営業をしていると初対面の人に自社の商品を売りに行くということも少なくありません。そういったときに、スムーズに交渉を進めるためには、お客様との距離を縮め、仲良くなることが必要です。
そして、その距離の縮める時間は短ければ短いほどいいです。
ここでは、お客さんの懐に早く入るためのポイントをまとめています。
お客さんの懐に入って距離をグッと縮めるために、重要なのは次の6つです。
この6つがあれば、ほとんどのお客さんと即座に仲良くなることができます。
まず、「挨拶」「笑顔」というのは当たり前の基本です。
これができていないと、仲良くなることはできません。
そもそも、仲が良いという状態を想像してみれば、ふとすれ違ったときに「おー!」と言った挨拶をして、笑顔で話しかけます。
この状態を最初から作っておくということです。
とくに、笑顔は後からニコニコするのではなく、最初の入りからパーンと笑顔でいることが重要です。
その状態で「この人なんか楽しそうだな」「この人自信もってるな」と思ってもらえるようにします。
次に、必須なのが「自信」です。営業が若手であったり、あるいは相手がすごい経営者、威圧感のある人を前にするとついつい萎縮したり、へりくだったりしてしまいますが、それは仲良くなるにはNGです。
へりくだるということは、相手が上、自分が下という関係性を作っているのと同じです。これでは仲良くなることはできません。
仲良くなるためには、相手を相手としてきちんと受け止め、そして自分はしっかりとした自分でいることそれが重要です。
初対面の人はそもそもこちらに興味がありません。
そういった状態で、こちらの話をたくさんしても、「こいつ自分のことばかりよく喋るな」と感じてしまい、話が全然届きません。
テンションは下がっていく一方で、全然楽しくありません。
ですが、相手が頑張っていることや、その人が好きなことを喋ると、相手は「でね、こういうこともあってさ」というように、テンションが上がり、場が楽しい空気になっていきます。
相手に喋ってもらうには、相手が響くところが何か?という情報を知っておく必要があります。
WEBやSNSなどわかることはその情報をあらかじめ仕入れておきます。それができない場合は、最初の会話の中や服装、持ち物などを見て興味のポイントを探っていきます。
仲がいい状態では、場が明るく自然と相手も笑顔を浮かべます。
そういう状態をつくるために重要なのは、こちらが笑顔で明るくいることはもちろん、それ以外にも、「一歩突っ込んだトークをする」ということも重要です。
一歩突っ込んだトークとは、ビジネスのラインではなしつつも、時折プライベートに一歩突っ込むようなイメージで、「下手したらちょっと失礼じゃない」と思われるようなことです。
ビジネスのライン上で勝負している限りは、ビジネスの関係性しか築けません。
もちろん、どれだけ踏み込んで良いかは相手によって変わります。
仲良くなった基準で最もわかりやすいのは「名前の呼び方」です。
「〇〇社長」「〇〇部長」というのは、もっともビジネスライクで距離が遠い状態です。
そうではなく「〇〇さん(苗字)」から始まって、「〇さん(省略)」、「□さん(名前)」というように、最終名前で呼び合う関係になれば距離はグッと近くなったといえます。
例えば、山田太郎社長であれば、「山田さん」→「山さん」→「太郎さん」といった感じです。
同じことが自分が相手からどう呼ばれるかにも当てはまります。
例えば、自分の名前が、田中一郎だったとして、「田中社長」→「田中さん」→「たなさん」→「一郎さん」→「いっちー」というような感じです。
「田中社長」と呼ぶ人とは距離がありますが、「いっちー」と呼んでくる人とは親しい中だといえます。
相手との会話のなかで「私、こういうのすごく嫌いなんだよね」というように、感情がポロっと出た瞬間があれば、それは仲良くなった基準になります。本心を言ってくれてるんだなというのがわかります。
これって他の人に言ったらマズいよねということを言ってくれるというのも同じです。
ただし、そのためには自分もさらけ出す必要があります。
自分をさらけ出すからこそ、相手もさらけ出してくれます。
他の人に言ったらマズいことをさらけ出すのは仲良くなるためにいいポイントですが、「〇〇さんだから言うけど」は言ってはいけないNGワードです。
これを言われた相手が感じるのは「お前、それ、どこでも言っているだろう」です。
距離を縮めるどころか、不信感を抱かれ、余計に距離が広がります。
いかつくて、ガンガン上からモノを言ってくる怖い相手がお客様のとき、ついつい萎縮してしまいがちですが、これは完全にNGな対応です。
怖い社長ほど萎縮してはいけないというのが鉄則です。
優しい社長の場合は、こちらが委縮してても場を柔らかくしてくれるので特に気にする必要はありません。
ですが、怖い社長に萎縮していたら「お前何しにきたん?」と言われて、提案は即終了です。
怖い社長の時ほど、逆にゆっくり話して落ち着きを見せる必要があります。
怖い社長も別に営業を脅そうと思っているわけではありません。「お前なんやねん?俺、時間ないんだけど」と思っているだけです。
他のお客様と同じく心のシャッターが閉じている状態です。
なので、他の人たちと同じように、①笑顔、②笑顔、③自信、④相手に喋らせる、⑤相手の事を知る、⑥対等でいるを実践すれば、打ち解けることができます。
実は、怖そうに見える人ほど、よくよく話してみると面白くていい人であることも少なくありません。
萎縮してしまうときは、それを解除する方法がいくつかあります。
怖い人相手だとどうしても縮こまって、両手を膝の上に置いて話を聞きがちになってしまいます。
そうではなくて、両手を組んで机の上に置いて、少し前のめり気味でずっしり構えると、それが自信につながります。
怖い社長が相手だと、どうしても「そうですね」「はい」と相手に合わせる相槌を打ちやすくなってしまいます。
そんなときに敢えて、一度、「えっ!?そうなんですか!?それほんとですか?」と振り切った質問をすることも、萎縮を解除する有効な手段です。
こんなこと言ったら失礼かな、ということを敢えて言ってみるということです。
最終的に、どういう状態にもっていければいいかというと、それは相手に「こいつ若いくせに堂々としてるな」と思ってもらうことです。
相手の懐に飛び込むといっても、相手に「こいつ馴れ馴れしいな」と思われてはダメです。
「馴れ馴れしい」と思われてしまう原因は、終始、相手の懐に飛び込むような、振り切った発言をしているからです。
そうではなく、丁寧に接したりビジネスとして締めるところはしっかりと締めて、時折振り切った発言をするというバランス感覚が必要です。
「こんにちは」
こんにちは
「〇〇さん、僕、Youtubeめっちゃ見てるんですよ。あれ、すごいですね」(※ 情報を知っておく)
何がですか?
「フォロワー」(※ 情報を知っておく。対等でいる)
あっ、最近増えてるんですよね。
「めちゃめちゃ、短期間じゃないですか?」(※ 情報を知っておく)
はい
「あれなんか、始めようと思ったきっかけってなんだったんですか?」(※ 相手に喋らせる)
あっ、情熱大陸出たいんで
「えっ、情熱大陸でるためにYoutubeやろうと」
そうですね
「Youtubeではねたら、情熱大陸のスタッフが注目してくれるんじゃないかなと」
はい!
「効果ありました?」(※相手に喋らせる。対等)
効果は、、あっでも、5万人超えてからは効果ありましたね。
「あっ、それは実、ビジネス面での?」(※ 相手に喋らせる)
そう。問い合わせとか。
「へー、えっ、どんな効果があったんですか?」(※ 相手に喋らせる)
どんな効果があったかって言われましたら、まぁ問い合わせが増えましたね。
「ぐらい増えたんですか?」(※ 相手に喋らせる)
まぁ、月今2~3件ぐらいは
「えっ、それやばくないですか?そこから受注もきまったりするんですか?」
・・・(続く)
このように、最初に情報を知っておいて、そこから質問をして相手に喋ってもらう。かつ、へりくだるのではなく、対等で話していくと関係性が築きやすくなります。
「こんにちは」
こんにちは
「ハハハハハ」
なんか、めっちゃ笑顔ですね
「そうなんですよ。笑顔だけが取り柄って言われてまして」
「今日、あの、初めてお伺いさせていただいたんですけれども、是非、あの〇〇さんにうちの商品のこと知っていただきたいなと思って」
えっ、どんなことやってるん?
「ブランディングやってまして」
ブランディング?うーん、難しそうですね。
「いや、全然むずかしくないですよ。約束です。」
約束?なんですか約束って?
「プロミス」
フフフフフ(笑いがおこる)
「まぁ、言っていることとやっていることを一致させるのがブランディングなので、そこをうちの会社の方で会社の理念を設計したりとか、で、それをアウトプットする手段でデザインとか作ったりみたいな」
えっ、それがブランディングなんですか?
「いや、厳密にいったらもっとあるんですけど、わかりにくいので、わかりやすく伝えようと思ったらそこらへんかなって」
「ブランドっていったらどういうイメージを想像されますか?」
ルイヴィトンとか?
「そうですよね。僕らは、企業のブランドを作るっている仕事なんですよ。別にモノを作っているわけじゃないんですけど、その会社が何のために存在して、どうなりたいのか?っていうところを、さっき約束って言ったじゃないですか。それをしっかりとアウトプットする」
お客さんと仲良くなるには、メールよりもLINEの方が向いています。
なぜなら、そっちの方がスピードが速く、軽いからです。
「仲良くなる」という目的があるのであれば、コミュニケーションツールから見直していく必要があります。