世の中には心優しい人や、心の広い人がいます。私たちはときにそうした人と触れ合い大きな恩を受けます。
私たちの心理に「返報性の法則」という受けたものは返すという心理が働くため、受けた恩を忘れることはなく、いつかお返したいと思うものです。
ところが恩はなかなか返せないものです。だからこそ、恩は贈るもべきものなのです。
ここでは、受けた恩はなぜ返すことが難しいのか?恩を贈るとはどういうことなのかについてまとめています。
なぜ「受けた恩はなかなか返せない」かというと、恩をくれる人というのは、そもそも自分より人間性が優れている人がほとんどだからです。
その人に恩を変えそうとしても、ちょっとやそっとのことでは返せません。それよりも「いいよいいよ。気にしないで」というように、より強い恩を感じることになります。
恩を返せるとしても、5年、10年、それ以上の年月が必要かもしれません。もしかすると、一生返せないかもしれません。
そもそも、相手自身「恩を返して欲しい」なんて思っていないものです。
だからといってせっかく受けた恩をあなたのところで断ち切らしてしまっては、自分も心苦しいですし、未来につながっていきません。
そういうときは、誰かから受けた恩を、他の人に還元していくことが非常に効果を発揮します。これが恩を贈るということです。
恩というバトンを受け取ったら、それを他の人に渡していく。そうやって恩がつながる世の中になれば幸せな人が増え、より住み心地のいい環境へと変わっていきます。
恩を贈るときに一番重要なポイントは「見返りを求めない」ということです。
なぜなら、恩に見返りを求めている限り幸せにはなれないからです。
恩を与えるたびに「見返りは何かな」「見返りはまだかな」という気持ちを抱くことになります。時にそれは相手への不平不満や反感につながることすらあります。
見返りを求めるたびに、人生がどんどんと辛くつまらないものになっていきます。
恩を贈る、贈ったらそこでおしまいにします。その受けた恩をその人がどう使うかはその人次第です。あなたには関係ありません。
恩は贈るものだと考えることができれば、何の気負いもなしにたくさんの人にどんどんと恩を与えることができます。
恩を贈るときは無責任でいいのです。
何の気負いもなく「いいですよ^^」「どうぞ、どうぞ^^」と言って恩を与えられる人生は幸せな人生です。
「恩を売る」という言葉があります。これは「見返りを求める」という言葉と同義でもあります。
ちょっとここらへんで恩を売っておくかなと言って、誰かに何かをする人たちは、見返りを求めているのです。
そういった人たちは何かをしたときに「私はあの人に恩を売った」ということをずっと覚えています。そして「いつ見返りがくるんだろう」と首を長くして待つことになります。
恩を返さない人をみるとイライラして怒り出します。
つまり、恩を売っている限り、永遠に幸せになる日はないということです。
恩を売るのはやめましょう。そうではなく恩は相手にあげましょう。無責任に恩をどんどん贈ればいいのです。
損得で生きると人生が辛くなっていきます。善悪で考え、たくさんの善を積んでいきましょう。
そうすれば、あなたもあなたの周りの人もどんどんと幸せになっていきます。
この記事の内容は複数の企業を経営する中村信二さんの「営業の魔法」の一部要約および、自分なりの解釈を加えたものです。
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