを伝えるものでもあります。
大事なのはひたすら共感すること
悩みを相談されたときにやるべきことは、相手の気持ちにひたすら寄り添い、共感し続けることです。
あなたのアドバイスは必要ありません。
(参考)悩み相談にポジティブなアドバイスは不要!人間関係を良くする相談の乗り方
絶対に嫌われる人の条件
この5つのNG行動をすべて漏れなくやる人が絶対に嫌われる人です。
- 上の人にへつらい、弱い人に威張り散らす。
- 誰かを否定する。
- 誰かの悪口を言う。
- 正論を言う。
- アドバイスをする。
これをやっている人は最悪です。もし自分がやってしまっていたらすぐに改めましょう。
そして、周りにこれをやっている人がいたら、静かにスッと離れましょう。
この5つの行動が傍にある限り幸せになることはありません。
また、その他にも、負け惜しみを言う人も嫌われる条件に入るので注意してください。
絶対に人から嫌われない人
絶対に嫌われない人になるためには、絶対に嫌われる人の逆をやればいいのです。
この6つができる人に嫌われる人はいません。
そして、嫌な人、苦手な人と関わる必要はありません。何も言わず沈黙したままスッと立ち去ってください。
誰かを否定する必要もありません。意見があわなければ無視して問題ありません。相手を変えようとする必要はありません。
それだけで、あなたの人生は上手くいきます。