最近の企業研究で業績を上げている企業は幹部に女性が多いということが報告されています。
このため、政府が女性の登用率を重要視し始めたこともあり、多くの企業が女性の登用を推進しています。
しかし、こういった企業は大きなことを見逃しています。それは、なぜ女性を登用することで企業の業績が上がるのかという理由です。
そこを見落としてしまうと、業績を上げることに貢献する人材ではなく、既存の経営陣にとって都合のいい人を登用することにつながります。そうなってしまえば、業績をあげるためにという目的においての女性登用の意味がなくなります。
ここでは、業績を上げている企業に女性が多い理由についてまとめています。
業績を上げている企業に女性が多い理由は、成果を出すことができる最高のチームにとって次の2つの要素が重要だからです。
上記の2つの要件を満たす人に女性が多い傾向があります。
女性を登用している企業は、上記の2つを重要なスキルの一つとして捉えたり、その方法で仕事を進めることを許可し、その結果、業績が上がっているということです。
ワンマンで独裁主義的で、人の感情を読み取ろうとしない女性が経営層に入ったところで、業績が上がるわけではないということに注意が必要です。
広報や経理など比較的女性の割合が多い分野があります。一方で、ITや建築などエンジニア職は女性が少ない傾向があります。
企業がするべきことは、こうした女性が少ない分野で適任な女性のリーダーを探すことが、チーム力の向上につながります。
そして、そうした女性の少ない分野に自ら切り込んでいける女性こを、企業の業績を上げることに大いに貢献できるポテンシャルを持った人材です。
現代では依然として、女性よりも男性の方が高い地位や給与を手にしていることが少なくありません。
女性は結婚、出産、育児など仕事を離れなければいけないことが多いのも事実です。
しかし世の中には、男性以上に優秀な女性がゴロゴロいます。そういった女性は情熱と才能に溢れ、男性がものおじするような困難な問題にも果敢に挑戦します。そして倒れても何度でも立ち上がる気概を持っています。
そういった優秀な人材を獲得することは簡単ではありません。そもそも会社に入ったところで女性だからという理由で昇進が遅れたり甘く見られるといった差別をするような会社には入ろうとも思いません。
経営層に女性が多いということは、社会に対して「私たちは男女の区別なく評価し、女性も登用します」と公言しているのと同じです。
そうした企業には優秀な女性が「ここなら私も本気で働くことができる」と考えて応募してきます。
これは企業にとってはメリット以外のなにものでもありません。
そももそ、企業の上層部に女性を登用する目的は「特定の人が発言を独占せずに、全員が議論する権利を与える」「チームメンバーの複雑な感情を読み取る」ことで、チームメンバーにとって心理的な安全性を確保し、チームメンバー1人1人が主体性と信頼を持ち、チームのために自己犠牲を払えるような最強のチームを作ることです。
自分の利益よりもチームの利益を優先できるのであれば、性別は関係ありません。
男性であろうが女性であろうが、それだけの能力と情熱、実行力があるのであれば、等しく登用すべきです。
この記事の内容はGoogleのCEOと会長を務めたエリック・シュミットやプロダクト責任者を務めたジョナサン・ローゼンバーグらが書いた「1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え」の内容の一部要約と自分なりの解釈を加えたものです。
ビル・キャンベルはAppleのスティーブ・ジョブズやGoogleやTwitterの経営幹部のコーチングを務め、世の中に偉大なリーダーを何人も送り出してきた人物です。
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