夢をかなえるゾウは2007年に発行されベストセラー書籍にもなり、アニメ化、ドラマ化までされた、とても有名な本です。
そして、その内容は「夢を叶え成功するため」に何をすればいいかというものです。
しかし、何百万部売れてきたにも関わらず、何百万人もの人が成功を手にしたわけではありません。
その理由は、本の内容が間違っていたわけでも、難しいわけでもありません。一番の問題はほとんどの人がその教えを続けておらず、そもそも、本の内容する覚えていないからです。
「夢をかなえるゾウ、私も読みました!でも、内容は忘れました」「どんなことが書いてあったかな?」「確か~だったような気がする」という人が大半を占めています。
やる気はあるのに、内容を忘れたり、うろ覚えになってしまう主な原因に、なぜその行動をするのか?という本質を理解していないことが挙げられます。
「〇〇をしたら」と言われて、言われたことをやっていても次の日には「なんでこれやってるんだっけ?本当に効果があるのかな?理由や根拠がないならやる必要ないか、、」となってしまうのが人間です。
でも、「成功するためには△△が必要。そのための方法が〇〇。だから、私は〇〇をする」といことをいつでも思い出すことができれば、目的意識をもってその行動を続けることができます。
ここでは、夢をかなえるゾウであげられている成功するためにやるべきことを、
それをやる目的はなんなのか?それが成功とどうつながるのか?
といった本質を踏まえて解説しています。
全部で3つのシリーズの最終回、第3段目は「まず、やめる」「鏡を見る」「自分が得意なことを人に聞く」「応募する」の4つの法則です。
ここまでのシリーズで次の6つの法則を紹介してきました。
どれも自分の考え方を変えるマインドチェンジの内容でした。今回ご紹介する7つ目の法則「まず、やめる」は具体的な行動です。
ただし、「まずは、やめることが大切」と言われても、なかなか行動に移すのは難しいものです。
実際に行動に移すためには、やめることがどうして成功につながるのかを理解することが大切です。
世の中には「時間がある」「あー余裕だな」と思っている人はほとんどいません。
特に、成功していない人ほど、「時間がない」「あれもこれもやらなければ」という感情を持っている人が多いです。
やりたいと思っていることができていないにも関わらず、時間がないと感じてしまう原因は、私たちの生活がルーティーンでできあがっているからです。
「朝起きたら〇〇をする」「この時間は〇〇をする」「仕事が終わったら〇〇をする」「家に帰ってきたら〇〇をする」「夕飯を食べ終わったら〇〇をする」「寝る前に〇〇をする」というように、既に1日はやることで埋まっているわけです。
時間はみな平等に有限です。どんな人も1日24時間しか持っていません。
そして、人が体や精神を壊すことなく日々を生きていくには6~8時間の睡眠が必須要件です。この要件を満たしながら、新しい行動をするには「まず、やめて空席を作る」ことが必要なのです。
つまり、何かをやめない限り、新しい行動をするための空席ができないのです。
そして、空席ができないと新たなものを入れることはできません。
ほとんどの人は、何か新しいものを取り入れるときに、既にある何かをやめて空きを作ってから取り入れるのではなく、既にあるルーティンの中に足そうとします。
既に、「時間がない」「もっと余裕があれば」とアップアップになっている状態に、新しいことを足すので、もちろん、長続きすることもなく、数日、長くても1週間程度で終わってしまいます。
仮に、意志力が強く、睡眠時間を削って無理に続けた場合でも、最終的には精神や体を壊すという結果につながってしまいます。
また、自分が日々の中でルーティーンとしてやっていることが何か理解しておらず、コントロールできていない場合がほとんどです。
まず、やめるためには、自分の日々のルーティンが何でできあがっているのか、そして、どれを捨てるのかを明確に決める必要があります。
そして、何をやめるかはその人によります。
ゲーム、Youtube、スマホ、ブログ、アルバイト、仕事、スポーツ、マンガ、友達と遊ぶ時間、飲み会、通勤、会議など、その人の人生のタイミングによっても変わります。
やめる対象を決めて、それを周りに宣言して、対象を自分から遠ざけて、そうして、ようやく新たなものを取り入れるための空席ができあがります。
8つ目の法則は「毎日しかりと鏡を見る」ことです。
鏡ぐらい毎日見てるよという人もいるかもしれません。ですが、大切なことは「なんのために鏡を見るか」です。
なぜ鏡を見ることが成功につながるのか?その本質を解説します。
成功を手に入れるためには、成功していない今の自分を変えるしかありません。
多くの人が陥りがちな誤ちは、自分を変えるときに意欲や意志によって変わろうとすることです。ですが、人は意欲や意志で変わることはできません。
この点は、多くの人が勘違いしている部分でもあります。
人の意志や意欲というものは、とても変わりやすい本質を持っています。おなかペコペコのときと食事をした後では意志や意欲は変化します。
寝る前の状態と、よく寝て起きたときの状態での意志や意欲は変化するものです。
つまり、自分を変えるには意欲や意志以外の手段が必要なのです。
自分を変えるために必要な手段は何かというと、環境を変えることです。
温泉に行けばみんなリラックスしてほのぼのとします。温泉につかりながら超集中して仕事をする人はいません。
逆にデスクや空調が完備されたオフィスや図書館、カフェに行けば、仕事がはかどるものです。
環境は自分の意志や意欲で変わることはありません。むしろ、環境が意志や意欲を整えてくれます。
そして、そういった自分の意志や意欲を整える強力な環境の一つに服や髪型があります。
ちゃんとした服装や髪型をすれば、自分の意識や行動もちゃんとします。そして、ちゃんとした行動を積み重ねれば、それが成功へと辿りつくわけです。
「毎日鏡を見る」とは、自分が着ている服や髪型がちゃんとしているかを確かめるために行うものなのです。
鏡を見て服装や髪を整えることは、自分の意識と行動をちゃんとして成功に導く以外に、もう一つ重要な効果を発揮します。
それは、周りの人もあなたの服装や髪型からメッセージを受け取るということです。
ピシっとした服装と髪型をしている人を見れば、この人は仕事をちゃんとやってくれそうな人だと感じます。
逆に、商談の場に、寝ぐせでヨレヨレのパジャマを着た人が来たら、そんな人に大事な契約を任せられるか!となります。
自分が望む望まないとに関わらず、相手はあなたの服装からあなたの姿勢を判断するというのが、人間の本質でもあります。
ピシっとしたスーツを着て、髪型をピシっと整えて「ほんとやる気ないです」と言っても、相手は「いや、やる気あるでしょ」と思います。そのギャップからユーモアを感じてしまうほどです。
逆に、ヨレヨレのパジャマで寝ぐせや目やにが付いた状態で「すごくやる気があるんです!」と言っても、「いや、嘘つくなよ」「だったら、服装ぐらいちゃんと整えてきなよ」と思います。
「鏡を見る」ことが成功の法則と言われたときに、やりがちな失敗例が、「毎日ただ鏡を眺めるだけ」の人です。
鏡をぼーっと眺めて、「よし、今日も鏡を眺めたぞ。これで成功に一歩近づいた」と考えているのはとてつもない勘違いです。
「鏡を見る」目的は、自分の環境を確かめることです。自分が身にまとっている環境、すなわち服装や髪型がちゃんとしているか確かめることです。
鏡を見て、自分の服装や髪型をちゃんとして、それを毎日毎日地道に積み重ねて、そうすることでようやく成功への道へと続いていくのです。
フランス革命を率いて、フランスの皇帝になったナポレオン・ボナパルトの言葉に、
「人はその制服通りの人間になる」
というものがあります。将校の制服を着れば、人は将校のように振舞うという意味です。ピシっとしたスーツやドレスを着ていれば背筋もピシっとした立ち居振る舞いになります。
逆に、ヨレヨレのパジャマを着た状態で将校や一流のビジネスマンのように振舞うことは難しいという、人間の本質を表した言葉です。
シャネルのブランドを作り上げた著名なファッションデザイナー ココ・シャネルは、女性の服装を変えたことで、女性が社会に進出するきっかけを作っり歴史を変えた人物です。
ココ・シャネルが活躍した1900年頃のヨーロッパの女性像は「子孫を残すのが仕事」「結婚したら家で夫を支える専業主婦になる」というものでした。
その頃の女性たちは、コルセットでウエストを締め付け、重い帽子をかぶり、大きく膨らみ裾が長く持ち上げないと引きずるようなスカートをつけていました。とても動きにくく束縛された格好で、仕事をしたり動き回れる状態ではありませんでした。
そんな時代にココ・シャネルは、スカート丈を短くし、コルセットを使わず女性の体を締め付けることがない服発表しました。
そして、動きやすくなった女性たちは、過去の常識を打ち壊し社会へと進出していきました。
社会の常識を大きく変えた出来事ですが、それを成したのは「服装を変えた」ことだけです。
つまり、服装をちゃんとして環境を整えるということは、社会を変えるほどのパワーがあるということです。
服を変えたり、靴を磨いたり、そんなことで変わるんですか?という人もいますが、変わります。それは歴史が証明済みです。
9つ目の法則は「自分の得意なことを人に聞く」ことです。
「自分の得意なことぐらい、自分が一番わかっているよ」「他人に俺/私の得意なことなんてわかるわけない」と考えている人が多くいますが、それは勘違いです。
むしろ、最も自分が得意なことを誤解してしまうのが自分自身です。
そもそも「得意なこと」とは他の人よりも手慣れていて上手にできることを指します。
つまり、周りから見たときに、「あなたは〇〇が上手だよね」ということが得意なことです。人があなたにやって欲しいと思うことです。
ですが、人は自分がこうありたいと思うことを、得意だと思い込みやすい傾向にあります。
例えば、喋るのがととてもヘタだけど、細かい作業をやらせたら右に出るものはいないという人が、「俺/私はもっと人と喋る仕事がしたい。細かいちまちました作業なんか嫌いだ」という思いを持っている場合に、
と考えてしまうことがよくあります。
ですが、現実には、この人の得意なことは正反対です。
これが、この人の正しい得意なことと得意じゃないことです。つまり、好きか嫌いかと得意か得意じゃないかは全く関係がないということです。
そのことを知らないため、自分が得意なことを誤解してしまうわけです。
そして、残念なことに、「みんながこれやって欲しい」と思うことと、「自分がこれをやりたい」と思うことはズレることが多いです。
商売の本質は人を喜ばせることです。そして、大きな成功を収めるために必要なのは、多くの人を喜ばせることです。
人生の喜ばせ合戦で勝利するためには、人が喜び幸せな気持ちになるプラスアルファの価値をどんどん生み出す必要があります。
そして、そして自分が持っている才能の中で、人を最も喜ばせることができるのが「得意なこと」です。
他の人よりも上手にできることや、他の人にはできないことだからこそ、あなたがそれをやることで周りが喜ぶのです。
そして、たくさんの人を喜ばせれば喜ばせるほど、人生の喜ばせ合戦での勝利へと近づいていきます。
逆に、自分の得意なことではなく、自分のやりたいことにフォーカスしている人は、「人に何かを与えるよりも、自分が好きなことをやりたい」「人を喜ばせることじゃなく、自分が喜びたい」と考えている人たちです。
あなたがその下手くそなことをやったところで誰も喜びません。そんな「自分が、自分が」という考え方なので成功しないわけです。
成功への選択肢3つです。
今既にある「得意なこと」です。それは天から与えられた、あなただけのギフトなので、それを素直に受け入れ、更に伸ばしていくことが成功への一番の近道です。
自分が得意で、そして、ああ自分はこのために生まれてきたんだということを見つける方法はまず、やってみて感じることです。
逆に、自分が好きで得意なことを見つけるために最もやってはいけないことがあります。
それは、自分で考えることです。私の得意なことって何だろう?と考えるのははやってはいけないことです。
考えてみるだけでは決してわかりません。試してやってみる意外に自分が感じれる方法はないのです。
やるべきことは、「人に自分が得意なことを聞く」→「やってみる」→「感じる」このループを繰り返して、自分がこのために生まれてきたんだ!と感じられることを探し当てることです。
1~6個目までの法則で成功者になるためのマインドと、そのマインドを育てるための方法を理解しました。
そして、7個目の法則で自分の時間に空席を作り、8個目の法則で服装や髪型を整え、9個目の法則で自分が得意なことを見つけ出しました。
いよいよ最後の10個目の法則は「応募する」ことです。
あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと思う中で、応募するとは何をすることでしょうか?そして、一体何に応募すればいいのでしょうか?
応募するとは、「僕/私がやりたいです」「僕/私がやります」と手を挙げて宣言することです。
世の中は常に人材を求めています。求人雑誌を見れば、様々な場所で様々な職種が載っています。一度なくなったとしても、次から次へと出てきます。
そして、求人している人たちは、やる気がある人、自分から声を上げて応募してくる人を心から待っています。
「まだ俺/私なんか」「もう少し成果をだしてからじゃないと」なんて自分に言い聞かせる必要なんてありません。
自分の気持ちに正直になって手を挙げることが大切です。
一歩踏み出せば、それはこれまでの人生とはもう違います。もしかしたら最初はやりたいことができないかもしれません。
ですが、宣言して前に進むことで、自分に足りていない本当に必要なことに気づくことができたり、やる気を買って採用してくれる人が出てきたりと、次から次へと、自分の行動に連鎖反応が続いていきます。
「僕/私がやりたいです」「僕/私がやります」と、地道に手を挙げ続ければ必ず道は開けます。
では、具体的に何に応募すればいいかというと、それは、やらずに後悔していることです。
やらずに後悔していることありますか?と聞かれてパッと思いつく人もいますが、中には思いつかないという人もいるでしょう。
その場合は、次のような思っていることを考えてみると、やらずに後悔していることを見つけやすくなります。
「生まれ変わったら〇〇してみたい」
「次の人生では〇〇してみたい」
「50歳になったら〇〇しよう」
「引退したら〇〇しよう」
「結婚したら〇〇しよう」
「子供が生まれたら〇〇しよう」
「昇進したら〇〇しよう」
思い出したら、それを来世や将来ではなく、今やりましょう。
来世や将来まで待つ必要はありません。今やっていいんです。
そして、始めたその瞬間から、あなたの人生はそれまでとは違うものになります。そして、その新しい道があなたの成功への道に続いているのです。
これまでに、成功するためにやるべき10個の法則を紹介してきました。
夢をかなえるゾウでは、成功法則にばかり目が行きがちですが、一番重要なのはなぜやるか?です。それこそが成功への道です。
そして、それを行動に移すためにどうしたらいいか?を考え抜いて、誰でもできる行動にしたのが成功法則です。
法則となぜやるのか?を一覧でまとめたので、確認してみてください。
成功の法則 | なぜやるのか? |
---|---|
靴を磨く | 細部まで気づかい物を大切にする精神を身に付けるため |
トイレ掃除をする | みんながやりたがらない嫌でめんどくさいことを率先してできる精神を身に付けるため |
募金する | 自分はお金をいただいていることを理解し、お金を誰かを喜ばせるために使うという精神を身に付けるため |
笑わせる | 必須ではないことを意識的にすることで、人が喜び幸せな気持ちになるプラスアルファの価値を生み出すため |
褒める | 必須ではないことを意識的にすることで、人が喜び幸せな気持ちになるプラスアルファの価値を生み出すため |
身内を大切にする | 自分の行動を支える人生の基盤を強固で安定したものにするため |
まず、やめる | 新しいことをやり続けられるよう、時間に空席をつくるため |
鏡を見る | 服装や髪型をちゃんとすることで、自分の環境を整えるため |
自分の得意なことを人に聞く | 周りの人があなたにやって欲しいと思っていることを知るため |
応募する | やらずに後悔していることを今やるため |
こうしてみると、それぞれの法則をなぜやる必要があるのかがわかりやすいですね。
商売の本質は人を喜ばせることです。そして成功者とは、人生の喜ばせ合戦で勝利した、多くの人々を喜ばせた人たちのことです。
この10個の法則を地道に続けて、成功者となる人が世の中の大多数を占める日がくることを快より願っています。
最後に、逆説的に、これをしたら失敗するということをまとめておきます。
この10項目を断固として地道にコツコツと一生懸命守りつづければ、あなたは生涯成功しないでいることができます。
夢をかなえるゾウから学ぶ成功者の10個の法則解説シリーズの最終回「まず、やめる」「鏡を見る」「自分が得意なことを人に聞く」「応募する」ことが成功に近づく理由はいかがでしたでしょうか?
どれも文字数も少なくあっさりしていますが、実はとても奥深いです。
まさかそんな理由が隠されていたとは、、と気づくことも多かったのではないかと思います。もしくは、元々知っていたけど、改めてハッとしたということもあったかと思います。
第1弾と第2弾でも幸せに成功するための法則をわかりやすく解説していますので、よかったら参考にしてみてください。