仕事においてメールはコミュニケーションツールであると同時に、信頼形成のツールでもあります。
メールを上手に使える人は仕事ができる人が多く、メールを上手に使えない人は仕事ができない人が多くいます。
メールを上手に使いこなせない人はいつもメールに追われ、時間がない状況に陥ります。
ここでは、メールを上手に使いこなし、仕事を効率的に進めるとともに、相手との信頼関係を築くための9箇条を紹介しています。
仕事ができる優秀な人はメールの返信がとても速い傾向があります。
逆に仕事のできない人や、中途半端に優秀で仕事を抱えている人はメールの返信が遅い傾向があります。
メールの返信が早ければ、メールを送った人が手を止めることなく仕事を続けることができるため、好循環が生まれます。
一方、メールをなかなか返さない場合は次のようなマインドを持っています。
こういった人は、仕事ができないばかりか、周囲の人の仕事を妨げ、組織の活性化を阻みます。
メールは常にできる限り簡潔であるべきです。内容を了解した場合は「了解」の一言で十分です。
反論や補足がある場合も、その要点のみを簡潔に記載します。
長い文章は、相手の読む気をなくさせます。
一度読んだメールをまた後でもう一度読むのは時間の無駄です。「時間がない」「忙しい」と言っている人に限って、同じメールを2回、3回と時間を空けて何度も読んでいることがあります。
メールを読むのを一度きりにすることで時間を節約することができます。
一度読んだら「直ぐに返信する」か「あとで返信するかを」決めてしまうことです。そして、即座に返せるのであれば「直ぐに返信する」を選ぶべきです。
どのメールから読んでいくか?については明確な回答があります。それは、新しいメールから開いていくです。
古いメールは既に回答済みである可能性があります。
英語ではこの処理方法をLIFO(ライフォ)といいます。
LIFOとは、Last In First Outの略で、一番最後に入ってきたものを最初に出すという意味です。発音は「ライフォ」や「ファイフォ」と呼ばれます。
組織においては、情報を隠して持っていることで価値があがるのではなく、共有することでその情報の価値が上がります。
もちろん、なんでもかんでも誰にでも転送すればいいわけではありません。ただの時間を奪う迷惑でしかありません。
このため、有益な情報があったら、他にもその情報を有益だと感じる人はいないだろうか?を自分に問いかけることが大切です。
有益な情報を適切に共有することは、組織の力を上げ、同時に信頼関係を築きます。
メールにはto、ccの他にbccという機能があります。
これは、指定した人にメールを送信するが、他のtoやccで記載されているメールアドレスとは違い、誰に送信したかが見えないようにするものです。
情報をこっそり共有するときに使います。ですが、bccを使う場面は次のような意図がほとんどになります。
メールはそれを受け取って有益な人にそれを共有し、その目的はチームや仲間、お客さんのためであるという視点にたてば、bccを使う必要性はないはずです。
メールはただのテキストなので、ダメ出しをしたり批判することが簡単にできてしまいます。
「〇〇をやってはダメだ」と書けば終わりです。ですが、そういったメールを送った結果、相手は「こいつからのメールは嫌いだ」と思うようになります。
メールを開くのは後にまわされたり、読まずにゴミ箱の中に消えていくことになります。
メールでメッセージを送る時も、対面で話すときと同じく相手に対する思いやりが必要です。
メールを上手に使いこなすには「件名を工夫する」ことがポイントです。
件名を工夫する理由は次の2つです。
例えば、件名の冒頭を次のようにします。
こうすることで、相手はそのメールを即座に開く必要があるのか、それとも後で見ればいいのかがわかるようになります。
また、【パスポート】【〇〇出張】といったタイトルをつけておくと、後々メールの山の中から自分が欲しいメールを簡単に見つけることができるようになります。
仕事ができる人は、メールは相手にメッセージを送るものだけではなく、自分にもメッセージを送れるということを知っています。
日常や仕事の中でちょっと気になったことや、良い言葉や良いアイディアだと思ったことをササっとメールに書いて自分宛てに送っておくと、メモ代わりになります。
メモ帳は過去を見返さないと開きませんが、メールであればメールボックスを開いたときに未開封の状態になっているので、見返す確率が圧倒的に高くなります。リマインダー付きのメモのようなものです。
記録にも残って、検索もしやすくなります。
この記事の内容はGoogleの経営陣 エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル、ラリー・ペイジの共著「How Google Works ―私たちの働き方とマネジメント」の内容の一部抜粋と要約です。
一国家と同等な資金を持ち、世界中で知らない人はいないほどのGoogleという大成功企業の中で、
などなど、これからの時代に欠かすことのできない内容がギッシリ詰まった一冊です。堅苦しくなくユーモアがあり読みやすい文体ですので、ぜひ一読されることをお勧めします。