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同じチームでも会社と家族は違う。組織はプロのスポーツチームと同じ|会社にとって生産性や評価とは?

最近は企業などにおいてもチームという言葉をよく耳にするようになりました。多くの書籍で1人以上集まったらそれはチームだという表現が使われています。

その通りなのですが、重要なことはチームによって運営方法や規律、目的遂行意識など、適切な形が大幅に異なるということです。

社員は家族だ、会社は家族だといったことを言われる人がいますが、家族と会社は大きく異なるものがあります。


家族と会社というチームの違い

家族というチーム

家族は大きな愛に包まれている場合がほとんどです。子供が食べたくないと言えば親は「無理に食べさせなくてもいいんじゃないか」と言ったりします。

子供が学校に行きたくないと言ったら「無理に行かなくてもいいんじゃないか」と言ったりします。

欲しい欲しいと駄々をこね、寝そべり、暴れれば、欲しいものが手に入ることもあります。

もちろん厳しくしつけている家庭もありますが、甘さが入り込んでいる家庭がほとんどです。(きついばかりだと子供の精神や自尊心が崩壊するので、甘さ=愛情は必須です)

できなくても、言う事をきかなくても許されるのが家族というチームの特徴でもあります


会社というチーム

一方会社というチームは全く異なります。社員が「この仕事やりたくない」、「会社に行きたくないから休む」と言うような社員は会社に不要です。

そういう社員がいると仕事が回らなくなります。仕事をサボる人や仕事ができない人は会社にはいりません


会社はプロのスポーツチームと同じ

会社のチーム形態はプロのスポーツチームに酷似しています。

プロサッカーチームの選手はみんな報酬を貰っています。「試合サボります」「試合で手を抜きます」「少し痛いので休みます」という人は不要です。

骨折したり、怪我などでプレーできなくなった人もプレイヤーに含めることはありません。

選手は報酬を貰ってチームのために全力を尽くし、チームを勝たせることを請け負った仕事人です。

会社もプロのサッカーチームと同じです。そこに集まる人たちはみんな給料をもらっています。その代わりにチームのために全力でプレーし、チームを勝たせることを請け負った人たちです。


会社というチームの定義

会社というチームは次のように定義できます。

会社というチームの定義

目的と戦略を持って、長期的に一緒に動いている集団。たんに一緒に仕事をしている集団ではない。

会社というチームに所属する人たちが、一緒になってプランを練り、一緒になって問題解決して、定期的に自分たちの仕事を振り返って反省し、次の行動につなげていく集団です。


会社にとっての生産性や評価とは?

社員やマネージャーが勘違いしがちなところに、自分たちの評価や生産性は、自分たちがいかに頑張ったかだと考えている人がいます。

しかし、そうではありません。

プロのサッカーチームで選手がどんなに激しく動いて、体をボロボロにしながら戦い抜いても、チームワークを無視していたり、試合に勝てなかったのであればそれは、生産性が低く評価されるべきものではありません。

一方、あまり動かなかったとしても、チームの動きに調和して、ここぞというときに点を決めることができれば、それは生産性と評価が高い結果です。

つまり、プロサッカーチームの場合、「得点」という明確な評価基準があります。

会社というチームにおいて評価や生産性を計る基準は、その会社が独自に設定する必要があります。それがビジョン、使命、長期目標や短期目標です。これらに対してどれだけの成果をもたらすことができたかが、評価の対象となります。

会社は社員やマネージャーにその事実を伝え徹底する必要があります。

そうでないと、「私たちはこんなにも身を粉にして頑張ってるのに、全然評価されない」という不満につながり、チームの士気が大幅に下がります。

当然、会社はミッションや使命を何度も何度も繰り返し伝える必要がありますし、設定した目標がミッションや使命にどうつながっているかを説明する必要もあります。



参考

この記事の内容はモルガン・スタンレーやGoogleで人材育成や組織開発を率い、自身も起業家であるピョートル・フェリクス・グジバチさんの著書『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』の一部要約に個人的な見解を加えたものです。

本書は現代の組織に求めれているものは何か?それを得るためにはどうすればいいかが具体的かつ論理的に記されています。

使われている用語は専門用語ではなく、誰にでもわかりやすいものになっていて、例も豊富に乗っている非常に実践的な良書です。

会社を率いている人や部署を率いている人、あるいはマネージャーを目指している人の必読書といえます。

この記事に興味を持たれた方は実際に本書を手に取ってみることをお勧めします。



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