社員から深刻そうな顔で、「相談があります」と言われた時は、たいてい「退職したい」という相談です。
そういう時に、うわきた、ヤダな、困るな、と思う人がほとんどです。
そういう時にいい対処法があります。
※本当に残って欲しい人に使う手段です。
あなた「どうした?急に話って?」
社員「実は、9月末で辞めたいと思っていて」
あなた「おっ、どうした急に?」
社員「ちょっと結婚もして、、」
あなた「すごく、おめでたいね。」
「いいことじゃん。すごい」
社員「家庭を優先しようかなと」
あなた「ああ、それもあるよね」
「全然いいと思うよ。やりたいことがあるのと、家族すごく大事だし。」
「それは大事にしてほしい。」
「ちなみに、時間的な問題が一番ネック?」
社員「そうですね、、」
あなた「だったら好きな時だけ働いたらくのでいいんじゃない?」
「1日1時間だけでもいいよ」
社員「えっ、いいんですか?」
あなた「いい、全然いい」
「いや、抜けられた方が困るもん」
社員「自宅からとかでもいいですか?」
あなた「いい、いい、余裕でいい」
「いやもう週1勤務でいいし、自分で選んでいいよ」
「週に1回とか、2回でもいいし。なんだったら、2週間に1回とかでもいい」
「時間も好きに決めていい」
「でも、無理させたいわけじゃないから、もししんどくなったら相談して」
「しばらく休んでいいし」
「半年、1年、10年、30年みたいな」
「好きなだけ休んでいい。だから、できればいて欲しい。」
社員のことをとても評価していて、高条件を提示しています。
よほどのことがない限りは乗ってくる話です。ほとんどの人がそんな柔軟で評価してくれる会社で働きたいと思います。
ここでのポイントは会社側にとってもメリットが大きいということです。
人は時間が限られている時ほど、集中できるものです。
1週間に1,2回なら体調の調整もできます。仕事に対する飽きもなく、モチベーションを保つことができます。
もちろん給料は出社した分なので、一従業員の時間に対するパフォーマンスはむしろ改善します。
また、もともと素養とやる気のあった社員なので、今後復職してまたバリバリ働いてくれる可能性が高いです。
このように柔軟な勤務を提示することは、社員にも企業にもメリットのある、win-winの提案です。
多くの会社や企業は8時間もしくはそれ以上働かせようとしますが、そもそも8時間も働かせる必要はあるのでしょうか?
もし、その8時間のうち半分をおしゃべりしたり、休憩したり、あるいはYoutubeやネットサーフィンなどながらでやっているのであれば、むしろ、働く時間を4時間にしてしまった方が、働く人にとっても、会社にとっても好条件です。
8時間いや、それ以上の時間を拘束して働かせたいと思うのは、産業革命後、工場などで人を作業員として使い生産ラインを止めないためです。
もし、仕事の内容が単純作業を永遠と繰り返すものでなく、知的生産性や集中を求めるものであれば、むしろ、短時間で集中してもらった方が効率的です。
仕事を早く終えて自由時間を存分に楽しんで、翌日出社したときには「あ、遊んだー」ぐらいリフレッシュしている方が効率は上がります。
企業としても、従業員のパフォーマンスの悪い状態に対してお金を払う必要がなくなるので無駄も削減できます。
長時間労働=善 の時代はとっくに終わっています。
大切なのは、何が企業にとって損失になっているのか?そして、そのために制度を柔軟に改善していくことです。