子どもを授かり出産が近づいてきたり、産後の子育てをしている中で最近耳にするようになった、「産後クライシス」「産後うつ」「マタニティブルー(ズ)」の違いについて説明します。
似ているようですがそれぞれ異なった意味を指しています。
産後クライシスとは、赤ちゃんが生まれてから約2~3年の間に、夫婦仲が悪化する現象のことを指します。
クライシス(crisis)は危機という意味で、石油危機(oil crisis)とか食料危機(food crisis)などのようにかなり重大な危険性に使われます。
赤ちゃんが生まれてからは、女性は体内のホルモンバランスが変化して情緒不安定な時期が訪れます。そのときに旦那が変化を理解できなかったり、育児に非協力的だったりすると、お互いの関係性が壊れ、最終的には離婚に発展する可能性もあります。
これらの危険性やその状態が産後クライシスです。
マタニティブルーズはマタニティブルーやマタニティブルースとも呼ばれます。
産後2~10日間ほどの期間に現れ、2週間~2ヶ月間ほど続く症状です。(時期は人によりばらつきがあります)
Maternity Blue(s)と書き、maternityは母親になること、blueは悲しい気分になるという意味です。
マタニティブルーズの間は、自分の意志とは関係なく涙が出てしまったり、気分が安定せずちょっとしたことにイライラしたり、些細なことで激しく落ち込んでしまったりします。
自分の意志とは無関係に、夫の言動や存在が不快に思ったり、夫にきつく当たってしまうことがあり、夫の理解がないと産後クライシスに突入します。
マタニティブルーズは体内のホルモンバランスの変化や、環境の変化、緊張感などのストレスで引き起こります。出産後の女性は誰もが通る道のため、周りが理解してサポートしてあげることや、十分な睡眠をとることで心と身体の負担を軽減することができます。
産後うつとは、産後の子育てが原因で陥る鬱症状のことです。
自分ではコントロールできない焦りを感じたり、食欲の低下や眠れないことが続いたり、悲しみや不安をずっと感じてしまう状態になります。
マタニティーブルーズの結果、旦那や周囲の人といざこざが増え精神的ストレスを抱えたり、本音を言える人がおらず、誰にも頼れないと思い込み、
ボロボロの身体のまま24時間体制で休むことなく子育てをした結果、心の糸がプツンと切れた状態になることで発症します。
産後うつになると以下のような症状がでます。
特に、あんなに欲しくて欲しくてたまらなかった赤ちゃん、かわいくてかわいくてたまらなかった赤ちゃんが、まったくかわいくなくなる。という方は多く、あるあるの症状です。
症状が悪化していくと、ベランダにでたときにふと「ここから赤ちゃんをおっことしたら楽になるかな、、、」なんてことを考えたり、「もう泣き止んで!といって衝動的に赤ちゃんの口をふさいでしまう」なんてこともあります。
自分に向くことも多く、私はなんでこんなにダメなんだろう。私なんて母親失格だと思い込み、自信を喪失し、生きている価値がないと思い命を絶ってしまう人もいます。
産後の1年間で最も多い女性の死因はこの産後うつだそうです。
マタニティブルーの期間のあと(約2週間~2ヶ月後)にも情緒不安定が続く場合が、産後うつの開始となります。
精神科に通ったり、薬を服用したりしながら、(中には、産後うつと認識せずにずっと生活をし続けたり、自力でなんとかしようとする人もいます)治るまでには約数ヶ月~数年の期間がかかります。
自分で抱えこんでいる期間が長ければ長いほど、心の傷や、精神・肉体的負荷が高くなり、回復までには時間がかかります。
産後うつは、旦那や周囲の人といざこざが増え精神的ストレスを抱えたり、誰にも頼れないと思い込み本音を言えなくなってしまうことや、
自分の理想どおりに子育てができず、私はダメなんだと責めてしまったり、
産後のボロボロの身体のまま24時間体制で休むことなく無理を重ね子育てをした結果発症します。
■自分の気持を正直に口に出す
なので、つらいとき・悲しいときには、自分の気持を素直にパートナーや母などに伝え、自分の心をないがしろにしないことが大切になります。
その気持を打ち明けられた人も、子育て中のママの状態や気持ちを汲み取って、非難せずに、受けいれてあげることが大切です。
間違っても「お前は甘い」「他の人は上手くやっている」「泣き言をいうな」「俺には関係ない」といった言葉をいってはいけません。
マタニティブルーズは自分の意志とは関係なく情緒不安定になってしまうもの。産後の母体はボロボロでも、女性の本能で、その状態のまま24時間赤ちゃんに気を張っていることを理解してあげましょう。
■信じて任せる
旦那や実母、義母に任せるのが嫌。ちゃんとやってくれるか不安。安心して任せられないというふうに、手伝ってくれようとしてる人を遠ざけるのは避けましょう。
本当はすべて自分でやりたくても、この作業なら任せてもいいかなというものを見つけて、勇気をもってそれをお願いしてみましょう。
そして、相手を信じて、自分は休めるときに少しでも休む。どんなに意思の力で頑張っていても心や身体は無理をすれば無理をした分だけすり減っていきます。
■完璧は無理と理解する
子育てに完璧はありません。どんなにあなたが強く願っても赤ちゃんは思っているとおりには行動してくれません。
理想を持って完璧にやろうとすればするほど、「私は全然できていない」「私はダメな母親だ」とどんどん自信を喪失していきます。
なので、完璧は無理、至らないこともたくさんある。わからないこと予想外のことだらけだから失敗もたくさんある。だけど、私は今の私にできること、赤ちゃんのために今の私ができることをやる!という気持ちに切り替えて、自分の心を追い込まないようにしてあげてください。
■専門家に相談する
夫や母が寄り添ってくれない場合、あるいは寄り添える人がいない場合などは、行政の産後ケアや、気のおける助産師さんにアドバイスや助けを求めるのがおすすめです。
遠いし、気がのらないし、育児でそれどころじゃないし、と思うかもしれませんが、重い腰を無理やりにでも動かして足を運べば、帰り道で「行ってよかった!」と思うことが多いはずです。
なってしまったらもちろんですが、情緒不安定を悪化させたり、産後うつになる前の段階から足を運んで、心のケアをしておくこともとても大切です。
マタニティブルーズ、産後うつ、産後クライシスを図にすると次のようになります。
マタニティブルーズがきて、その間のママの心のケアが十分でないと産後うつへと悪化していきます。
いずれもの期間で夫の不仲が発生するリスクがあり、それが産後クライシスになります。
出産後の女性が情緒不安定になるのはマタニティーブルーズで避けられないもの、そのことを本人はもちろん、パートナーや周りの人も知ること・理解することが重要です。
自分で自分の心を攻めたり、無理を重ね身体や心に負担をかけすぎないように注意すること。数分間でもいいので意識的に休む時間をつくろうとすること。
また、パートナーや周りが産後のママの状態や気持ちを理解して、広い心で受け入れサポートしてあげること。
そうすることで、産後うつの症状を未然に防ぐことはもちろん、この産後クライシスを上手く乗り切ることができ、夫婦ふたりの愛情はより深いものになります。
マタニティーブルーズや産後クライシスは夫婦の絆を試すために与えられた試練なのです。
2人で力を合わせて乗り越えていきましょう。
今回の記事は12人の子どもを育てているyoutuber、「助産師HISAKOの子育て学校のHISAKOさんとMARKさん」から大いに学ばさせていただいた内容です。
僕自身、妻の妊娠前から妊娠中も、妻と口論したり、相手の実家まで行って離婚を直談判したぐらい夫婦関係に悩んでいました。
そんなときに、妻からHISAKOさんとMARKさんの存在を教えてもらって、本当に助けてもらいました。お二人、そして存在を教えてくれた妻にとても感謝しています。
まだまだ稚拙で未熟ですが、1つずつ学び、学んだことを同じ悩みを持っている方々に共有することで、この世の中に少しでも幸せになれる人が増えたらいいなと思います。
お二人の動画、とてもいいものばかりなので、ぜひ見てみてください!
それにしてもHISAKOさんが45歳超え、MARKさんが60歳超えの事実が驚愕。
HISAKOさんは若くて美人でスタイルよくて綺麗で明るくてパワフルだし。
MARKさんも若々しくてしゃべりうまくて広い広い心の持ち主で、しかも会社をいくつも起こしててビジネスセンス抜群でいろんな国の言葉しゃべれるとかスゴすぎ。。
少しでもお二人に近づけるようにこれから、ガンガン経験を積んでいきたいと思います。
つたない文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました^^