夢をかなえるゾウは2007年に発行されベストセラー書籍にもなり、アニメ化、ドラマ化までされた、とても有名な本です。
そして、その内容は「夢を叶え成功するため」に何をすればいいかというものです。
しかし、何百万部売れてきたにも関わらず、何百万人もの人が成功を手にしたわけではありません。
その理由は、本の内容が間違っていたわけでも、難しいわけでもありません。一番の問題はほとんどの人がその教えを続けておらず、そもそも、本の内容する覚えていないからです。
「夢をかなえるゾウ、私も読みました!でも、内容は忘れました」「どんなことが書いてあったかな?」「確か~だったような気がする」という人が大半を占めています。
やる気はあるのに、内容を忘れたり、うろ覚えになってしまう主な原因に、なぜその行動をするのか?という本質を理解していないことが挙げられます。
「〇〇をしたら」と言われて、言われたことをやっていても次の日には「なんでこれやってるんだっけ?本当に効果があるのかな?理由や根拠がないならやる必要ないか、、」となってしまうのが人間です。
でも、「成功するためには△△が必要。そのための方法が〇〇。だから、私は〇〇をする」といことをいつでも思い出すことができれば、目的意識をもってその行動を続けることができます。
ここでは、夢をかなえるゾウであげられている成功するためにやるべきことを、
それをやる目的はなんなのか?それが成功とどうつながるのか?
といった本質を踏まえて解説しています。
全部で3つのシリーズの第2段目は「笑わせる」「褒める」「身内を大切にする」の3つの法則です。
4つ目の法則は「人を笑わせる」ことです。
成功するために、笑わせることがなぜ必要なのか?というと、それは、笑いが必要不可欠なものではないからです。
つまり、誰かを笑わせるということは、プラスアルファの価値を生み出していることになります。このプラスアルファの価値をサービスとも言います。
人はみな、誰かを笑わせることは場を和ませ楽しい気持ちにさせてくれることであることを知っています。
それでも、「人を笑わせよう」と言われたときに、「いや、そういうの苦手だから」「仕事や勉強に笑いなんて必要ないでしょ」「笑は勉強や仕事の邪魔だよ」と考えている人がいます。
もちろん、勉強の成績がよければ評価されます。仕事で事務連絡をし与えられたことをこなしていれば仕事は回ります。
生きるために「笑わせること」は無くてもいいことなのです。
つまり、「笑わせること」は誰かを笑顔にしたり、場の雰囲気を楽しくしようというマインドがないとできないことなのです。
笑わせることを避ける人は、「誰かにプラスな感情を与える」といった、プラスアルファのマインドがない人たちです。
サービス精神がない人たちとも言い換えることができます。
商売の本質は人を喜ばせることです。そして、大きな成功を収めるために必要なのは、多くの人を喜ばせることです。
人生の喜ばせ合戦で勝利するためには、人が喜び幸せな気持ちになるプラスアルファの価値をどんどん生み出す必要があります。
そして、相手を笑わせるという行動はプラスアルファの価値を生み出すための最も簡単な手段の一つです。
このため、たくさんの人を笑顔にできる人は成功していきます。
芸人さんやタレントさんでもたくさんの人を笑顔にする人には、人が集まり、人が集まるところにはスポンサーが集まり、スポンサーが集まるところにはお金が集まります。
お金持ちで成功しているから人を笑わせるのではなく、たくさんの人を笑わせたからお金持ちになって成功したのです。
逆に、人を笑わせることが苦手だという人や、笑わせることは不要だと考える人たちは、人を喜ばせるチャンスを逃しています。
人を喜ばせるチャンスを逃している人たちは、人生の喜ばせ合戦で勝利することはできません。勝つのは、人を笑わせて喜びを与えようとしている人たちです。
成功するために、まず、たくさんの人を笑顔にしましょう。
何がなんでも笑わせればいいとうわけではありません。
大切なのは、なぜ笑わせることが成功につながるのか?という本質です。その、本質の部分が間違っていると、いくら人を笑わせたとしても成功することはできません。
よくある失敗者のマインドは、
といういうものです。誰かを笑わせようとしているのですが、肝心のマインドが「自分が、自分が」という自己顕示や自己の成功のためになっています。
成功するために必要なのは、相手を喜ばせることです。笑いは相手を喜ばせるための手段の一つです。
そこをはき違えて、いくら人を笑わせようとしている限りは成功することがありません。
極論を言うと、相手が笑わなくてもいいのです。
笑わせようとして、相手が笑ったら成功。笑わなかったら失敗というわけではありません。
大切なのは「相手を喜ばせようとした」という気持ちと、それが相手に伝わることです。
1回、2回すべることなんて気にすることではありません。すべったことを笑いに変えていけばいいのです。
相手を笑わせられるかわからない、面白いかわからない、だからやらない。のではなく、相手を喜ばせようとする、そのサービス精神を行動として示していけば、成功への一歩を踏み出したことになります。
サウスウエスト航空の創業者でもある、ハーバート・ケレハーは人を笑わせることをとても大切にしてきた成功者です。
サウスウエスト航空は大不況の中なども40年間黒字を出し続けるという偉業を達成し、たくさんの賞を受賞している会社です。
ハーバート・ケレハーのポリシーは「仕事は楽しくなければ!」「空の旅は思い切り面白いものでなければ!」というものです。
会社の従業員募集のPRでも、エチケット袋を使って、「吐き気のするような職場にお勤めではありませんか。サウスウエスト航空へどうぞ」という広告をするなど、ユーモアに溢れています。
あるとき、広告のキャッチコピーが似てしまい、同業他社から商標権侵害で訴えられたときは、商標権を賭けて腕相撲で勝負しようという申し出を出し、裁判をユーモアで解決しています。
なお、その勝負でケレハーさんは負けたのですが、勝負自体が多くのメディアでとりだたされ、結果として、裁判の訴訟費用を節約したうえに、全米で有名になるとうい成功への一路を辿っています。
ケレハーさんは、リーダーのマインドは「部下・社員のために一生懸命働く召使い」だとし、社員のやる気を引き出すためにあらゆる手を尽くし、常に社員を信じ尊重していました。決して、自分が役員なんだと鼻にかけることはありませんでした。
その徹底ぶりは、「顧客よりも社員を優先する」と公言し、自社のポリシーに合わない乗客には別の航空会社を勧めるほどです。
そのようなポリシーの中で出来上がった、サウスウエスト航空の社風は、個人の能力よりもチーム全体での成果に焦点を合わせ、みなが褒め合い称え合うという素晴らしい文化です。
自分の時間を捧げて働くなら、そういった環境で働きたいですよね。
5つ目の法則は「人を褒める」ことです。
人は褒められたらいい気持ちになる。なんてことは誰もが知っています。みんなが褒められたがっています。
それなのに、人を褒めようとしない人が世の中の大半を占めているのも事実です。そういった人たちはなぜ人を褒めることができないのでしょうか?そして、人を褒めるとなぜ成功につながるのでしょうか?
人を褒められない人は、次のように考えている人がほとんどです。
こういった人たちには、相手を喜ばせたいというマインドがありません。あるのは、自分がどう見られるかだけです。
人を褒めたくない人は、自分がカッコよく見られたい、自分が上に立ちたい、そのマインドを行動に反映した人たちです。
よく、「褒めること」は思ってもいないのに嘘をついて、相手に媚びへつらい、相手の靴を舐めてまで金を稼ごうとする行為だと勘違いしている人がいます。
ですが、それは「褒めること」の意味を完全に誤解しています。
褒めるということは、自分がいいねと思ったことを、そのまま口にだすことです。
その靴いいね、その服いいね、その髪型いいねということです。
それは、素直に好きな人に好きだと伝え、大事な人を大事にすることです。
決して、自分が下に見られるとか、相手にゴマを擦るといった感覚ではありません。
商売の本質は人を喜ばせることです。そして、大きな成功を収めるために必要なのは、多くの人を喜ばせることです。
人生の喜ばせ合戦で勝利するためには、人が喜び幸せな気持ちになるプラスアルファの価値をどんどん生み出す必要があります。
その価値を生み出す手段の一つが褒めることです。
また、人は自分を褒めてくれる人の方向に向かっていくという性質があります。つまり、人を褒める人には人が集まってくるのです。
逆に、仕事や勉強がすごくできる人なのに、会うたびに嫌味を言ったり、見下すような人には、人は集まってきません。そして、そういった人たちは人生の喜ばせ合戦で勝利することはできません。永遠に成功も幸せも手にすることができません。
実際に人をけなす人はどんな人でしょうか?そして褒める人はどんな人でしょうか?その人たちの言動を知れば、自分の行動を見つめ、成功へと歩みだすきっかけにもなります。
成功者は、なぜ人を褒める必要があるのかという本質をしっかりと理解している人たちです。
そして、褒めるときは、「とりあえず褒めておけばいいんでしょ」「とりあえずいいことを言っておこう」というマインドでは決してありません。
褒めることを本気で行います。
人には自分より優れているところがたくさんあります。それを本気で探します。
この人はここがすごいな。ここが羨ましいな。と思うということは、相手がその点において自分よりも優れているということです。
成功者は、その点をすごいと認め素直に褒めます。そして、褒めるだけでは留まらず、それをパクって自分のものにします。
「あなたのここがすごい!」「だから、私もやろう」の2つがセットになっている人が成功者です。
決して、褒めるだけでは終わりません。
常によりいい方法を常に、見つけたら素直に認めて、パクり、自身を改善することができれば、あなたは成功者への一歩を歩みだしています。
1900年頃に世界最大で最も高収益の企業だったカーネギー鉄鋼会社の創設者であり、鉄鋼王と呼ばれ、人々に称え称されたアンドリュー・カーネギーは、自然に人を褒めることができたために成功した人の代表格です。
アンドリュー・カーネギーは自社工場でたむろして仕事をさぼっている若者がいたときに、その若者を叱り飛ばすのではなく、その若者を呼び寄せ、「あなたの母の花壇はとても素敵にととのっている」と褒め、そして、「最近いい葉巻が手に入ったんだが君も吸うかい?」と葉巻を渡したというストーリーがあります。
どうすれば人が喜ぶのかをよく知っていて、それを行動として示し続けてきた人です。企業を買収するときには、相手の名誉を重んじ、新しい会社名の前方に相手の名前を持ってくるという配慮もしています。
自分が自分がではなく、相手に与えるというサービス精神を常に大切にし率先してきた人です。
鉄鋼王と呼ばれたカーネギーですが、実は鉄鋼のことはよく知らず、鉄鋼について尋ねられた時に答えられず「あなたは、そんなことも知らないのか?」と言われたほどです。
その時に「私は鉄のことはよくわからないです。しかし、私の部下には、鉄鋼について熟知している優秀な人がたくさんいるんです」と答えています。
その精神は自分の墓に、「己れより賢明なる人物を 身辺に集める方法を心得し者 ここに眠る」と刻み込むほどです。
カーネギーの生き様からもわかるように、成功するために必要なのは、誰にも負けない知識ではなく、どれだけたくさんの人を喜ばせたかだということがわかります。
6つ目の法則は「身内を大切にする」ことです。
一緒に暮らす家族は毎日会うので、自分の人生との関係性が強いことはみんなわかっています。
ですが、なぜ成功のために身内を大切にすることが重要なのか?を理解し、行動に移せている人は少ないのが事実です。
実際、すぐそばにいる身内を大切にできていない人も多くいます。身内を大切にして成功に近づくためには、なぜ身内を大切にしないかというマインドも知っておく必要があります。
身内を大切にしない人の特徴としてよくあるのが、自分の身内よりも初対面の人を丁重に扱うことです。
例えば、一度しか取引をしないかもしれない会社の接待にはかなり気をつかうのに、身近でいつも傍にいて自分を支えている人の記念日を祝っていないなどです。
そういう人たちは、身近にいる人は「言わなくても伝わる」だろうと軽く考えています。つまり、相手のことを軽視しています。
さらにヒドい人では、身内を大切にするどころか、身内に自分を大切にさせようとします。
「俺/私は仕事でさんざん気を使ってるんだから、家ぐらい自由にさせて」
「俺/私は仕事で頑張ってきたんだから、少しは労ったら?」
というように、身内よりも自分の方が大切という意志表示をあからさまにしています。
自分の身の回りにいる人たちは自分の人生の基盤です。
毎日ご飯を作ってくれる人、掃除をして自分が暮らす環境を整えてくれる人、生活するためのお金を稼いできてくれる人、働く理由や生きる理由くれる人たちがいます。
私たちが今の生活を送ることができているのは、そういった身近な人に支えられているからです。
つまり、身内や自分に近しい人を大切にするとは、自分を支えてくれている人が誰かを理解して、その人たちを丁重に扱っていることを行動で示すことです。
自分を支えてくれているひとたちを丁重に扱えば、その人たちはこれから先も支え続けてくれます。行動として示したことで、今よりもっと力強くサポートしてくれるかもしれません。
このようにして、自分の人生の基盤が強化されるため、自分に近しい人を大切にすることが成功につながるのです。
逆に、そういった自分を支えてくれる人たちをないがしろに扱ったら、その人たちは今後もあなたを支えたいと思わないでしょう。そして、より一層サポートを強化することは決してないでしょう。
言わなくて伝わることはありません。しっかりと言葉にして伝える必要があります。
一度だけいいことを言えばいいわけではありません。「感謝を丁寧に伝える」ことを、繰り返し繰り返し続けていく、とても地道な積み重ねです。
それこそが成功へ続く道でもあります。
「身内を大切にする」ということが成功につながる理由いただけたと思います。では、そもそも身内とは誰のことを指すのでしょうか?
身内とは、家族や親戚のこと指すことが多いですが、実際は、血縁関係があるかないかは関係ありません。結婚していなくても長くお付き合いしている人、家族同然の会社の人たちを身内と呼ぶこともあります。
自分と関係性が深い人たちを指す主観的な言葉です。
つまり、身内を大切にするとは、自分に近しい人をしっかりと扱うことが大事ということです。
自分と関係性が近い人たちと言えば、夫や妻、子供など一緒に暮らす人。一緒に働いている職場の人たち、毎日顔を合わすご近所さんなどがあげられます。
自分が住んでいる場所やライフイベントなどによって変わる部分もあります。
関係性がある人たちをイメージにした一例は以下のようになります。
最近では住んでいる場所は関係なく、WEB上のコミュニティでつながることもあります。
オンラインコミュニティーのメンバー、Facebookでつながっている人たち、自分のインスタやTwitterなどのフォロワー、定期的にいいねをくれる人たち、そういったつながりを軽視しないことが大切です。
言わなくても伝わることはありません。言葉や行動で大切にしているということを示していく。それを何年間も地道に積み重ねていけば、成功者になるための基盤はどんどんと強固になっていきます。
身内を大切にした人として、コカ・コーラの社長があげられます。
コカ・コーラの大株主であるウォーレン・バフェットに毎日電話をしていました。「今日はこういうことをやります」「今競合が~してきて困ってます」といった色んなことを報告、相談していました。
つまり、自分を支えてくれている人が誰なのか?ということをしっかりと理解して丁重に扱っていることを行動で示しています。
結果として、1988年にコカ・コーラの株を買い始めたウォーレン・バフェットは株を途中で売ることなくコツコツと買い続け、最終的に10.2億ドル(約1020億円)もの巨額を投資しています。
すぐ傍で支えてくれる家族、一緒に働く同僚はもちろんのこと、自分を支えてくれている人を意識して関係性を大切にすることで、自分を支えてくれる基盤を強化することにつながります。
そして、強固な基盤は何年にも渡って自分の活動を支えづづけてくれます。
夢をかなえるゾウから学ぶ成功者の10個の法則の第2弾「笑わせる」「褒める」「身内を大切にする」が成功に近づく理由はいかがでしたでしょうか?
どれも文字数も少なくあっさりしていますが、実はとても奥深いです。
まさかそんな理由が隠されていたとは、、と気づくことも多かったのではないかと思います。もしくは、元々知っていたけど、改めてハッとしたということもあったかと思います。
成功者になるための人を喜ばせる方法はまだまだあるので、ぜひ、第3弾も読んでみてください。