焦りや動悸、怠さや、寝つきの悪さ、良く寝れない、疲れが取れないなど、そのすべての原因の一つに自律神経の乱れがあります。
自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあります。
交感神経は活発なアクション、副交感神経は落ち着いたリラックスです。
ですが、現代社会はメディアやゲーム、PCなど刺激を与えるもので溢れています。このため交感神経ばかりが高まり、副交感神経が弱まっています。
乱れた自律神経を整えるためには、優位になった交感神経をこれ以上刺激せず、リラックスした状態を意識して作り出す必要があります。
ここでは、交感神経を刺激せずにリラックス状態に入るためのメンタルケアと運動の具体的な方法について解説しています。
自律神経を整えるためにメンタルケアは色々ありますが、その中でも確実に効果がある方法を3つ紹介します。
ルーティンはイチローがバッターボックスに入った時に必ずやる仕草など、スポーツ選手が意識的に取り入れていることが多いです。
スポーツ選手はその一発の場面で成績のすべてが決まってしまうため非常に強いプレッシャーの中にいます。
そのプレッシャーをはねのけて精神を安定させるための方法がルーティーンです。
ルーティンは一流選手以外の私たちの生活の中にも取り入れても効果的です。
特に、「ちょっと心が乱れてるな」「プレッシャーだな」と思ったときにルーティンを取り入れることで心を安定させることができます。
オリジナルの動作を取り入れてもいいですが、すべての人を共通して落ち着かせることができるものがあります。それは呼吸を整えることです。
他にもイライラが溜まって爆発しそうなときは、息をすべて吐ききるという方法もあります。息をすべて吐ききると人は大きな声を発することができないので、自然と怒りを爆発させずにすみます。
最新科学を使えば呼吸によって精神の安定状態(自律神経の状態)を確認することができます。例えば、Apple Watchには、呼吸が乱れると「呼吸が乱れてます」と教えてくれる機能が備わっています。
音楽は人間の神経に大きな影響を与えます。テンポの速い曲を爆音で聞けばテンションが上がって交感神経が過多になるものもあります。
逆に、ゆっくりした一定のテンポの曲をきけば、ゆったりして副交感神経が優位になります。
その時々や人の好みによってどの曲が合うかは異なりますが、「ちょうどリラックスできる」という自分に合った曲を聞くことで自律神経を整えることができます。
メンタルを整えるためにとても手軽で簡単にできることは「笑う」ことです。
作り笑いでも問題ありません。口角を上げることで筋肉がほぐれます。
みんながミッキーのことが好きなのはいつも口角が上がって笑顔だからです。作り笑いウソ笑いというのは関係ありません。
鏡で口角を上げた自分の顔を見ると、脳が「笑ってる」と受け取ってリラックスすることができます。
いつも渋くて真剣な顔をしている人は自律神経が乱れやすく、ストレス発散が上手にできないので病気になりやすい傾向があります。
逆に、すぐに笑う明るい人は自律神経が整いやすくストレスを発散できるので健康的に生きられる人が多い傾向があります。
自律神経を整えるために運動することも重要です。
ポイントは交感神経を高めすぎず、リラックスできるちょうどいい運動をすることです。
自律神経を主な運動には次の4つがあります。
散らばっている部屋の中や机の上を整理すると思考が安定して、合せてメンタルも安定させる効果があります。
気持ちが落ち着くと、交感神経の過剰な反応を防ぎ、副交感神経を高めることができます。
ウォーキングは体をリラックスさせて副交感神経を高める効果があります。
ランニングは交感神経を刺激するため、自律神経を整えるには少々刺激が強すぎる運動になってしまいます。
ストレッチも交感神経を高めすぎずにリラックスができるちょうどいい運動です。
お風呂あがりや、朝起きたときにストレッチをすると、交感神経から副交感神経あるいはその逆の切り替えをスムーズに行うことができます。
スクワットも負荷が高すぎないちょうどいい運動です。待ち時間など10~30秒あれば数回~数十回はできます。簡単ですが自律神経を整える運動です。
副交感神経が弱まり自律神経が乱れ、焦り、動悸、不安、不眠、疲れがとれないなどの深刻な体調不良を改善するために、とてもハードな運動や、高級なサプリ、最新医療機器は必要ありません。
呼吸を整えて、リラックスできる音楽を聴き、笑う。
朝起きてストレッチし、お昼にウォーキングし、空き時間に片付けとスクワットをする。
これだけで、乱れた自律神経をかなり整えることができます。
自律神経の乱れを改善するには、生活習慣と食事も改善を加えると、より健康で安定した幸せな人生を手に入れることができます。