マネージメントは一般的に優秀な部下ではなく仕事ができない部下に時間を割きます。
「優秀な人は自立していて、目標に向かって勝手に進んでくれるので楽だ」と考えています。
ですが、実はそれは大きな勘違いです。
大きな成果を上げるためには優秀な人にこそ時間をかけるべきです。ここではその理由について解説しています。
優秀な人に時間を割くべき明確な理由が4つあります。
優秀で成果を出している人がいると「成果を出しているからいいや」といって放任主義になっている職場があります。
ですが会社や多くの組織が「こうありたい」というビジョンを持っています。そのビジョンは成果よりも仕事のプロセスに反映されるものです。
成果を出している人はもしかすると会社の方針と逸れたやり方で成果をあげているかもしれません。このため、どうやって成果をだしているかのプロセスを確認することは重要です。
優秀な人は割り振られた仕事をこなしている人です。時には与えられている仕事が簡単すぎてやりがいを失っているかもしれません。
「仕事がつまらない」「飽きた」という期間が数か月も続けば優秀・優秀でないに関わらず社員は転職を考え始めます。
優秀な社員は引く手あまたなのですぐに他の会社へと移っていきます。
優秀な社員は人一倍頑張り成果を出す分「承認して欲しい」と強く思っていることがあります。
口では「興味ない」と言っている人も、承認されると嬉しいというのが人間の性質です。
また、人のモチベーションは「達成」と「達成を認められる」ことにより上がることが研究の結果わかっています。
モチベーションの観点からいっても、優秀で結果を出している社員こそ都度その成果や達成を称賛するべきです。
その手間がより大きな成果を生み出すエネルギーになります。
優秀な社員は仕事も厳しく評価して取り組む分、他の社員やマネージメント、社長のことも厳しく評価しています。
マネージメントが自分のことを放置して何もしないと感じると「このマネージメントは仕事をしていない」と感じます。
マネージメントからすると「信頼して任せている」のかもしれませんが、それは都度口に出して言わないと伝わりません。
管理してこないマネージメントをチョロいと感じて手を抜き始めるかもしれません。
いずれにせよ、信頼関係が構築できていない場合、上司から受けた査定が低い評価だと、納得感がなく大きな不満になります。
優秀な社員こそ普段からコミュニケーションを密にとり、進め方やモチベーションの確認、信頼関係の構築をする必要があります。
具体的にやるべきことは次の5つです。
どれも片手間でできることではありません。
むしろ、優秀な社員とタッグを組んでより大きな改善をしていきます。
社員から上司に関わることはまずありません。優秀な社員との距離が開いたり、会社の方向性と社員の目指すところのリンク付けができなくなると、モチベーションも下がり成果も伸び悩みます。
社員がやめてしまうリスクも一気にあがります。
「優秀な社員だから大丈夫」を「優秀な社員だから手厚くコミュニケーションをとる」に変えていきましょう。
手厚くコミュニケーションを取った社員が将来マネージメントに立った時、同じく優秀な社員と手厚くコミュニケーションをとるようになり、長期間に渡る好循環が生まれていきます。
優秀な社員は決して口出しや、コントロールされることを望んでいません。
あなたが支配しようとすることはモチベーションの低下と関係性の悪化にしかつながりません。
「体調はどうか?」「今目指していることは何か?」といった相手を理解する姿勢で関係を構築することが重要です。
あなたが優秀な社員に対してやるべきは、伸び伸びと動き回れる安全な環境の用意です。
この記事の内容は「シリコンバレー式最強の育て方 人材マネジメントの新しい常識1on1ミーティング」の内容の一部抜粋と要約です。
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