メールサーバーを移管する場合に、課題にあがる中の一つが、過去受信したメールをどのように新しいメールアカウントに移すかです。
通常であれば、IMAPコピーや、.pst、.mboxなどでメールをローカルに保存して、新しいアカウントで読み込むといった方法を使います。
メールソフトによっては簡単にできることもありますが、それなりの設定が必要な場合があります。
ここでは、移管するメールの数が少ない場合に使える裏技的な移管方法をご紹介します。
簡単に新規アカウントにメールを移管する方法
旧アカウント内にあるメールを新規アカウントに超簡単に移管する方法は以下です。
旧メールサーバー解約前に、旧アカウントから自分のメールアカウント宛てにメールを送信する。
この方法は受信メールのみに対応しているもので、かつ、MXレコードを変更した後に使える小技です。
実際にメールを移行したい人がやることは、OutlookやThuderbirdを開いて、これまで使っていた旧アカウントの中で移管したいメールを開き、宛先を自分のメールアドレス(例:info@example.com)にして送るだけです。
そうすると、送ったメールが新しいアカウントの受信箱に届きます。
事前準備
上記方法を使うためには、以下の設定を済ませておく必要があります。
- 新規サーバーにメールアカウントを登録する。
- メールソフト(Thunderbirdが推奨)に新規サーバーの情報でアカウントを追加する。
(この時点でメールソフトには同じメールアドレスのアカウントが2つある状態になります) - MXレコードを新サーバーに切り替える(切り替え後、DNSの伝搬が終わるまで72時間ほど待つ)
※2は、OutlookとThunderbirdのように新旧でメールソフトを分ける手も使えます。
この状態で旧アカウントから自分のアドレス宛にメールを送ると、新アカウントにメールが届きます。
注意点:同じメールアドレスを登録できないメールソフトも多い
この方法を使うと、新旧アカウントの両方が使える状態になります。
ただし、OutlookやGmailなど、同じメールアドレスを2つ登録できないメールソフトも少なくありません。(Outlookの場合、プロファイルを切り替えることで実現できますが、手間です)
その点、Thunderbirdなら同じメールアドレスのアカウントを複数登録できます。メールソフトとしての信頼や実績もあるのでおすすめです。

