企業にとってどんな人を採用するかはとても重要な仕事です。経営者にとって採用は最も重要な仕事といわれるぐらいです。
ですが、優秀な人材を採用することは決して簡単なことではありません。
世の中には優秀そうに見せるのが上手な人たちがたくさんいます。なによりみな面接の場では優秀に見えるように練習を繰り返してくるものです。
仮に優秀であったとしても、協調性、思いやり、礼儀正しさがなく、企業の中に大きなマイナスを持ち込む自己の利益だけを考える人もいます。
30分程度の短い時間の中で、その人の本質を見抜くことは難しいものです。
ですが、優秀で協調性や思いやりのある優れた人材を簡単に発掘する方法があります。
優秀な人材を簡単に見つけ出すために知っておくべき2つの法則があります。
類は友を呼ぶという諺がありますが、全くその通りで優秀な人の周りには優秀な人が集まるものです。
それは学生時代やプライベートでも同じです。優秀な人の友達や知り合いは、たいがい優秀な人が多いものです。
2つ目の法則は「誰もが凄い人を一人は知っている」というものです。
どんな人でも知り合いに一人ぐらいは何かすごいことを成し遂げた人がいるものです。例えば、全国大会で優勝した、大学を首席で卒業した、ベストセラー小説を出した、自作のアプリがランキングの100位以内に入った、ヒマラヤに登った、バンドで大会場でコンサートを開いたなどです。
そして、その人の人となりを知っていて一緒に働きたいと思えるような人物であれば、有力な候補者として間違いありません。
つまり、知り合いを当たるというのが、優秀な人材を探し出す最も効率的な方法です。
人事部の力や優先度が低い企業は論外ですが、多くの企業で勘違いされがちなことに採用は人事部だけがやるものだというものがあります。
そうではありません、企業において最も大切な採用こそ本気の総力戦で挑むべきことです。
とはいえ他の社員はそれぞれ別の仕事を持っているので、採用に全面的に協力しようという人はそうはいません。みなそれよりも自分の仕事を終わらせたいと考えています。
そういった場合に有効なのが「採用への貢献を評価に組み込む」ことです。
誰が何人紹介し、何人採用されたかをカウントするようにします。
社員の推薦があったとしても面接を簡素化してはいけません。会社に雇い入れる人材は徹底的に厳しく選び抜く必要があります。
なぜなら、人を雇うことは簡単にできても、辞めさせることは難しいからです。
人を解雇するときには、「訴えてやる」と激情して怒り出したり、「家族が路頭に迷う」と情に訴えかけたり、退社後に悪評を立てるといった嫌がらせをされるリスクがあります。
そもそも採用を評価軸に取り込んだ時点で、多くの人を紹介して評価を上げようと考える人も出てきます。(たくさん紹介してくれるのは悪いことではないですが)
優秀な能力を持っていることはもちろんとして、どんなに凄い成果を出している人でも、その人間性は十分に審査し、条件に叶わなければ即刻落とすべきです。
この記事の内容はGoogleの経営陣 エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル、ラリー・ペイジの共著「How Google Works ―私たちの働き方とマネジメント」の内容の一部抜粋と要約です。
一国家と同等な資金を持ち、世界中で知らない人はいないほどのGoogleという大成功企業の中で、
などなど、これからの時代に欠かすことのできない内容がギッシリ詰まった一冊です。堅苦しくなくユーモアがあり読みやすい文体ですので、ぜひ一読されることをお勧めします。