家庭の中で妻と上手にやっていくことは決して簡単なことではありません。
夫婦二人の時はまだいいですが、特に子供が生まれてからは大変です。夜泣きで睡眠時間が足りず、授乳するために体のホルモンバランスが変わっている女性はとても強いストレスを抱え込んでいます。
授乳期間は1歳6か月ほど続くこともあるので、その期間、夫は理不尽なイライラをぶつけられ続けることも少なくありません。
夫の方が多少冷静でも、対応の仕方を間違えると大惨事に発展します。ここではどういう場合に大惨事になるのか、なぜそれが発生するのか、どう対応すると丸く収まるのかについてまとめています。
妻の地雷が最も爆発しやすいのは夫の発言です。
特に最も予期しておらず、かつ理不尽だと感じるときは、妻が何かを相談してきたときに「~したら」と提案したり「それよりも、こっちの方がいいんじゃない?」とアドバイスをしたときです。
夫は状況を冷静に判断した上で、よかれと思ってアドバイスや提案をするのですが、その結果「どうしてわかってくれないの!?」「私の話を聞いて!」「いつも話を聞いてくれない」となります。
しまいには「あなたと話していても何一つ面白くない。もう喋るな」と言った暴言を吐かれることもあります。
夫としては「責めてもないし、けなしてもないし、アドバイスしてあげたのにその態度はなんだよ」とカチンときます。
そしてそのカチンを少しでもぶつければ、そこから先は両者ヒートアップして、何時間も言い争いが続いた挙句、翌日の関係も最悪といった状態が発生します。
夫の立場からすれば「妻のことを心配してアドバイスをすることの何がいけないの?」「心配もしているし力になりたいんだよ」と思うでしょう。
そして同時に「妻の思考や行動が意味不明」と思うはずです。
時には「こちらの気持ちやアドバイスを理解できない妻は愚かで、もはやなにを言っても無駄。話す意味がない」とまで思うこともあるかもしれません。
ところが、ここには大きな勘違いがあります。それは次のようなものです。
「妻も夫と同じ思考をしていて、問題解決や自己の成長を求めている」
男たるものついついそう考えてしまいますが、その考え自体に大きな間違いがあるのです。
一番大事なことは「男性と女性の脳の仕組みは違う」ということです。
男性が問題を解決したときに喜びや幸せを感じますが、女性はそうではありません。
女性は共感してもらったときに喜びや幸せを感じます。アドバイスされて喜びを感じるどころか、共感してもらえず、不快感しか湧いてきません。
男性と女性では何に喜びを感じるかが本能的に異なるので、そもそも夫が「妻の思考が理解できない」というのはいたって普通のことです。
自分の中に備わっていないものを感じ取ることはできません。
男性にできることは、妻の脳の仕組みや何に喜びを感じるかを知ることだけです。
ということを、知識として知っておかなければいけません。
自分の経験や自分の感情から妻を理解しようとする限り、永遠に理解することはできません。
女性は男性と異なり、共感されることで喜びを感じます。
正確には、共感されることで、怖い、悲しい、痛い、寂しい、ツラい、惨めといった負の感情やストレスが大幅に軽減されます。
女性があなたに何かを話してくるときはほとんどが、ストレスを抱えている時です。求めているのは共感によって自分のストレスをなんとかしたいのです。
女性の脳が男性とは全く違うことはわかったところで、次に男性が思うのは、
「こちらが一方的に妻の理不尽に耐え我慢しなければいけないのか?」「妻が一人の人間であるように、こっちも人間。自分の主張を曲げたり偽らなければいけないなら、こっちがストレスを抱え込むだけ」
といったことです。
こういった感情が働く結果、妻にアドバイスをしたら地雷を踏んで大惨事になるとわかっていても、「いや、それよりもこっちの方がいいんじゃない?」「もっとこうしたらいいのに」という自分の主張がつい口をついて出てきてしまいます。
なぜなら、そうした方が絶対に良いという確信があるからです。
そして、わかってはいるが、納得できないために、夫婦険悪が何度も繰り返されるという事態が発生します。
男性と女性の脳の仕組みが違う以上、夫がストレスを感じないための行動をとると、妻がストレスまみれになります。
逆に、妻がストレスを感じないための行動をとると、夫がストレスまみれになります。
「どうすればいいんだ!」という叫びが聞こえてきそうです。
そんなときは、男性が得意の論理的思考で、よりよい未来の選択をするのが最も得策です。
大切なことは、その言葉を発した後に待ち受けている未来を推測することです。これまでに何度も何度も繰り返してきたので、かなり高い確度で予測することができるでしょう。
「いや、それよりもこうした方がいいと思うよ」と言えば「もううるさい!黙って聞いてて」と言い返されます。それに対して「黙って聞けってなんだよ。こっちはサンドバッグかよ。良かれと思って言っているのに」と言えば、相手のストレスは更に強まり、論争が巻き起こります。
論争の結果あなたに起こるのは次のようなことです。
こっちの主張を言わなければストレスが溜まるという気持ちで一言発した結果、ストレスが発散されるのではなく、余計にストレスが溜まる結果になります。
妻の意見が明らかに違うと思って、自分の主張を言いたい衝動に駆られてなんとか我慢して、共感を示した場合は次のようになります。
確かに、自分にストレスが残るというデメリットがあります。ですが、それを上回るメリットがたくさんあります。
あとは、両者を比較したときに、どちらが自分や相手の未来にプラスになるかを検討することです。答えは言うまでもありません。
そもそも、家族とは一つのチームです。
夫個人がいるわけではありません。夫と妻と子供が揃って一つのチームを形成しています。夫はチームの一員でしかありません。
夫がチームの一員である場合、チームの状態を良く保ち、柔軟で危機に強く、明るく楽しくするためにとるべき選択肢は、決して自己主張することではないはずです。
誰かがチームの連携よりも自分の利益を優先しているチームには、不信感や不破、ストレスが生じるのは当たり前です。
夫が「チームよりも、自分の主張を通すことを優先する。周りがそれでストレスを抱えようが知ったこっちゃない」という姿勢でいれば、チームのムードが険悪になり、力が発揮できないのは当たり前です。
結婚して家族になった時点で、もう昔のように一匹狼の個人ではないのです。あなたが好む好まないに関わらず、あなたはチームの一員なのです。
雰囲気が最悪で、みんなが自己の利益ばかりを優先しているチームに所属したら最悪です。人生おわったも同然でしょう。
ですが、家族というチームはあなた次第でいくらでも変えることができます。
「どうすれば妻のストレスを軽減することができるか?」の答えは出ています。それは共感です。
あとは、あなたが妻のストレスを少しでも軽減してあげたいと思えるかどうかです。