妻や彼女など近しい女性と話しているときに、相手が「~してよ!」と言ってキレたり不機嫌になることがあります。
そのとき多くの男性が言われた通りにします。それは、彼女を傷つけたくないし、不毛な争いを避けたいと思っているからです。
ところが、言われた通りにやったのに、相手が更に不機嫌になったり、泣き出したり、ブチ切れたりすることがあります。
その場合、男性は「なんて理不尽な!」「君の言ったとおりにやってるじゃないか!」という感情をぶつけ、そして、言い争いが始まったり、深刻なケンカに陥ったりします。
この現象は、事実しか考えていない男性に起こります。いわゆるコミュニケーションが苦手な男性です。
しかし、このすれ違いや、女性の理不尽な(と思っている)怒りは、ちょっとしたことを「知る」だけで解決することができます。
ここでは、妻や彼女の言葉の意味や本心と、それの汲み取り方についてまとめています。
男性が額面通りに受け取り、妻や彼女との関係性を壊してしまう言葉には次のようなものがあります。
ついでに、男性がやってしまいがちなNG対応も記載しておきます。
裏腹な言葉 | 男性の間違った行動 |
---|---|
あっち行って! | じゃあ向こう行くわ。 |
勝手にすれば | そうする。 |
自分でやるからいい | あっそ。じゃあそうして。 |
どうしてそうなの? | なぜなら~ |
なんでもない | あそう。ならよかった。 |
一人にして | わかった。じゃあ向こうにいるから適当に声かけて。 |
みんな私がわるいんだよね | そうだよ。 |
やらなくていいよ | 助かるわ。よろしくね。 |
理屈じゃないの | そう言われてもなぁ。 |
別れる | じゃあサヨナラ。 |
男性の行動例にもあるように、全て女性の仰せのままです。「相手の意見を尊重して、そう行動してあげたのに何がいけないの?」「理不尽すぎる」「わけわからない」というのが男性の意見でしょう。
これらの言葉を語る女性の本心は次のようになります。
裏腹な言葉 | 女性の本心 |
---|---|
あっち行って! | あなたのせいでとても傷ついたの。ちゃんと謝って、慰めて。 |
勝手にすれば | 勝手にしたら許さないよ。私のいうことをちゃんと聞いて。 |
自分でやるからいい | そのぐらい自分で察してよ。察さないってことは私への愛はその程度ってことね |
どうしてそうなの? | 理由なんて聞いてない。あなたの言動で私は傷ついてるの。 |
なんでもない | 私、怒ってるんですけど。私、泣いてるんですけど。放っておく気? |
一人にして | この状況で一人にしたら、絶対に許さない。 |
みんな私がわるいんだよね | えっ、それって私が悪いの?私のせいなの?あなたのせいでしょ? |
やらなくていいよ | そんな嫌そうにやるならもう結構。私はあなたの何倍も家のことしてますけどね。 |
理屈じゃないの | 正論はもうたくさん。「愛しているから、君の言う通りでいい」って言えよ。 |
別れる | ここは引けないの。あなたから謝って! |
本心を説明されたところで、男性からするとあまりにも理不尽で意味不明だと感じるのではないでしょうか?
それも仕方ありません。なぜなら男性社会では、言葉を額面通りに受け取っていても問題がないからです。
ただし今後の人生で、女性とうまくやっていきたいのであれば、女性の言葉の真意とその対処法を学ばなければいけません。
事実や言葉自体を額面通りに受け取っている人は、永遠に幸せになることはできません。
女性の言葉の真意を理解するために、知っておかなければいけない重要な事実があります。それは次の3つです。
この3つを理解することができないと、女性の言葉の真意を理解することはできません。
どちらも決して難しいことではありません。むしろ小学生や中学生など誰にでもわかる簡単なことです。
とても重要なことの1つ目は「コミュニケーションは後天的なスキル」ということです。
コミュニケーションスキルというと、生まれ持った性質や、その人の個性や性格といった考えを持っている人がいますが、それは間違っています。
コミュニケーションスキルはもっと単純なもので、単に「相手の気持ちを汲み取り、自分の意見を伝える」ことに過ぎません。
そして、それは「知る」「学ぶ」「練習する」ことで後天的に習得することができます。
コミュニケーションスキルと言われた時点で「私にはない」と諦めたり、絶望感を感じる必要は一切ありません。
車の運転のようなもので、一見難しそうに見えますが、やり方さえ覚えてしまえば、18歳の若者でも、80歳でよぼよぼのおじいちゃんや、おばあちゃんでも運転することがきるのと同じぐらい簡単です。
とても重要なことの2つ目は「事実の線」の前に「心の線」をつなぐということです。
「心の線」とは、相手の気持ちを察を察すること。「事実の線」とは、相手の言っている事実を理解することです。
コミュニケーションをするためには「心の線」をつないでから、「事実の線」をつなぐことが大切です。
一般的に男性は「事実の線」をつなぐことが得意です。
例えば、女性が「最近仕事が忙しくて疲れが抜けないよ。温泉でも行ってこようかな」と言ったときに「いいんじゃない」や「運動して体を動かす方が効果があるかもよ」と言って、相手を肯定したりアドバイスするのが「事実の線」をつなぐ行為です。
「温泉に行って疲れを取る」という事実に対して、あなたの意見を述べています。
「事実の線」だけをつなげようとすると、相手は「私しのことをわかってくれていない」「自分の意見を押し付けてくる」と感じます。
「心の線」をつなぐ場合は、最初に「仕事忙しいのツラそうだね。大丈夫?」という言葉を言います。
これは、相手が「仕事が忙しくて疲れがたまっている」と言った発言や態度から、相手の心境を察し、それを口に出す行為です。
この一言で相手は「私の心をわかってくれている」と感じることができます。
「心の線」をつないだ後に、「温泉いいんじゃない」や「運動して体を動かす方が効果があるかもよ」という「事実の線」を伝えます。
すると「私のことをわかってくれたうえで、アドバイスしてくれている」と感じます。
コミュニケーションをする上ではこの「心の線」をつないでから、「事実の線」をつなぐというのがとても大切です。
男性がよくやりがちな「心の線」をすっ飛ばして「事実の線」をつなぎに行くのは、相手が傷つくだけなので決してやってはいけない行為です。
とても重要なことの3つ目は「怒りや文句を言うとき、女性は傷つきストレスがたまっている」ということです。
女性が怒りや愚痴や文句を言ってきたときは、「怒っている」「愚痴っている」「文句を言っている」「泣きごとを言っている」といった事実に注意を向けるのではなく、「傷ついている」「ストレスが溜まっている」んだということに気づく必要があります。
このことが理解できないと、建設的なコミュニケーションはできません。
『コミュニケーションは後天的なスキル』と『「事実の線」の前に「心の線」をつなぐ』と『文句を言うとき、女性は傷つきストレスがたまっている』という3つの重要なことが理解できたところで、実際に女性の言葉の真意を紐解いてみます。
「あっち行って!」という言葉を発するときは、平常心ではありません。「怒り」や「文句」なので「女性の心が傷ついているサイン」だと気が付く必要があります。
続いて「心の線」をつなぐために、なぜその女性が傷ついて、今の発言に至っているのか?の心境を考える必要があります。
すると「こちらの言動の何かが彼女をひどく傷つけてしまったのだ」という事実に気づくことができます。
先ほどの表で「あっち行って!」の本意は「あなたのせいでとても傷ついたの。ちゃんと謝って、慰めて。」でした。
つまり、あなたの行きついた推測は合っているとうことです。
次に「心の線」をつなぐために、相手の心境を口に出します「さっきの俺の言葉で傷つけてしまったんだね。ごめん」
これで相手の女性は「私の気持ちをわかってくれた」と感じることができます。そして「うんうんわかってくれてありがとう」や「ホント傷ついたんだよ。ふえーん」となります。
女性が「勝手にすれば」と言ったとき、あなたは「何やら怒っている」という事実に気づきます。女性の「怒っている」=「心が傷ついている」です。
次に「なぜ、心が傷ついて、そういう言動に至ったのか?」を考えます。
すると「今はインドカレーじゃなくて、パスタが食べたかったんだな」という彼女の心境に気づきます。
そうしたら、あとは相手の心境を口に出して伝えます。「今はインドカレーじゃなくて、パスタが食べたかったんだね。君の意見をきかずに、俺が自分の主張だけしたから傷ついたんだね。ごめん」
これで「心の線」がつながります。
一度「心の線」がつながったら、自分の意見を伝えても構いません。「俺は今はインドカレーが食べたい気分なんだけど、やっぱりパスタがいい?」
すると女性は、よほど強烈にパスタが食べたいと思っているか、インドカレーを絶対に食べたくない限り「うんうん、私もごめん。パスタはまた今度で、今日はインドカレーでもいいよ」となります。
女性が「みんな私がわるいんだよね」と言ったとき、あなたは「何やら文句を言っている」という事実を察することができます。
女性が「文句を言っている」=「傷ついている」です。
そうしたら「なぜ傷ついているのか?なぜその発言をしたのか?」を考えます。
すると「確かにこちらにも非があったのに、全部彼女に押し付けてしまったからだ、それがツラかったんだ」と彼女の心境を察することができます。
そこで、そのことを口にして伝えます。「こっちにも非があったのに、全部押し付けられたのが、ツラかったんだね。ごめん」
これで女性は「私のことをわかってくれた」と感じ「心の線」がつながります。
女性は「うんうん。私も悪いの」と自分の非を認めます。そこであなたが「じゃあ、これからどうするか二人で考えようか」と言えば「うん」となって、物事が建設的に進みます。
相手との心の線をつなぐプロセスは、相手が怒り、愚痴、文句、泣き言などの感情を持っていると感じたら「相手は傷ついている」と察することから始まります。
そして、「なぜ傷ついているのか?なぜその発言をしたのか?」を自分に問うて考える必要性があります。
さらに、考え付いた結論を口に出して相手に伝えなければいけません。
「事実の線」だけをつなぐ男性のコミュニケーションに比べると非常にめんどくさいと感じる人も少なくないでしょう。
もちろんあなたにはこれまで通り、このめんどくさい手法をやらないという選択肢もあります。
あなたの人生なので、何を選択するかを決めるのは、もちろんあなたの自由です。
ただ、「心の線」をつなぐことを省略する人は、今後も女性と深刻な言い争いに陥るので、永遠に幸せになることはできないというだけです。
いえ、女性だけではありません。男性や他国の人など、この世にいるほとんどの人との対話で、心を察することができないので、女性関係だけでなくビジネスでも成功することはありません。
つまり、人と関わる社会において幸せと成功を手に入れたいと願うのであれば、「心の線」をつなぐ努力をする以外に道はないということです。
「心の線」をつなぐスキルを身につけることでマイナスになることは一切ありません。必要性を感じて知ることができた今から少しづつ身につけていけば人生が確実に変わります。