掃除や片付けに関して、「テスト前になるとついつい部屋の掃除をしてしまう」「仕事の締め切りが迫ってくると片付けしたくなる」という人がいます。
他にも「家族の部屋が気になる。掃除したい。捨ていたい」と思う人もいます。
実はこの感情はあなただけが感じるものではありません。人の性質上ほぼ全ての人が経験することです。
ここでは、なぜそう感じ行動してしまうのかの謎について、その理由と対処法を解説しています。
テスト前や締め切りが迫ってきたときなど、人は「片付けなければいけない」という感情を抱いているときに部屋の掃除や片づけをし始めます。
この現象はテスト勉強や仕事など、何から手を付けていいかわからないときに起こります。
あなたの意識は「テスト勉強を片付けなければいけない」「締め切りまでに仕事を片付けなければいけない」と思っています。強烈な「片付けたい」という思いです。
「やらなきゃいけないと思うけど、何からやっていいかわからない」とう状態です。焦ってパニックを起こしています。
ですが、何から手をつけていいかわからないので、とにかく身の回りにある簡単に片づけられるものから片付けてしまうわけです。
その証拠に「やらなきゃ」と思っているうちに、とうとうテスト日や締め切り日がきてしまい、結局上手くできず悪い結果に終わったとします。
すると、それが終わったその日からもう部屋を片付けることはありません。
「テスト勉強を片付けなきゃ」「仕事を片付けなきゃ」という意識が無くなったので、部屋の掃除や片付けをする気持ちもなくなります。
前日まであれほど精力的に寝る間を惜しんで掃除や片付けをしていたにも関わらずです。
この片付け衝動の問題点は今自分がやらなければいけないことが曖昧でわからないことです。
頭の中で考えていても堂々巡りしてしまいます。人の性質にマインドトークというものがあり、一度頭の中に浮かぶとそれを外に出さない限りぐるぐると回ってしまうのです。
「テスト勉強しなきゃ」→「何をやればいいかわからない」→「とにかく目に入る片付けられるものを片付けよう」→「これじゃだめだ」→ 「テスト勉強しなきゃ」
という無限ループに貼っています。
対処法はとても簡単です。テスト勉強や仕事でやるべきことを一つ一つ紙に書き出していきます。
例えばテストであれば
「テスト勉強しなきゃ」→「科目は5科目」→「まずは〇〇からやる」→「テスト範囲は〇~△ページ」→「今日は〇ページから」→「目標は△ページ」
というように一つ一つ絞り込みをすると「やるべきことが明確になる」ので、自分の脳にやるべき行動を指示することができるようになります。
考えても「どうしてもわからない!」ということもあります。判断材料や情報が足りなければ普通のことです。
例えば、「テスト範囲をメモし忘れた」「メモした紙がどこかにいった」であれば、あなたがテスト範囲を思い出すことは不可能です。
わからなくなって止まってしまった時は、すぐに友達や同僚、上司に連絡しましょう。
もちろん「こんな時間に非常識だろ!」「今頃になって何言ってるんだ!」と怒られます。その通りなので仕方ありません。
ですが、なんだかんだで教えてくれます。
あなたには2択しか残されていません。
ベストアンサーは2を選択して、そして反省して「今後はもっと早いうちに確認する」と心に強く刻み込むことです。
重要なポイントは2を選択し行動をすることです。一度行動をしておけば次に行動するときのハードルが下がります。
友達や上司にも「あのとき確認が遅すぎて迷惑かけてしまったから、反省してわからないことは早めに聞くようにしてます」と言えばむしろ感心して教えてくれるようになります。
逆に1を選択してその後に強烈に反省したとしても、「人に聞く」という心理的なハードルをクリアしていないので、そのハードルは依然として高いままです。
そして、結局言い出せないままテスト前日や仕事締め切りを迎え、部屋の掃除&片付けが始まります。
2つ目の掃除や片付けに関するあるあるは「家族の部屋を掃除したりモノを捨てたくなる」ことです。
家の中が気になって、父、母、子供、兄弟、姉妹、廊下、玄関など自分以外のモノを整理整頓したり処分したくなる衝動です。
そして、あいての許可を取らずに勝手に掃除をして、「ねえ、あれどこいったの?」と聞かれて「捨てた」というやり取りが発生します。
やった本人は反省するどころか「だって使ってなかったじゃん」「捨ててあげた」といいことをしたという盛大な勘違いをしています。
あなたの行為によって相手は嫌な気持ちになったり、悲しい気持ちになったのです。それは決していい行為ではありません。
片付けられない家族にイライラし始めたときは、あなたが自分の部屋や身の回りの片付けが上手にできていないからです。
自分が上手くできないイライラを家族にぶつけているのと同じです。
上手な片付けとは、自分の身の回りを自分のお気に入りのものだけに固めて、大事なモノに囲まれた部屋やクローゼットを作ることです。
それができていれば、あなたはあなたの部屋にいてイライラすることはありません。他の人に時間を割くよりも心落ち着く部屋でゆっくりとしている方が幸せだからです。
そういった人が陥りがちなのは間違った片付けです。自分の部屋を掃除していなかったり、捨てていないわけではないのです。
自分の部屋やクローゼットの片付けがお気に入りのモノだけにすることにフォーカスせず、捨てることにフォーカスしている場合がほとんどです。
何を残すかではなく、何を捨てるかばかり考えている状態です。これでは部屋がどんなにきれいになっても、次から次に捨てるものを探してしまいます。
行き過ぎると捨てることが目的になって、心を鬼にしてリラックスさせてくれるお気に入りのものまで捨ててしまったりします。
そして、自分が捨てるべきものだと判断すると他人のモノだろうが「なんでこんなものとってるの!?」「いらないじゃん」「私だって捨てたんだから」と勝手にイライラして捨ててしまいます。
対処法は次の2つです。
まずは、現在の間違った掃除や片付けをやめる必要があります。
そのうえで、「何を捨てる」ではなく「何を残すか」にフォーカスして、自分の部屋の中やクローゼットの洋服、靴などを、自分のお気に入りで手に取って「幸せだ」と感じるものだけにします。
他人から見てどう思われるか、や高価だったモノもあなたが幸せを感じないのであれば捨てる必要があります。特に、次のように考えているモノは全て捨てます。
「着たらモテそう」
「カッコよくみられそう」
「かわいく見られそう」
「高かった」
なぜならこういったモノは、あなたを幸せにしていないどころか、他人と比較したり気を使わなければいけないというストレスをばかりを与えるからです。
父、母や子供が自ら片付けをするようになる唯一にして一番の方法は「あなたが正しく片付けをする」ことです。
あなたが自分の部屋やクローゼットの選別を始めて、自分のお気に入りのモノだけを残して、大切なものを丁寧に扱う暮らしを始めれば、あなたはとても幸せになります。
すると、周りの家族はそんなあなたを見て「スッキリしてて羨ましい」「しあわせそう」「私もそうなりたい」と自然に思うようになります。
そして、思い立ったように自分の部屋や身の回りの大掃除を始めます。
やってはいけないことはあなたが間違った片付けをすることです。捨てることにフォーカスして、あなたを心地よくしてくれるものまで捨てれて、当然あなたはストレスが溜まりイライラします。
すると周りの家族は「ほれ見ろ。捨てたからあんなにイライラして。掃除なんてするもんじゃない」と思って、余計にモノを手放さなくなってしまいます。
この内容は近藤麻理恵さんの「人生がときめく片付けの魔法」を参考にしています。
人生を豊かにしてくれる素敵なヒントが詰まった素晴らしい本なので、気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
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