仕事の依頼やイベントやプライベートのお誘いがあった時に断れない人がほとんどです。
ものすごくやりたいことでもないけど、「嫌われたくない」「いい人だと思われたい」という心理が働いて、ついつい「いいですよ」「やります」と言ってしまいます。
ですが、心の底からやりたいと思う事以外を受け入れている限り、あなたに時間や余裕が生まれ成功や幸せになることはありません。
なぜならあなたの暮らしは、本当の成功と幸せをもたらしてくれる2割と、たいした成功をもたらさない8割でできているからです。
成功と幸せを手に入れるためには8割の無駄な努力を捨てて、本当の成功と幸せをもたらしてくれる2割に注力する必要があります。
8割の無駄な努力を捨てない限り、「時間がない」という多忙な状況から抜け出すことができません。多忙な状態は睡眠時間や集中力を削り、あなたを疲れさせます。そして、パフォーマンスは下がり、成果が出ない状態をもたらします。
つまり、「断る」とはあなたが成功と幸せを手に入れるための必要条件なのです。
しかし「断る」というのはたいていの場合、精神体エネルギーを必要とします。そのような負荷の高い状態では継続して習慣化することができません。
ここでは、断るハードルを劇的に下げるマインドチェンジの方法と、相手から嫌われない具体的な断り方について解説しています。
「断る」ことを難しくしている一番の要因はあなたのマインドです。「断ったら嫌われる」と考え不安になったり怯えている時点で断ることはできません。
ですが、そんなマインドも次の5つで簡単に変えることができます。
断ることを難しくしている一番の要因は、「相手との関係」と「断るという判断」を結び付けていることです。
まず第一に「今忙しくてできません。すみません」と断ったときに、「断るとかありえない。失望した」と言ってくるような人とは元々関係性ができていません。
相手はあなたのことを作業をこなす道具としてしかみなしていないので、むしろそういう人との関係は早々に切っておくべきです。
その人と関わっている限り成功や幸せが手に入ることはありません。
相手との関係性がきちんとできている場合は 「今忙しくてできません。すみません」 と断ったところで「そうか、じゃあ別の人に頼んでみるよ」というようにスッと流れます。
つまり、「相手との関係性」と「断ること」には関係がありません。
この世のすべてはトレードオフの関係にあります。何かを引き受けるということは何かができなくなるということです。
仕事を優先すれば家族との時間や睡眠時間が減ります。家族との時間を優先すれば仕事の時間が減ります。
トレードオフの関係をわかりやすく理解する方法の一つに「4つのバーナー」があります。
私たちの人生は「健康」「家族」「仕事」「友人」の4つのバーナーを燃やしているようなものです。どれかで成功するためには他のバーナーの火を消さなければいけません。
バーナーの火を4つから3つにするというと、たいていの人は「友人」を削り「健康」「家族」「仕事」を選びます。
ここで更に重要なことはより大きな成功を手にするためにはもう一つバーナーの火を消して、2つだけにしなければいけないということです。
このように選択を迫ればたいていの場合「健康」と「家族」を得らぶ人がほとんどです。
ですが、現実には「仕事だからしょうがない」と言って「家族」よりも「仕事」を選んだり、毎日飲み歩いて「健康」を捨てる人が多いです。
自分が何のバーナーを燃やしているかを直視し、余計なバーナーの火を消していくことはとても重要なことです。
ここでいう余計なバーナーの火は、仕事の依頼やプライベートのお誘いの中に多くあります。
仕事やプライベートの誘いもほとんどの場合が「相手に利益がある」ことです。
相手に利益があるから「これやらない?」「参加しない?」という話がきます。
例えば、仕事の依頼でもそれを一番やって欲しいのは相手です。あなたではありません。
飲み会やイベントなども参加者を増やして人数やお金を集めたいのは相手です。あなたではありません。
相手に一番利益があるからお誘いしているにも関わらず、「私のためを思って言ってくれてる」と勘違いしている人も少なくありません。
話を持ってくる人も「私のため」「私に利益がある」とは言いません。「あなたのためを思って」表面上は取り繕ってきます。
もしくは相手も他の誰かに「あの人誘っといてよ」と言われて断れずにあなたを誘っているだけかもしれません。
そして、断られたとしても他の誰かを探すだけです。
相手の心理は「えーやってくれないの。じゃあ他の人を探そう」です。断られたら次へ、次へと同じことを言う作業を繰り返していくだけです。
あなただけ特別で誘ったわけではありません。
相手はあなたに売り込んでいるだけなので「ノー」と言って問題ありません。表面的な言葉に惑わされないことが大切です。
相手からの誘いは断って問題ありません。
断る時はスパっと言うことが大切です。なぜなら曖昧なイエスはただの迷惑でしかないからです。
行けそうな雰囲気を醸し出しているため、直前でドタキャンすれば揉めます。
相手からしたら「行けるっていったじゃん」「今更言うなよ」となってしまいます。
このように、曖昧につなぎとめる方が相手にとって迷惑です。
相手のためにもきっぱりと「ノー」と言うべきです。
曖昧なイエスは自分にとってもマイナスになります。
相手から依頼をつなぎとめ過去に縛り付ける言葉です。あなたは常に「やるべきかどうか」の迷いのある状態になります。
きっぱりと「ノー」と言えば選択肢が絞り込まれスッキリします。
相手からの依頼に「イエス」と言ったところで、相手から得られる好印象は短期的なものにすぎません。
受けてくれた瞬間は「ありがとう」となりますが、持続しません。
長期的な評価はその引き受けた仕事のパフォーマンスやイベントでのあなたの態度で決まります。
相手に好印象を持ってもらおうと即答でイエスと答えたとしても、受けた仕事の成果がおざなりであれば長期的な評価は失望です。イベントであなたのノリや態度が悪ければ長期的な評価は失望です。
だからこそ、嫌われないために自分が心から納得して全力で打ち込める仕事や誘い以外はノーというべきです。
「断れば嫌われる」というのは思い込みです。
「今は忙しくて手一杯でできません」とピシっと断れば相手は「断る勇気を持っている人だ」という敬意を抱くきます。
もちろん断られたという一瞬の(短期的な)ショックはあります。ですが、その後に「はっきりと言える態度がカッコいい」という思いが芽生えます。
むしろ、断らずになんでもイエスと答えている人の評価は「あいつは頼めば何でもやるヤツ」「誘えばすぐにくるヤツ」になります。
きっぱりと断れる人は最終的にポジティブな評価を得ます。
相手に嫌われないためにイエスと言っている人は多くいますが、現実にはそういう人の末路は嫌われたり評価が低いものになります。
5つのマインドチェンジで「断ってもいい」むしろ「長期的には断った方がいい」と納得できたら、次はいよいよ具体的に断る方法です。
断り方にもテクニックがあり相手にダメージを与えない方法があります。内容はとても簡単で次の3つのステップを踏むだけです。
仕事の依頼やお誘いがあったらまずやるべきことは「黙る」ことです。言い換えれば「何もしない」ことです。
直接の声掛けだけでなく、メールや電話、LINEも同じです。すぐに返信する必要はありません。まずは黙って、何もしないことです。
沈黙が怖い・沈黙で間が持たないと沈黙を恐れ利用されるのではなく、沈黙を利用します
LINEで既読になっているのに、半日や1日放置すれば相手にあなたの意志はやんわりと伝わります。「90%以上の即イエス」ではないことを伝えるのが沈黙の力です。
しばらく沈黙した後は「予定確認のため折り返します」と言って更に間を開けます。
LINEで1日既読スルーし返すのが「予定確認してからまたご連絡します」ということです。
もちろん電話でも対面でもいいです。しばらく沈黙した後「予定確認してから折り返しメールします」と伝えます。
ポイントは電話で折り返すのではなく、メールで折り返すことです。
もちろん笑顔でやってください。
どうしてもノーと言えない人にとっておきのテクニックがあります。それはとても先の代替案を出すことです。
仕事の依頼やお誘いを受けたらまずは沈黙します。そして笑顔で「予定を確認してメールでお返しします」と伝え、メールに「予定を確認したところ、この秋バタバタしてまして、春先でどうでしょうか?」と書きます。
どのぐらい伸ばすかは相手の緊急度に合わせて設定します。例えばイベントなど日にちが決まってる場合はそのイベントが終わった一か月後ぐらいを提案します。
「それだとイベントが終わっているので」と帰ってきたら「それは残念です」と返せばOKです。
これで完了です。
このワンパターンを繰り返すだけで嫌われずに予定を断ることができます。
あなたの時間を生み出し成功と幸福を手に入れるためにぜひ活用してみてください。