仕事や試験、プレゼンなど、やらなければいけないことがあるとき頭の中はモヤモヤして、悩みが絶えないものです。
大きな仕事や自分にとってとても重要なイベントの場合、そのことが頭から離れず夜脂汗をかいたり、飛び起きてしまうことがあるかもしれません。
そんな人に朗報です。比較的短時間でそういった悩みやモヤモヤやプレッシャーをスッキリさせる方法があります。
ここではその方法について解説しています。
頭をモヤモヤさせる悩みやプレッシャーを吹き飛ばす簡単な方法は「計画を立てる」こと、たったそれだけです。実際に行動したり、答えを出したり、終わらせる必要はありません。
アメリカの心理学者 ロイ・バウマイスターは学生を被験者として次のような実験を行いました。
学生を3つのグループに分けて、それぞれのグループに次のような課題を出します。
この課題を与え、考えてもらった後に、言葉の連想ゲームを行いました。
例えば教官が「パ」と言ったら、その単語から始まる連想する言葉をイメージします。
その結果、グループ1のパーティーのことだけを考えるよう指示された学生は「パーティー」に関連する言葉ばかりを挙げて、試験に関することは連想しませんでした。
グループ2の期末試験のことだけを考えるように言われた学生は「パニック」といったように、試験に関連する言葉を連想しました。これは、試験を想像したときに発生するプレッシャーによるものです。
グループ3の期末試験のことを考え、明確な学習計画を立てた学生は、期末試験のことを考えよと言われたにも関わらず、期末試験に関連する連想をしませんでした。
つまり、試験のようにプレッシャーのかかること抱えていても、そこに向けての計画がきちんと立てられていれば、頭の中がスッキリして焦ることはないということです。
プレッシャーをはねのけ、頭をスッキリさせるための計画は明確なものでなければいけません。
「金曜日までに資料を完成する」といった根拠や具体的行動がない曖昧なものでは効果はありません。
アメリカの時間管理の権威 デイビット・アレンは明確な計画について次のように述べています。
一つの課題を、20~50のステップに細かく分類する。
つまり「金曜日までに資料を完成する」ではなく、「金曜日までに12枚のスライドでできた資料を完成する」「内容は1枚目が表紙、2枚目がアジェンダ、3枚目が、、、」「過去の〇〇の提案資料を参考にする」といったように、細かく計画を立てていきます。
そのようにして具体的な道筋ができれば、そのイベントが終わる前であっても、それに頭を悩ませなくて済むということです。
20~50のステップと聞くと気が遠くなるように感じますが、実際にそのイベントが来るまで(そしてイベントの真っ最中も)不安でドキドキしている状態が続くのに比べたら、十分に時間をかける価値があります。
お勧めの方法は、枕元にいつもノートを置いておくことです。そして、何かモヤモヤしたことがあったら、そこに書き出していきます。
そうすれば頭の中がスッキリして、よく眠れるようになります。
明確な計画を立てる方法は、プレッシャーのかかるイベントが終わらなくても頭をスッキリさせるための素晴らしい方法です。
もう一つの頭をスッキリさせる方法は、そのイベントが終わることです。(当然ですが)
人はテストや面談、プレゼンなど、緊張するイベントが終わるまではそのことを気に病みますが、終わった途端にそのことは頭の中からスッキリと消えてなくなります。
このように、未完了の事柄や達成できなかったことが強く頭に残り続け、完了とともに急激に記憶から薄れる現象を、その発見者の名前にちなんでツァイガルニク効果(ゼイガルニク効果)と呼びます。
目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい。
なぜ頭の中でこのような状態が発生するかというと、その原因は緊張感(プレッシャー)によるものです。
「やらなければいけない」という目標ができたとき、人は緊張感を抱きますが、その目標が達成されると緊張感が解消されることが原因です。
テストや面接、プレゼン、大事な商談など、強いプレッシャーがかかるとモヤモヤしたり寝つきが悪くなったりと、心理的に嫌なことが続きます。
その日が過ぎ去ってしまえば所詮過去になりどうでもよくなりますが、その瞬間が終わるまでの間ずっと嫌な気持ちを引き釣り続けなければなりません。
そんなときは、明確な計画を立てる。たっただけで不安やプレッシャーを跳ね除けて、頭の中をスッキリした状態にすることができます。
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