仕事やプライベートに限らず、むちゃな要求をされたり、やりたくないことをお願いされることは生きていく上でつきものです。
そんなときに「できません」と一刀両断したり、「無理にきまってるでしょ!」と怒りを見せれば、相手を完全に拒否したことになり、関係性が崩れてしまいます。
そのため、多くの人が断ることを申し訳なく感じて、ついつい「、、、なんとかしてみます」と言ってしまったり、「本当にすみません」ととても申し訳なく謝ったりします。
この場合、無茶を言っているのは相手にも関わらず、損な立場になったり、苦しい思いをするのはこちらです。
ここでは、そうならないように、相手に嫌われずに断る方法をまとめています。
結論から言うと、相手に嫌われずに断る方法は次の5つです。
以下で、それぞれの内容についてまとめています。
相手から無理な要求をされるときに、値下げの要求など、ある程度「こんなこと言われそうだな」というものがあります。
そうしたときは、相手に言われる前に先に言ってしまいます。
例えば、お客さんから「もうちょっと安くできないですか?」と言われたときに、「すいません、ちょっとこれはできないんですよ」と言えば相手を否定することになります。
ですが、見積書を提示したときに、あらかじめ「うちは一切値下げをしていないんですが、めちゃめちゃいい提案できるんで。この値段で信じてもらって大丈夫です」と言っておけば、相手を否定することにはなりません。
仮に、それを伝えたうえで相手から「値下げお願いできませんか」と言われれば、それは、要求ではなくお願いになります。
つまり、先手をとることは非常に有利だということです。
多くの人が見落としがちですが、「それはできません」と相手の要求を断るときに、断ること自体が悪いわけではありません。
問題は相手が、寄り添っていないと感じることです。
逆に言うと、断ったとしても、相手に寄り添っているという姿勢を示せれば関係性をプラスにすることができます。
その手段が、「断り」と「提案」のセットです。
例えば、「値下げしてください」と言われたときに、「すみません。それはできないんですよ」とだけ伝えたら、「相手は拒絶された」「寄り添ってくれない」と感じます。
ですが、「それはできません」の後に、「ですが、ご予算がおありでしたら、それにピッタリのプランに組み替えてご提案しますよ。おいくらがいいですか?」と伝えれば、相手は「こちらのことを考えてくれている」と感じます。
断わったにも関わらず、相手の印象はポジティブになります。
「断り」と「提案」のセットは関係性を壊さずに断るうえで一番重要です。
それは難しいという話をするのであれば、「じゃあ、こういう手でやったらクリアできませんか?」という、自分たちが実現できることで、かつ相手が望んでいることに近づけることを必ず提案します。
その上で、押さえておかなければいけないのは、1個だめだったら終わりではなく、何度も何度も言うということです。
「じゃや、こっちだったらどうですか?」「なるほど、これではどうでしょう?」というようにどんどんと提案をしていきます。
相手の要望の中には、「明日までにどうしても納品して欲しい」といった、もうどう頑張っても無理といった無茶ぶりがあります。
そうしたときに、代替案すらも提示できない場合は、相手の要求を受けて、難しいことも伝えると相手への印象が良くなります。
例えば、「明日までに納品して欲しい」と言われたら
「わかります。御社明日までに絶対に欲しいと思うので私、一度持ち帰ってその可能性を探ってみてもいいですか。全力尽くします。お気持ちわかりますから」(※要求を全力で受け止める)
「ただ、万が一ダメだったときのために、ここの日まで確保しておいてもらってもいいですか?私、頑張ってくるので」(※難しいことも伝える)
と伝えます。
これを言って、もし万が一できなかったとしても、「この人、ちゃんと動いてくれたな」と感じてもらうことができます。
何か要求をされたときに「申し訳ありません、、」「すみません、、」といったように申し訳なさそうにすると、「あっ、こいつ押せばいけそうだな」となめられてしまいます。
申し訳なさそうにすることは、相手に寄り添っているように見えて、実は自分の立ち位置を下げて弱みを見せているだけです。
そうではなく、できないことは「すみません。できません」と毅然と断ることが重要です。
「申し訳ない」という言葉を言ってはいけないわけではありません。申し訳なさそうに言ってはいけないというだけです。
「申し訳ないんですが、それは難しい」という言葉でもハッキリいうことが重要です。
人間関係を構築する上で、空気や雰囲気づくりは非常に重要です。
暗くどんよりとした空気ではこちらの提案も通りにくくなります。
なので、「できません」と言ったあとに、ちょっとだけ笑ってくれるような踏み込みをすると、良好な関係でこちらの要望を通しやすくなります。