書類や紙は家の中にどんどんと溜まっていく代表格です。
学校や会社で配られた資料、届いた手紙・はがき・DM、観光所などに置いてあるパンフレットや雑誌など何もしていなくても勝手に紙が増えていきます。
それぞれの紙が情報を集約したものなので何らかの意味を持っているので、見れば必ず「使えるかも」「いい情報があるかも」と思ってしまうのは仕方のないことです。
頑張って分類してバサッと捨てたとしても、数か月もすればまた元の状態に戻ってしまいます。
リバウンドしないためには紙や書類を捨てるための考え方と技術を理解する必要があります。
特別なスキルは必要なく、知ってさえいれば誰もが簡単にできることです。
ここでは、そんな紙や書類を捨てるための考え方と技術を紹介しています。
先に書類や紙を捨てる目的を明確にしておく必要があります。目的がブレると一向に片付けは進まなくなります。
例えば、AさんとBさんの目的が以下だった場合、紙や書類に対する対応は大きく異なります。
Aさんの目的を達成するためには、あらゆる資料を確認して分別しキレイにファイリングする必要があります。
もちろん膨大な時間がかかります。そして、今後も紙や資料が増えていく限り永遠に目を通しファイリングし続けなければなりません。
一方、Bさんの目的を達成するためには、紙や資料のファイリングには極力時間を割かないようにし、本当になくてはならない資料だけをごく少数残す必要があります。
ここでは、心と時間にゆとりのある豊かな生活を送るための紙と書類を捨てる方法の解説になります。
書類や紙は何を残して何を捨てるべきかというと「全部捨てる」がベースになります。
なぜなら「後で読むかもしれない」「いつか読むかもしれない」「役立つかもしれない」と思っている時点で、今あなたはそれがなくても問題なく暮らせているからです。
それを読んだところで今の暮らしが劇的に改善することはありません。新しくやることが増えるだけです。
捨てるモノを選ぶのではなく、残すものを選ぶようにします。
残すものを選ぶ時の基準は2つです。
自分が何かしなければいけない書類が未処理に該当します。
返信が必要な手紙や、提出予定のプリント、目を通しておくべき新聞などです。
未処理コーナーを作ってこれらの書類を入れます。未処理コーナーのポイントは2つあります。
置き場所の分散や平積みにするとどれだけ未処理の書類が溜まっているのかわからず、またどんどんと紙が増えていってしまいます。
未処理コーナーの理想はもちろん空であることです。「いつかやらなければいけない」というモノが何もない状態です。
かなり難易度が高いことですが、理想として心得ておきましょう。
保存しておく書類は2つに分けます。
使用頻度の高いモノは次の2つに分類できます。
契約書類をしまう時は細かく分類せずに「保存書類」としてクリアファイルなどにひとまとめにして入れます。
カテゴリー別や順番などを気にし始めたら時間ばかりがが過ぎ去っていきます。
契約書以外の保存したい書類は、お気に入りの切り抜きや日常生活で使うものです。パッと見返したいため、ブック上のクリアファイルにしまうのが最も適しています。
注意しなければいけないのは、本来なくてもいいものなのについつい取っておくものに該当しやすいことです。
見返すことで心が幸せになるのであればとっておく価値はあります。
ですが、見返さなくても問題なく生活できたり、見返しても感動も幸せもない場合は即座に処分するべきです。
それを持っていて目を通す分だけあなたの時間が減っていきます。
書類や紙関連の基本は「いつか使うかもしれない」ではなく「必要になった時に探す」です。
今はインターネットが充実し、欲しい情報はほぼ無料ですぐにアクセスできる時代です。欲しい情報が載った本も簡単に手に入ります。しかも読んだ人のレビュー付きなので外れることが少ないです。
この世にあるモノはすべて「いつか使うかもしれないモノ」です。使おうと思えば使えますし、使わずに生きようと思えば使わずに生きられます。
あなたは自分のライフスタイルを選ぶ必要があります。
人生の充実度が高く、成長の機会が多いのはもちろん、「今」の自分に必要なモノをアンテナを張って求めていく生き方です。
モノにフォーカスした人生よりも、自分にフォーカスした人生を送っている人の方が幸せなことはいうまでもありません。
「保存しておいた方がいい気がする」「いつか使うかもしれない」というついつい溜まっていってしまうやっかいな書類はどこの家でも同じです。
これらの書類の対処方法を心得ておくことも、心と時間にゆとりのある生活を送るためにとても重要です。
セミナーや講演会の資料は捨てにくいモノの代表格でもあります。なぜなら、お金を払って参加したり、有料だったものを貰っているため、捨てたら損をするという心理がはたらいてしまいます。
そしていつまでも「いつか勉強しなおす」と考えてしまいます。
そういったときはその資料を思い浮かべて、資料をもらってからどのくらいの期間見返していないかを想像してみてください。
長いモノだと数年単位で一切見返していない資料があるはずです。
「いつか見返す」とは「いつか見返さなければいけないと思っている」ということです。手元の資料の数が多ければ多いほどあなたの時間は無くなっていきます。
昔なら書類を一度手放してしまうと、その情報に再度アクセスするハードルが高くなってしまいましたが、今はインターネットの時代です。
自分が必要と感じたときにそのキーワードを打ち込めば必ず回答が見つかります。内容が頭に残らなかった程度のセミナーよりももっといいセミナーや本に出合える可能性もあります。
今の時代に情報を手元に残しておく価値はほとんどありません。
そもそも見ていなくても問題なく生活できていたので、なくなっても問題ありません。
セミナーや講演会の資料がどんどんと溜まっていってしまうという人は、セミナーや講演会の意味を考えなおす必要があるかもしれません。
セミナーは受けた内容を実行して初めて自分の人生に役立つものです。
受けに行ったのはその時のあなたが必要性を感じていたか、もしくは必要かもしれないと感じたためです。
一度受けて実行しなかった時点で、それはあなたには必要なかったということです。「今すぐに必要ではない」と判断できたことがそのセミナーや講演会の役割です。
講演会も資料も十分に役割を果たしています。
セミナーに参加したときの興奮を思い出して「あの時興奮や感動をくれてありがとう」と感謝をして「さよなら」を言いましょう。
それでも「どうしても取っておきたい」という気持ちがぬぐえないのであれば、PDF化したり写メを撮れば問題ありません。
紙であろうがデータであろうが、あなたが持っている情報の量に変化はありません。どちらにしても見返すことは無い(見返さなくても生きていける)と思いますが、、
クレジットカード、ガス、電気、水道などの明細書は必要のないものの代表です。
明細書の目的は「あなたがいくら使ったか」を確認するためのものです。「使いすぎた」「出費を抑えられた」確認して、家計簿に数値を書き写したら、もう必要ありません。
記載のお客様番号や、請求先の住所を使うかもしれないという人がいますが、本当に必要になったら住所や電話番号はネットで簡単に探せます。
個人情報は向こうが管理しているのでお客様番号がなくても、名前、住所、生年月日など一部の登録情報を伝えればオペレーターがデータを参照してくれます。
個人情報や使用履歴を管理するのは企業側の義務です。
あなたが管理する必要はありません。むしろあなたはお金を払っている側なので、管理業務は企業に任せた方が得策です。
お金も払って管理コストも発生しているのではダブルで損している状態です。企業側の対応や管理が不安というのであれば、別の企業に変えた方がいいでしょう。
電化製品などの説明書は基本全捨てで問題ありません。
特に薄っぺらい説明書は操作が単純で、なくても問題なく操作できるものがほとんどです。困ってもネット上で検索すればほぼ答えが見つかります。
むしろ、説明書よりもネット上の解説やコメントの方がわかりやすかったりします。その場合、もはや説明書の意味はありません。
冷蔵庫の説明書をきちんととっている人もいますが、ここ数年間で使ったことがあるでしょうか?まして、設置図面や施工方法の書類などはいりません。
とっておくとあなたの仕事が増えるだけです。「いつかやらなきゃ」と思っているその仕事はあなたの時間をかなり消費します。
あなたの貴重な人生を使って本当にやりたいことでしょうか?
箱や説明書をとっておいた方が高く売れるという声もありますが、そもそもあなたが製品を買ったのは売るためでしょうか?
その時のあなたに必要だったから購入したのではないでしょうか?
もし、不要になったというのであれば、それはその製品があなたの人生にとって十分に役割を果たしたということです。
目的をはき違えてしまうと「本当に欲しい・必要だから買う」ではなく、「高く売れるから買う」になってしまいます。
高く売れるモノで囲まれた人生は幸せどころか不幸です。あなた自身にフォーカスすることがありません。常に他の誰かを意識した人生になってしまいます。
保証書は人生においてほぼ使わないものの代表です。製品を買うたびに箱や説明書にセットでついてきますが、その保証書を実際に使った回数は人生で数える程度です。
たったそれだけのために、きれいに分別してファイリングしてとっておくのはコストがとても高い作業です。
保証書はクリアファイルにひとまとめにして入れておきます。カテゴリーや日付などで分ける必要もありません。
これだけでスペースがかなり省略できます。
どうしても必要になったら、保証書の束から必要なモノを見つけ出すほうが、人生のトータルの時間を大幅に節約できます。
保証書を一か所にまとめれば期限切れかどうかの確認も簡単にできます。
管理コストが軽くなるおすすめの方法です。
年賀状は「今年もよろしくおねがいします」という挨拶です。人と会ったときに「こんにちわ」と言うのと同じです。
受け取って挨拶を交わした時点で役目を果たし終えています。
「挨拶をありがとう。こちらこそよろしくお願いします」と言ってさよならして問題ありません。
使用済みの通帳は「済み」とあるように役目を終えています。過去の残高を気にするよりも、今の残高を気にするべきです。
過去の通帳を眺めてお金が増えることはありません。むしろ、それを眺めている間、あなたに残された時間がどんどんと減っていきます。
使用済みの免許証やパスポートも同じです。それは過去のモノで、今のあなたの人生になんの効力ももたらしません。
給与明細はそれ自体にお金の効果はありません。給与明細を何枚持っていてもお金が増えることもありません。
むしろ、入金履歴を確認すればいくら入ったかわかるものなので、給与明細自体受け取らなくても困らないものです。
迷わず捨てましょう。
この内容は近藤麻理恵さんの「人生がときめく片付けの魔法」を参考にしています。
人生を豊かにしてくれる素敵なヒントが詰まった素晴らしい本なので、気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
▼【本】 人生がときめく片付けの魔法 (改訂版)
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