【WordPress】Hestiaの子テーマを作成する方法

hestia-my-child-screenshot WordPress
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WordPressで子テーマを作成するときは、親がどのようにスタイルシートを読み込んでいるかによって、functions.phpの記述方法が変わってくる。

(参考)【WordPress】子テーマの適用でレイアウトが崩れた(レスポンシブデザインが効かなくなった)時の対処法

ここでは、人気のテーマの一つであるHestiaで、子テーマを作成する方法について解説する。

style.cssの作成

子テーマを作成するために必須になるのは、以下の2つ。

  1. style.css
  2. functions.php

style.cssの書き方のルールはどのテーマでも同じ。重要なのは、「Theme Name」と「Template」。

  • Theme Name: 子テーマの名前
  • Template: 親テーマの名前(親テーマのディレクトリ名と合わせる)

あとは、DescriptionやAuthorなどを任意で設定する。作成例は以下。

/*
Theme Name: Hestia Child
Template: hestia
Description: hestia用の子テーマ.
Author: Proぐらし
URI: https://prograshi.com/
Version: 1.0
*/

テーマでHestia Proを使用している場合は、「Template: hestia-pro 」とする。

functions.phpの作成

次にfunctions.phpを作成する。

<?php
if ( !defined( 'ABSPATH' ) ) exit;

if ( !function_exists( 'hestia_child_parent_css' ) ){
    function hestia_child_parent_css() {
        wp_enqueue_style( 'hestia_child_parent', trailingslashit( get_template_directory_uri() ) . 'style.css', array( 'bootstrap' ) );
	if( is_rtl() ) {
		wp_enqueue_style( 'hestia_child_parent_rtl', trailingslashit( get_template_directory_uri() ) . 'style-rtl.css', array( 'bootstrap' ) );
	}

    }
}
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'hestia_child_parent_css');

/**
 * Import options from Hestia
 *
 * @since 1.0.0
 */
function hestia_child_get_lite_options() {
	$hestia_mods = get_option( 'theme_mods_hestia' );
	if ( ! empty( $hestia_mods ) ) {
		foreach ( $hestia_mods as $hestia_mod_k => $hestia_mod_v ) {
			set_theme_mod( $hestia_mod_k, $hestia_mod_v );
		}
	}
}
add_action( 'after_switch_theme', 'hestia_child_get_lite_options' );

Hestia Proを使っている場合は、下部にある「theme_mods_hestia」を「theme_mods_hestia-pro」に変更する。

フォルダの設置

子テーマのフォルダを作成して、上記2つのファイルを配置する。

設置場所はhestiaのテーマがあるディレクトリ。

WordPressのルートディレクトリ > wp-content > themes

必要に応じてテーマの画像(screenshot.png)を用意。

WordPressの設定画面から「テーマ」を選択すれば追加した子テーマが表示される。あとは、有効化すれば使えるようになる。

functions.phpの各コードの意味

以下は補足内容。functions.phpの処理が何をしているかについて。

処理は大きく2ブロックに分けられる。

  1. 親テーマのスタイルシートの読み込み
  2. 管理画面のオプション設定の読み込み

親テーマのスタイルシートの読み込み

if ( !defined( 'ABSPATH' ) ) exit;

if ( !function_exists( 'hestia_child_parent_css' ) ){
    function hestia_child_parent_css() {
        wp_enqueue_style( 'hestia_child_parent', trailingslashit( get_template_directory_uri() ) . 'style.css', array( 'bootstrap' ) );
	if( is_rtl() ) {
		wp_enqueue_style( 'hestia_child_parent_rtl', trailingslashit( get_template_directory_uri() ) . 'style-rtl.css', array( 'bootstrap' ) );
	}

    }
}
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'hestia_child_parent_css');
if ( !defined( ‘ABSPATH’ ) ) exit;

冒頭の「if ( !defined( ‘ABSPATH’ ) ) exit;」は、外部からのPHPファイル実行を防ぐためのセキュリティ。

詳細は以下をご参照。

【WordPress】意味と目的:if ( !defined( ‘ABSPATH’ ) ) exit の使い方をわかりやすく解説

if ( !function_exists( ‘hestia_child_parent_css’ ) )

heastia_child_parent_cssという関数が定義されていない場合に以下の処理を実行する。

function_existsはPHPの関数で、引数でしてした関数が存在していればtrueを、そうでなければfalseを返す。

子テーマのfunctions.phpは親テーマのfunctions.phpに追記される形になるので、親の関数処理を打ち消さないようにしている。

wp_enqueue_style

CSSスタイルを追加するためのWordpressの関数。

wp_enqueue_style( $handle, $src, $deps, $ver, $media );
  • $handle: スタイルのハンドル名
  • $src: スタイルシートのURL。ハンドル名を登録していない場合は必須。
  • $deps: 依存するスタイルシート(先に読み込むべきファイル)
  • $var: バージョン
  • $media: スタイルシートが定義されているメディア( ‘all’、’screen’、’handheld’、’print’)

$handle以外はオプション。引数が3つの時は、順に、$handel, $src, $depsとなる。

wp_enqueue_style( 'hestia_child_parent', trailingslashit( get_template_directory_uri() ) . 'style.css', array( 'bootstrap') );

ここでは、設定は以下となる。

$handlehestia_child_parent
$srctrailingslashit( get_template_directory_uri() ) . ‘style.css’
$depsarray( ‘bootstrap’ )
trailingslashit

末尾に「/」を追加する。「trailingslashit(文字列)」

get_template_directory_uri

有効化している親テンプレートのディレクトリパスを取得する関数。末尾に「/」がつかない。

※子テーマを使用している場合も、親テーマのディレクトリを返す。子テーマは「get_stylesheet_directory_uri()」を使う。

http://example.com/wp-content/themes/my_theme 
array( ‘bootstrap’ )

親テーマでBootstrapがハンドル名bootstrapとして登録されているので、そのスタイルシートを読み込んでいる。

if( is_rtl() )

is_rtlはWordpressの関数で、ヘブライ語やアラビア語のように右から左(RTL: Right To Left)に記述する言語かどうかを調べる。

その場合は、「hestia_child_parent_rtl」として、親テーマのstyle-rtl.cssを読み込むように指示している。

add_action

add_actionはWordpressの関数で、指定した関数を指定したタイミングで実行する。(functionを作成しても、add_actionしなければ、その関数は実行されない)

add_action( $hook, $function_to_add, $priority, $accepted_args )
  • $hook: アクションフックを指定する。(実行するタイミング)
  • $function_to_add: 実行する関数名。
  • $prioirty: 1~10で設定。1から順に実行していく。デフォルトは10
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'hestia_child_parent_css' );

管理画面のオプション設定の読み込み

function hestia_child_get_lite_options() {
	$hestia_mods = get_option( 'theme_mods_hestia' );
	if ( ! empty( $hestia_mods ) ) {
		foreach ( $hestia_mods as $hestia_mod_k => $hestia_mod_v ) {
			set_theme_mod( $hestia_mod_k, $hestia_mod_v );
		}
	}
}
add_action( 'after_switch_theme', 'hestia_child_get_lite_options' );
$hestia_mods = get_option( ‘theme_mods_hestia’ );

get_optionはWordpressの関数で、「get_option(‘プロパティ名’)」xxx_optionsテーブルのoption_nameカラムの指定したプロパティの値を取得する。

この取得した値を、$hestia_modsという変数に代入している。

if ( ! empty( $hestia_mods ) )

上記の$hestia_modsの値が存在するなら続く処理を実行する。

foreach ( $hestia_mods as $hestia_mod_k => $hestia_mod_v )

foreach (配列変数 as キー変数 => 値変数) の形で、変数$hestia_modsの中にあるデータのキーと値を一つづつ取り出し、続く処理を実行する。

set_theme_mod( $hestia_mod_k, $hestia_mod_v );

set_theme_modはWordpressの関数。テーマに設定を追加(または更新)する。

set_theme_mod( $name, $value );
  • $name: 設定名
  • $value: 設定値
add_action( ‘after_switch_theme’, ‘hestia_child_get_lite_options’ );

add_actionはWordpressの関数で、指定した関数を指定したタイミングで実行する。(functionを作成しても、add_actionしなければ、その関数は実行されない)

add_action( $hook, $function_to_add, $priority, $accepted_args )
  • $hook: アクションフックを指定する。(実行するタイミング)
  • $function_to_add: 実行する関数名。
  • $prioirty: 1~10で設定。1から順に実行していく。デフォルトは10
after_switch_theme

テーマ変更したタイミングで処理を行うためのフック。

読み込み内容の例

▼KeyとValueの例

array(8) {
  ["ti_about_recommended_plugins"]=>
  array(1) {
    ["themeisle-companion"]=>
    string(7) "visible"
  }
  ["custom_css_post_id"]=>
  int(178)
  ["sidebars_widgets"]=>
  array(2) {
    ["time"]=>
    int(1623120510)
    ["data"]=>
    array(10) {
      ["wp_inactive_widgets"]=>
      array(0) {
      }
      ["sidebar-1"]=>
      array(6) {
        [0]=>
        string(8) "search-2"
        [1]=>
        string(14) "recent-posts-2"
        [2]=>
        string(17) "recent-comments-2"
        [3]=>
        string(10) "archives-2"
        [4]=>
        string(12) "categories-2"
        [5]=>
        string(6) "meta-2"
      }
      ["subscribe-widgets"]=>
      array(0) {
      }
      ["sidebar-woocommerce"]=>
      array(0) {
      }
      ["sidebar-top-bar"]=>
      array(0) {
      }
      ["header-sidebar"]=>
      array(0) {
      }
      ["sidebar-big-title"]=>
      array(0) {
      }
      ["footer-one-widgets"]=>
      array(0) {
      }
      ["footer-two-widgets"]=>
      array(0) {
      }
      ["footer-three-widgets"]=>
      array(0) {
      }
    }
  }
  ["nav_menu_locations"]=>
  array(1) {
    ["primary"]=>
    int(3)
  }
  ["show_on_front"]=>
  string(4) "page"
  ["zerif_frontpage_was_imported"]=>
  string(9) "not-zerif"
  ["hestia_feature_thumbnail"]=>
  string(70) "http://localhost:10091/wp-content/themes/hestia/assets/img/contact.jpg"
  ["hestia_feature_thumbnail_buffer"]=>
  string(70) "http://localhost:10091/wp-content/themes/hestia/assets/img/contact.jpg"
}
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