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会社の存在意義は「商品」|マーケティング、営業、経理などその他の部門は商品のためにある

様々な企業が自社独自の商品を販売しています。その商品が世の中にとって価値があり、人々を助けると信じ、それを信じて買ってもらうことで利益を得ています。

ところが、企業の中にはそういった商品よりも、マーケティング戦略や、お金を払う顧客と直接つながる営業、お金を管理する経理など、商品開発に直接携わっていない部門の方が権力を握っている場合があります

これは資本主義的に、売上や損益などお金第一で考えたときにどうしても発生してしまう権力図です。なぜなら、商品開発を担っている人たちは、直接的にはモノを売っておらず、それどころか会社のお金を使っているためです。

だからといって、お金を稼いでいる部署や組織が権力を持つという構造をつくってしまうと、組織は崩壊していきます


企業の存在意義は「商品」

企業が反映し存続するために忘れてはいけないのは、企業が販売している「商品」こそが企業の存在意義だということです。

営業もマーケティングも、経理もその商品を売るために存在しています。営業やマーケティング、経理のために商品があるわけではありません。

商品開発以外の部署が商品に対してできることは、自分の部署に有利になるように話をすすめることではなく、商品をもっとよくするにはどうすればいいかを考え、商品開発チームにアドバイスをするぐらいのものです。

商品開発に対し、過剰に口を出したり、足止めすることで、商品の発展を妨害することは、企業を良くするのではなく、企業の価値を損失させていることを理解しなければいけません。


商品を優先するとはどういうことか?

企業の存在意義は「商品」です。このため企業は何においても商品を優先させる必要があります。

商品を優先するとは、「適切な市場に、適切なタイミングで投入する、適切な商品を開発することを優先する」ことです。

それは決して完璧を期することではありません。主要な80%が完成していればタイミングを逃さないうちに商品を世に送り出すということです。

そして、マーケティングも営業も経理も、この目的を達成することをサポートするために全力で知恵を絞るのが「商品を優先する」ということです。

point

商品を優先するとは、「適切な市場に、適切なタイミングで投入する、適切な商品を開発することを優先する」し、それを全ての部署が最優先とすること。


スピードが最重要

適切な市場に、適切なタイミングで送り出すべき、適切な商品を提供できるなら、そのタイミングを逃さないよう、「できる限り早く提供するというスピードが最重要」となります。

他部署は決して商品開発チームに対して、重箱の隅をつつくような細かい指摘や、重要でないことをあれこれと指図してはいけません

それらは、世に送りだした後に同時並行で修正していくべきものです。


エンジニアに指図してはいけない。出すのは要望

商品を第一優先するとは、他部署が商品開発をするエンジニアあれこれと指図をしてはいけないということです。

というのも、他部署が出すのは一般的な要望で、それをどのように解決するかの手段を考えるのがエンジニアの役目です。

他部署がエンジニアを指示して動かすのでは決していい商品は出来上がりません。指示を出すよりも目的を与えた方が、その指示を遥かに上回る商品が出来上がります。


エンジニアを好き勝手にさせるのとは違う

商品開発を行うエンジニアに指図してはいけないというのは、エンジニアを野放しにして好き勝手にさせるということではありません

エンジニアの管理方法が異なるということです。

製品の組み立てラインのように、細かい指示を出して、指示通りに動かすのではなく、達成すべき目的を与え、そこに向かっていく道をエンジニア自身が考え実現していくということです。

つまり、エンジニアは指示通りに働かせる部隊ではなく、共通の目的に向かって走っていくチームの一員とみなすことです。


商品を実現させることが第一優先

Appleのスティーブ・ジョブズやGoogleやTwitterの経営幹部のコーチングを務めたビル・キャンベルは自身がCEOを務めた会社で、毎週金曜日にエンジニアリング部門の幹部とランチミーティングを行い、その部署が何に取り組んでいるか、何が障害になっているかをピザを食べながら2時間話し合っていました

ビル・キャンベルは元フットボールコーチで、マーケティングと営業を渡ってきた人物で、商品開発やエンジニアとは関係のない人です。

だからといって、エンジニアと話ができないようでは企業を向上・成長させていくことはできないということです。

point

企業にとって商品が第一優先。商品のビジョンの実現に命を吹き込むために、全ての部門が存在する。




参考

この記事の内容はGoogleのCEOと会長を務めたエリック・シュミットやプロダクト責任者を務めたジョナサン・ローゼンバーグらが書いた「1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え」の内容の一部要約と自分なりの解釈を加えたものです。

ビル・キャンベルはAppleのスティーブ・ジョブズやGoogleやTwitterの経営幹部のコーチングを務め、世の中に偉大なリーダーを何人も送り出してきた人物です。

ビル・キャンベルが貫いてきた生き方やそこにまつわるストーリーには、最高のチームを作るためにリーダーやコーチが知っておくべき考え方や行動が宝の山のように詰まっています。

その考え方はビジネスやチームを成功に導くだけでなく、人として幸せに生きるためのより本質的な知恵でもあります。

この記事に興味を持たれた方は、本書を実際に手に取ってみることをお勧めします。あなたの人生をより幸せにし、成功へと導いてくれることは間違いありません。



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