あなたの周りにとても優秀だけど、人のことを見下したりバカにしてきて嫌いだと感じる人はいないでしょうか?
一言一言に思いやりがなく、「私ならできるけど、あなたには難しいんじゃないかな」と諭してきたり、「アイツはダメだ」「あの人は仕事ができない」という人を見下した評価を下す人はいないでしょうか?
こういった人たちには特徴があります、それは自分のために努力してきたということです。
ここでは、なぜ自分のために努力してきた人は、他人を見下してしまうのかや、どうすれば、より友好的な思いや関係性を築くことができるのかをまとめています。
自分のために努力した人はなぜ人を見下すのか?
努力はとても大切なことです。努力するから新しい知識やスキルを得ることができます。努力するから人は成長し続けることができるのです。
これまで生きてきた環境の中でコツコツと努力を続けてきた結果、今の能力があると考えてしまうのは決して特別なことではありません。とても一般的なことです。
ただし、自分で努力してきから今の地位や能力があると考えている人は、他人に感謝することをしません。
全て自分の力なので、感謝する必要性はサラサラないと考えています。
更に、自分と同じだけの地位や能力を持っていない人を見ると「この人は努力不足だ」と考えます。「私はもっともっと努力してきた。あなたは全然足りていない」と考えるわけです。
この「あなたは足りていない」という考えが、相手を見下すことにつながります。
能力はたまたま授けてもらったもの
自分が努力をしてきた結果今の地位や能力があると考えている人は、誰にも感謝しません。それどころか、自分と同じレベルに至っていない人を「まだまだだな」と言って見下します。
ですが、自分の地位や能力をどう捉えるかで、他人に対する接し方や見方が大きく変わります。
「能力はたまたま親が授けてくれたもの。その能力を育むきっかけをくれた人のおかげ」というように、能力は自分のものではなく、人から授けてもらったものだと考えている人は、他人に感謝します。
自分と同じ地位や能力を持っていない人を見ても「こいつはまだまだ努力が足りない」とは思いません。
「自分は本当に運がよかった」とより強く感謝します。
周りの人がいるから、自分の能力がわかる
そもそも自分が持っている能力に気付かせてくれるのは周りの人です。周りの人がいなければ自分の能力に気付くことはありません。
周りの人が簡単にはできないことを、自分では特に意識せずにできてしまうことを能力といいます。
「あなたは〇〇がすごいね」「〇〇が上手ですね」そうやって周りが伝えてくれて初めて、自分にはこんな能力があるのかと気づくことができます。
そもそも、あなたが独りぼっちで周りに誰一人いなければ、自分が何に秀でているかを比較することすらできません。
「自分に能力がある」と思えるのは、周りの人のおかげです。自分に地位や肩書きがあるのも、周りの人があなたの能力を認めてくれたおかげです。
授かった能力の使い方
親やこれまで出会った人たちが私に今の能力や地位授けてくれたと思うことができれば「ありがたい」という感謝の念が湧いてきます。
周りの人が私の能力を教えてくれて、周りの人が信じてくれたから今の地位があると思える人は「ありがたい」と感謝の念を抱いています。
そうして授かった能力は、自分のためでなく、他人のために使うべきです。
授けてもらった能力を周りの人のために使うことで、感謝のループがくるくると回りだし、好循環が生まれます。
誰かのために努力する
努力するときに重要なことは「誰かのために努力する」ということです。「自分のために努力する」と将来どこかで大きな失敗にぶつかります。
自分のために努力するとどうなるか?
そもそも、勉強をするとき、本を読むとき「自分のために」と思ってやっていると、なかなか頭に入ってきません。
仮に、自分に「自分の未来のために、やらなければいけないんだ」と厳しく接して無理やりやらせた場合、その先に待っているのは、他人に感謝できない自分、人を見下す自分、メンタルを病んだ苦しい自分です。
そんな生き方は決して幸せではありません。大きな大きな失敗です。
誰かのために努力するとどうなるか?
「誰かのために努力する」場合は結果が大きく変わってきます。
勉強をするのは幸せにしたい誰かのため。本を読むのも幸せにしたい誰かのため。そうやって学んだ内容は、その人たちのために役立てようとします。
何かを学んだときに、この言葉はあの人に教えてあげよう。この言葉であの人を元気にしてあげよう。このことをあの人にやってあげようと思うので、記憶に残り身になります。
そして、ここまで勉強してこれたのも、本を読んでこれたのも、努力し続けられたのも「自分が幸せにしたい誰かがいたから」だと思えるようになります。
誰かのために努力したその先に待っているのは、誰かへの感謝、誰かへの役に立ちたいという思いです。
時間は誰かのために使うもの
「時間は誰かのために使うものだ」という意識も幸せな人生を歩むためにとても重要です。
「時間は自分のものだ」と考えている人は、誰かに何かをやってと言われると「自分の時間を奪われた」と感じます。
そして、自分の時間でやることは、自分のためのことばかりです。
つまり「時間は自分のものだ」と考えている人は、永遠に嫌な思いをして、幸せになることはできないということです。
そうではなく「時間は誰かのために使うものだ」と考えている人は、誰かに何かをやってと言われると「いいですよ」と快く応えることができます。
空いた時間があれば、幸せにしたい誰かのために勉強します。幸せにしたい誰かのために努力します。
つまり「時間は誰かのために使うものだ」と考えている人は、永遠に良い思いをして、幸せになっていくということです。
まとめ
自分の力で考えて努力してきた。だから、今の地位と能力があると考えるのはもうやめましょう。
そう考えている限り、人に感謝することはできません。誰かを見下さずにはいられません。そうしている限り幸せになることはありません。
私たちの人生に遅いということはありません。気づいたその時が自分の人生の中で一番若い瞬間です。
「能力は授かったもの」「時間は誰かのために使うもの」「努力は誰かを幸せにするためにするもの」と考えて行動していきましょう。
そうすれば、未来のあなたは感謝する心と、誰かのために役立ちたいという思いで満たされて行きます。その気持ちで満たされ続けている限りあなたは永遠に幸せです。
あなたとあなたの周りにいる人たちが幸せになることを心より願っています。
参考
この記事の内容は複数の企業を経営する中村信二さんの「営業の魔法」の一部要約および、自分なりの解釈を加えたものです。
営業の魔法は音声版で楽しく学ぶことができるものです。美しい心理描写のストーリー仕立てで、主人公が学びながら成長していく姿がありありと目に浮かびます。
最初から最後まで心からうならされる学びで満ちています。感動にも満ち溢れ、心が熱くなること間違いありません。
仕事や生き方で迷っている人はぜひ聞いてみることをお勧めします。心に希望の光を与えてくれる、何度も何度も聞き返す価値のある素晴らしい一冊です。