【Vue.js】VueRouterでネストしたルート(入れ子構造のルート)を作成する方法を実例で解説(初心者向け・わかりやすい)

vue-js-prograshi(プロぐらし)-kv Vue.js
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Vue.jsの公式ライブラリVueRouterを使うとSPAのアプリケーションやサイトを簡単に作成することができます。

その際、ルートはネスト(階層構造やネスト)させることができます。


ネストしたルートとは何か?

例えば、ユーザー毎の専用ページ「~/user/ユーザーid」というURLの下に、「~/user/ユーザーid/profile」と、「~/user/ユーザーid/blog」の2つのページが存在するとします。

これを作る時に、いちいち3つのルートを作成するのではなく、ユーザー毎の専用ページ「~/user/ユーザーid」を親として、その配下に「~/user/ユーザーid/profile」と、「~/user/ユーザーid/blog」の2つのページを作成することができます。

こうするとルートやWEBページの構造がわかりやすくなります。

user/userId
 |- profile
 └- blog


ネストしたルートの作成時のポイントと注意点

ネストしたルートを作成するときのポイントと注意点は以下になります。

ネストしたルート作成のポイント
  1. 親となるルートの中にchildrenオブジェクトを作成し、その中に下の階層のルートを定義する。
  2. childrenの中のルートのpathは親要素以下のパスのみを記述する。
  3. 親のtemplateの中に、router-viewタグを設置する。(ここに子テンプレートの内容が表示さる)
  4. router-linkタグで子のルートを指定するときは、to属性の値を親のpath/子のpathとする。


ネストしたルートの作成手順

実際にネストしたルートの作成する手順を実例で解説します。


親となるルートの中にchildrenオブジェクトを作成する

まずはネストしたルートを作成するため、親となるルートの中にchildrenオブジェクトを作成します。

const router = new VueRouter({
  routes: [
    {
      path: '親ルートのパス',
      component: 親ルートのhtmlの内容,
      children: [
         //子ルートを定義
        {
          path: '子ルートのパス',
          component: 子ルートのhtmlの内容
        }

      ]
    }
  ]
})


実例

親ルートのパスを「/user/:id」とし、その下に「/user/:id/profile」と「/user/:id/blog」の2つの子ルートを作成します。

//子ルートのコンポーネント
const Profile = {
  template: `
    <div class="profile">
      <h3>Profileページです。</h3>
      <p>名前:{{ $route.params.name }}</p>
    </div>`
}

const Blog = {
  template: `
    <div class="blog">
      <h3>Blogページです。</h3>
      <p>まだブログは投稿されていません。</p>
    </div>`
}


//VueRouterでネストしたルートを定義
const router = new VueRouter({
  routes: [
    {
      path: '/user/:name',
      name: 'user',
      component: User,
      children: [
        {
          path: 'profile',
          component: Profile
        },
        {
          path: 'blog',
          component: Blog
        }
      ]
    }
  ]
})

const app = new Vue({
  router: router
}).$mount('#app')

子ルートのパスはpath: 'profile',のように、親ルートの「/user/:name」を除外していることに注意してください。

childrenオブジェクトにしたことで、実際のルートは「/user/:name/profile」となります。



親のtemplateの中に、router-viewタグを設置する

現状の状態では、子ルートのコンポーネントを表示する場所がありません。

親のコンポーネントの中に、router-viewタグを設置することで、子ルートのコンポーネントがそこに表示されます。

<router-view></router-view>


実例

親のコンポーネントを作成しその中に、子ルートへのリンクと、子ルートのコンポーネントの表示領域を作成します。

//親ルートのコンポーネント
const User = { template:`
  <div class="user">
     <h2>こんにちは「{{$route.params.name}}」さん</h2>
     <p>ここはあなたの専用ページです<p>

     <!-- ネストしたルート1 -->
     <router-link to="/user/Steve/profile">>プロファイルを表示する</router-link>
        
     <br>
     
     <!-- ネストしたルート2 -->         
     <router-link to="/user/Steve/blog">>ブログを表示する</router-link>
     
     <hr><br>  

     <!-- コンポーネントの表示領域 -->
     <router-view></router-view>
  
  </div>`
} 

以上で子ルートの設定は完了です。



htmlに親コンポーネントのリンクと表示領域を設定する

最後にhtmlファイルに親コンポーネントのリンクと表示領域を作成します。

<router-link to="親ルートのパス">アンカーテキスト</router-link>
<router-view></router-view>


実例

htmlファイルに親ルート「/user/Steve」へのリンクと、親コンポーネントの表示領域を設置します。

<body>
    <div id="app">

        <!-- userページへのリンク -->
        <router-link to="/user/Steve">・ユーザー専用ページへのリンク</router-link>
      
      
      <!-- コンポーネントの表示領域 -->
        <router-view></router-view>

    </div>
    <script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/vue@2.6.11"></script>
    <script src="https://unpkg.com/vue-router@3.0.7/dist/vue-router.js"></script>
  </body>

以上で設定は完了です。


ブラウザの表示

デフォルトでは親ルートのリンクのみが表示された状態です。

 ↓ リンクをクリック

リンクをクリックすると、親コンポーネントの内容が表示されます。

 ↓「プロファイルを表示する」をクリック

親コンポーネントの中のrouter-viewの部分に該当する子ルートのコンポーネントが表示されます。

 ↓「ブログを表示する」をクリック

親コンポーネントの中のrouter-viewの部分に該当する子ルートのコンポーネントが表示されます。


(参考)ネストしたルートのコード

参考として、ネストしたルートの全体のコードを以下にまとめておきます。

.jsファイル

//親ルートのコンポーネント
const User = { template:`
  <div class="user">
     <h2>こんにちは「{{$route.params.name}}」さん</h2>
     <p>ここはあなたの専用ページです<p>

     <!-- ネストしたルート1 -->
     <router-link to="/user/Steve/profile">>プロファイルを表示する</router-link>
        
     <br>
     
     <!-- ネストしたルート2 -->         
     <router-link to="/user/Steve/blog">>ブログを表示する</router-link>
     
     <hr><br>  

     <!-- コンポーネントの表示領域 -->
     <router-view></router-view>
  
  </div>`
} 



//子ルートのコンポーネント
const Profile = {
  template: `
    <div class="profile">
      <h3>Profileページです。</h3>
      <p>名前:{{ $route.params.name }}</p>
    </div>`
}

const Blog = {
  template: `
    <div class="blog">
      <h3>Blogページです。</h3>
      <p>まだブログは投稿されていません。</p>
    </div>`
}


//VueRouterでネストしたルートを定義
const router = new VueRouter({
  routes: [
    {
      path: '/user/:name',
      name: 'user',
      component: User,
      children: [
        {
          path: 'profile',
          component: Profile
        },
        {
          path: 'blog',
          component: Blog
        }
      ]
    }
  ]
})

const app = new Vue({
  router: router
}).$mount('#app')


.htmlファイル

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
    <title>Vue Router</title>
</head>
<body>
    <div id="app">

        <!-- userページへのリンク -->
        <router-link to="/user/Steve">・ユーザー専用ページへのリンク</router-link>
      
      
      <!-- コンポーネントの表示領域 -->
        <router-view></router-view>

    </div>
    <script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/vue@2.6.11"></script>
    <script src="https://unpkg.com/vue-router@3.0.7/dist/vue-router.js"></script>
  
</body>
</html>



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