夫や妻が転職に失敗し、ここ1年ほど求職中。フルタイム勤務で残業も多い私の収入でなんとか家計は回っているものの、いつまでも現実を受け入れられない夫 / 妻に失望するばかり、、
子供の前でパートナーのことを悪く言わないように気をつけているものの、私の不信感が伝わるのか、子供がパートナーに嫌悪感を示すようになっている。
パートナーと子供の関係をよい方向に向けるにはどうするべきか?
そんな、ありふれた、けど、とても深刻な問題に答える19個の金言をご紹介します。
お子さんはあなたの気持ちを代弁していると感じます。
「なんで仕事も探さず1年も過ごしているのか」「こんな人はお父さん(お母さん)と呼べないんじゃないか」とんな気持ちが、口に出さなくても、お子さんには伝わってしまっているのです。
実際に口論になっている場面があるのかもしれません。相手があなたのことを困らせているように見えているのかもしれません。
いずれにせよ、あなたがパートナーの再出発を信じているのであれば、子供はこんなことを言わないと思います。
パートナーがお子さんに向けている言葉の攻撃は本当はあなたに向かって言いたいことなのだと感じました。
しかし、収入をすべて頼っている身には、けっして言えない言葉です。言えば元も子もなくなってしまいますから。
パートナーと子供の問題は、ご家庭の「いま」そのものだと思います。
子供というのは、両親の仲がいい状態がいちばん心地いいのです。家庭の中にそのような時間が増えてくると、子供がお父さんを攻撃するようなことはなくなります。
幸いなことに、あなたには家庭を維持できるだけの収入があります。それは本当に素晴らしいことです。
そのような仕事も地位もありながら「パートナーも外で仕事をした方がいい」と考えていらっしゃるではありませんか。そして、相手もまたそう考えているのでしょう。だから苦しいのだと思います。
パートナーや自分が仕事をしてお金を稼いでこなければいけない、という考えを変えられないのなら、相手は働かなくてはいけません。
どんな仕事であっても、たとえ自分の能力が生かせない、報酬の少ない仕事であっても、もっと自分に合ういい仕事をみつけるまでは、そこで頑張るのがいいと思います。
これはと思える仕事に就くまでは、そこで努力してほしいと思います。
そうすることがどうしてもできないのであれば、一生懸命に考えてください。相手を巻き込んで、今後の家庭のあり方を真剣に考えてください。
パートナーが専業主婦や専業主夫を続けるのであれば「家事・育児を責任をもって担当する人」として尊重してほしいと思います。
もちろん家計から多少のお金を使う権利もあります。子供とスーパーに行ったとき、子供がおやつを買ってもらう、休日にお出かけして食事をごちそうしてもらう。そういう子供を喜ばせるようなことがあってもいいのです。
「私が働いたお金で子供に何かを買ってやるのはおかしい」と思う人もいるかもしれませんが、専業主夫や専業主婦も基本的に同じではないでしょうか。
ただこれは、ご夫婦の間に信頼関係がなければ、逆にプライドを傷つける可能性があるので注意が必要です。
子供と相手がケンカになってしまったときには、あなたから子供に「お父さん / お母さんに謝ろう」「私と一緒に謝ろうか」と言ってあげるといいですね。
悪いのは相手であったとしても、あなたとお子さんが謝るのです。
「相手が悪いのに」とお子さんは思うでしょうけれど、それでもあなたが前に出て、一緒に謝ってその場を収める姿を見ると、お子さんも何か気付くものです。どんなに幼くてもです。
相手だって、「ごめんなさい」と言った子供やあなたに対して、いい意味での負い目を感じるでしょう。そこから力が湧いてくるのだと思います。
本当に辛いのは相手です。幼い自分の息子から「嫌い」などと否定的な言葉を投げつけられることが辛くないはずがありません。
夫婦も、父子も、母子も、その一つ一つの関係を、もう一度見直してみる時期なのだと思います。
「離婚したほうがいい」という選択をする人も少なくありませんが、ここで踏みとどまるかどうかは、あなたにかかっているのです。
パートナーに優しくしてあげること以外に、家族関係をよくする突破口はありません。
仕事をし、子育てもし、相手のふがいなさに打ちひしがれることもあるでしょう。でも、ここで踏みとどまって家族を幸福にしたとき、いちばん幸せになれるのはあなたです。
この内容は、川崎医療福祉大学特任教授、横浜市リハビリテーション事業団参与で、自閉症を持つ人々のための支援プログラム、TEACCH(ティーチ)を米国から日本に紹介するなど様々な経歴をもつ精神科医 佐々木正美先生の「この子はこの子のままでいいと思える本」の要約と一部抜粋です。
本書には他にも、気づきを与え、心を軽くしてくれる、子供の育て方に関する金言がたくさん載っています。
興味を持たれた方はぜひ一度手に取って見てはいかがでしょうか?