彼女や妻など女性と一緒に長く暮らしていると、お皿についてるちょっとした汚れや、床に落ちているちょっとしたゴミにまで、神経質だと思うほどに気にかける傾向に気づきます。
男性からすると「そんなのどうでもいいじゃん」「とるに足らない些細な事」と思うことでも、女性からしたら大騒ぎになります。
男性が自分の思っていることをひとたび口にすれば「あなたはいつもそうやって!」とマシンガンのような小言が飛んできてストレスまみれになることは間違いありません。
これは男性からするとあまりにも非合理で非効率的で理解に苦しむ行動です。
ですが、理解に苦しむのも仕方ありません。なぜならこの現象は、男性と女性で脳の仕組みが異なるために発生するものです。
つまり、男性が自分の頭で考えてゴールにたどり着けることはありません。脳科学から女性の脳について学び知る以外に方法がないのです。
ここでは、女性が汚れやゴミに対してなぜあれほどまでに神経質に騒ぎ立てるのかについて解説しています。
男性の脳と違って、女性の脳は右脳と左脳をつなぐ脳梁という部分が20%も太いという性質があります。
このため、女性の脳は右脳と左脳の連携を得意とします。左脳は言葉や計算など「論理的な思考」を司り、右脳は空間認識や音楽などの「感覚」を司ります。
つまり、女性の脳は、感じたことから論理につなげる「直感」が優れています。よって、細かい変化によく気づき、今感じたことを即座に言葉にする性質があります。
逆に、論理的に深く考えることはあまり得意でありません。女性に地図を読めない人が多いのは脳の仕組み上仕方のないものでもあります。
男性の脳は女性の脳と違って、右脳と左脳の連携があまり密接ではありません。
このため、考えているときは、考えることに集中します。感じるときは、感じ取ることに集中します。
また論理的な処理能力にも優れるため、空間を3次元で把握することが得意です。奥行など空間を広く把握することができる代わりに、目の前にあるものはあまり見えません。
また、感じたことを即座に言語に置き換えたり、細かな変化を感じ取ることが苦手です。
女性が口紅や髪型を変えてもほとんど気づかないのは、細かい変化に気づきにくい脳をしている男性には仕方のないことでもあります。
男性と女性には脳の違いがあり、それは小さな汚れやゴミに対して次のように働きます。
結果として、男性の目には大したことがないように映ったものでも、女性にはすごく良く目立つ汚れやゴミとして目に入ってきます。
男性と女性の脳の仕組みが違うということは、そもそも、男性と女性で見えている世界が大きく異なるということです。
最近の脳科学の調査で、色の見え方や、聞き取ることができる音の周波数帯、臭いの感度、味覚、皮膚で感じ取る感度まで違うことがわかっています。
全く同じ空間にいるようでも、見えているものも感じ取っているものも違っているのだから、男性が理解できないと感じるのも当然です。
つまり「なんで」「非合理」「非効率」「わけわからない」といった批判は一切意味がありません。そもそも、男性と女性の性質上仕方のないことなのです。
同じ感覚や認識を求めている時点で、あなた自身が大きく愚かな間違いを犯しています。
男性が女性の行動やモノの置き方などが気になってしまい、女性が男性の行動やモノの置き方が気になってしまうのは、人の性質上仕方のないものです。
それぞれが上手にやっていく最適な方法は「お互いのテリトリーを決める」ことです。
「ここからここまでは相手のテリトリーだから、ごちゃついていたり、汚れていても、一切口出しをしない」というのが最善です。
あなたから見てごちゃごちゃしているように見えても、相手からしたら全ての位置を把握し最善なように並んでいるものです。
あなたの意見や思考を相手に当てはめてはいけません。違う世界を見ているのであなたの考えは相手と共通でもなければ、最適案でもありません。
特に重要なのは、リビングなど共通で使う場所に対してテリトリーを決めることです。
テリトリーを決めないと「なんでこうなっているの」というイライラがお互い募ってしまいます。
ただし、日中最も長時間そこにいる人がそのテリトリーを仕切るべきなので、基本的にリビングなどは女性を優先すべきです。