多くの女性はちょっとしたことで不満を漏らしがちです。この部屋「寒い」「暑い」「臭う」などそんなに気にしなくてもいいんじゃないか?ということまで気にし、騒ぎ立てます。
そういった姿を見ると「少しは我慢しなよ」と言って諭したい気持ちに駆られる男性も少なくありません。
ですが、女性がほんの少しの変化に対して敏感なのは、その人がワガママだからでなく、本能的な理由があります。
そして、女性と円満な関係を保つためには、そうした女性の発言が本能的なものなんだと受け入れ対処してあげる姿勢が非常に重要です。
ここでは、女性のワガママとも思える発言が、ワガママではなく本能的なものである理由についてまとめています。
女性の本能を理解するためには、私たちの体のつくりや本能は狩猟採集時代から何一つ変わっていないということを理解する必要があります。
人類の祖先が誕生したのは約500年前、人の祖先であるホモ属が誕生したのは約200年前、そして直接的な祖先であるホモサピエンスが誕生したのは約20万年前だと言われています。
1万2千年前までの約500万年は狩猟採集の時代でした。1万2千年前にようやく世界の一部で農耕や牧畜、稲作が始まりました。
そして約200年前に産業革命が起き、20年前にインターネットが普及し始めました。
狩猟採集時代に比べると、産業革命が起こってからの期間が人類史の0.004%、インターネットが普及してからはたったの0.0004%にすぎません。
つまり、私たちヒトにとっての歴史は99.996%(ほぼ100%)は狩猟採集時代です。
このため、私たちの本能は基本的に狩猟採集時代に生き残り子孫を残すために適したものになっています。
人にとって最も重要な本能は子孫を残すことです。そしてそのアプローチ方法は男性と女性で異なります。
女性は自分が健康で快適な状態でないと子供を宿し育てることができません。母親が死ぬということは子供も死んでしまうことを意味しています。
このため、女性は体調の変化を男性の何十倍も敏感に把握しています。そして、女性にとって自分の体内を快適に保つために、無理や我慢は禁物なのです。
少し寒ければ寒いと騒ぎ、少し篤ければ暑いと文句を言いいます。お腹が空けば不機嫌になり、足が痛ければもう歩けないと言います。
これはワガママや悪いことではなく、女性の仕様です。ヒトという種族で女性に生まれた以上、そういうものなのです。
男性からちやほやされ、レディーファーストで扱われたいというのも、ワガママではなく本能的なものです。
男性や周りから優先されるということは、自分と子供の生存確率が上がるということです。
逆に、ちやほやしてもらえないということは、自分と子供の生存確率が下がり、危険に晒されていることを意味します。
このため、女性は自分のことを愛してる人のことを考え、その人のために尽くし、ちやほやされることを勝ち取ろうとしています。
女性が一生懸命に男性に尽くすことで、男性は「重い」「うっとおしい」と感じることもあるでしょう。ちやほやどころか、そうした言葉を女性にかけると、女性の心は深く傷つき絶望します。
それは、自分自身と子供の存在が危うくなったことを示すためです。
だからこそ、男性は女性があなたのことを考えて愛情を注ごうとすることを受け入れて、守ってあげるということを伝える必要があります。
一方、男性の本能は基本的に我慢です。暑くても、寒くても、お腹が空いても、痛くても我慢です。
なぜなら、狩猟採集時代に狩りに出て獲物と戦い仕留めるときに、暑い、寒い、痛いといった文句を言って行動をやめてしまったら、食料を得られないどころか、自分の命も危険に晒されます。
だからこそ、男性の本能はちょっとしたこと(時にはかなり大きなことまで)我慢するようにできています。
それ自体は全く悪くありません。悪いことは、男性と女性の本能の違いを理解せず、男性の本能を女性に押し付けようとすることです。
そこを理解できないと、女性のワガママを許容することも、円満な関係を築くこともできません。
女性が発する言葉に「どうせ私なんて」という発言があります。
この言葉には男性は敏感になることが重要です。これは、ちやほやされ大切にされることを本能としている女性が「私は大切にされていない」と感じていることが言葉となって出てきたものです。
女性の心は傷つき、ストレスを抱えています。
「どうせ私なんて」という言葉を聞いたときに「また始まったよ、うるさいな」「ネガティブ思考」などとは決して思ってはいけません。
そうではなく「そんなこと言うなよ。君が何よりも大事だよ」と即レスで伝えることが、ストレスが最も小さい状態で亀裂を補修することにつながります。