自分がどんなに優秀でも、上が無能だとドン底に突き落とされる|史記(横山光輝)学び概要まとめ01

historical-chinese-dress-wearing-woman 歴史・人物
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現在に不満がある、幸福と感じられない、自分はもっとできるはずなのに、現状を変えたい。そんな様々な思いを持った人は少なくないと思います。

中国3,000年の歴史書として有名な史記には、賢く生きるためのヒントがたくさん詰まっています。「人」の性質を知り、より豊かに、より幸せに生きるために知っておくべきことが満載です。

そんな生きるためのヒントをシリーズで紹介します。

自分がどんなに優秀でも、上が無能だとドン底に突き落とされる

優秀で組織を思う部下(司馬遷)に、上司(漢の皇帝 武帝)が「お前はどう思う?」と聞き、部下が自分の意見を述べた。

まとを得た賢い意見だったが、上司の欲しいものではなかった。

結果、牢屋に閉じ込められ、鞭で散々叩かれる拷問を数日間受けた後、男の大事なところをナイフで切り取られた。

時代が時代なので、処罰が酷いが、現代でも無能な上司の下についたら、人生を大きく棒に振るぐらいのことはおこる。

昔は逃げたら命を狙われ殺された。でも今は違う。

上司が無能だと思ったら、あるいは、今いる環境にいたら重大な損害をいつか被ると感じたら、すぐにでも手を引くべき。

早ければ早いほどいい。

目先の給与、ボーナス、社会的地位そんなものに囚われていてる場合ではない。

大事なところをナイフで切り落とされたりはしないが、それ以上に大事なあなたの心はえぐり取られて再起不能になってしまうかもしれない。

自分がいる環境、上司をよく観察して、辞めるべきだと思ったのなら、すべてを投げ打ってでも今すぐにやめるべきだ。

心身が健康なら、人は何度でも再起できる。

強敵には友好政策をとる。

劉邦(前漢の初代皇帝)は中国に攻めてくる強敵匈奴(モンゴル)に手を焼いていた。

劉邦のとった策は、贈り物をし、娘を嫁に出す作戦(親和政策)。

結果、友好関係のある平和な間、自国の政治に力を入れた。

そこから時が経ち、7代目皇帝の武帝の頃に国が強大になったタイミングで匈奴に攻め入り征服に成功した。

そう、最終的に劉邦の国が勝ったのだ。

下手下手に出ることは、決して卑しいことではない。むしろ、生き抜いて機会を伺うことは、プライドと戦いたい気持ちを抑え込む忍耐が必要な難しいことでもある。

それができたから、劉邦は歴史に名を残すことができた。一代やすぐに滅びず、長期間反映することができた。

もし、頭を悩ませる強敵と、争い続けたらどうなっていたか?

勝ったかもしれないし、負けたかもしれない。

ただ一つ確実なのは、お互い疲弊して、気づいた頃にはどちらもボロボロになること。

第三者に乗っ取りのチャンスを与えること。

争う、戦う、疲弊するというのはとにかくよくない。そこに美徳なんてない。

争うエネルギーを自国の強化に使って、最終的に安定した勝利を得る。

これほど忍耐と計画力のいる大仕事はない。未来に視点を置いた親和政策は讃えるべき偉大なもの。

戦わないべきときに戦わず、戦うべきときに戦う。なんて素晴らしい戦い方。

学び、それから旅に出よ

旅に出て外の世界を知ることはとても大切。学問を修め知ることも大切。

文字だけの学問では、その土地の風習や気質などその土地の匂いが伝わってこない

司馬談(司馬遷の父)

旅をして見ることは、百の文字よりもほんとうの姿を生々しく捉えることができる。

司馬談(司馬遷の父)

どちらかだけではダメ。そして、重要なのは、学問を修めてから、旅に出ること。この順番が大切。

学問をしておくことで、学び方、学習の仕方を学ぶ。さらに、頭の中で想像を膨らませたり、未知の場所を知ることで興味を抱く。

その状態で旅に出ることで、想像と現実の答え合わせができる。

見たこと感じたことを更に掘り下げることができる。

学問→旅。とても重要。

死よりも屈辱を選べ

大事なところを切り落とす極刑か、死刑か、どちらかの選択を迫られたとき、司馬遷は極刑を選んだ。

極刑を選んだ結果、激しい痛みに襲われ、辱めを受け生きる道となった。

しかし、生きる道を選んだことで、結果、十数年という時をかけ、人生でやり遂げたかった「史記」の編纂を成し遂げることができた。

辱めや痛みが嫌で命を絶つ道を選んでいたら、永遠に成し遂げられないままだっただろう。

恥や世間体があったとしても、可能性があるのは生きる道。

それほどの屈辱に耐え、虎視眈々と生きていけば、いつか成し遂げる日が来る。

死か激痛と屈辱、そのどちらかの選択肢しかない場合、もし、心のどこかにやり残していることがあるなら選ぶのは後者だ。

女に入れ込んでいるヤツは父親であっても早々に見限れ

女に入れ込んでいる人は正常な判断ができない。

その女性がまともであればまだいいが、自分の都合の良いように企んでいる場合は危険。その女性の気に召してなければ、陥れようと企んでくる。ひどい時には命を狙われるかもしれない。

そうなる前に距離をおき、自分の身の回りを強めたり、対策を打っておく必要がある。

晋の統治者 献公(けんこう)は驪姫(りき)という女性に入れ込んだ。もともと子供はいたが、驪姫との子供を後継にしたいと考え、他の子供を遠ざけ始めた。

他の子達は優秀で人望があったことや、父のことを信頼していたこともあり、最初は警戒していなかった。

驪姫は献公の前では他の子供を推薦するようなウソをつき良い女を演じた。裏では悪い噂をばら撒いて他の子達が足をすくわれるのを狙っていた。

そんな中、他の子を追い込むために、その子らから父へのお供えものに毒を入れて、子供が父の暗殺を企んだように仕組み、父が子を攻め滅ぼすように仕向けた。

生き残った子供もいたが、死に追いやられた子もいた。

実の親だからといって、皆が愛してくれるわけではない。危険を感じたら、早々に見限るべきだ。そうしないと自分の人生を失うことになる。

組織を強化するには従業員を富ませよ

力の拮抗するライバルが多く、取るか取られるかのピリピリした状況の中でやるべきことは、自分の組織に属する人々を豊かにすること。

領土を狙う周辺諸国が多いことを気に病んでいた桓公(斉の王)に、超優秀な部下である管仲が国を強くするために出した戦略は、

商業を奨励し、人々を豊かにすること。

なんで国を強化するのに農民など一般市民の商業を盛んにする必要があるの?なんの関係があるの?という疑問に対する回答は逆算していくことで導かれる。

「国を強くしたい」→「お金が必要」→「お金は一般市民が使い・収める」→「一般市民が豊かになる必要がある」→「一般市民が心配せず働ける状態にすることが必要」→ 「一般市民を豊かにする」

だから、まずは下の人を富ませる。

「一番大切なのはまず与えること。そして取る」

理不尽な約束でも、破ってはいけない

過去に脅迫されて結ばされた約束があった場合、もしその後にその約束を踏み倒す力を得たとしても約束を破らない方がいい場合もある。

斉の皇帝 桓公(かんこう)は過去に、脅迫されて領土を渡す誓約書を書いた。

それは認めることができず、その屈辱を晴らそうと考えたが、優秀な側近の管仲に諌められた。

「脅迫されてやむを得なかったこと。ただ、約束は約束。それを無視して攻め入れば、一時の気晴らしにしかならない。しかもその結果は平気で約束を破る男とみなされる。百害あって一理なし。」

「一時の感情に溺れてはいけません。」

雪辱を晴らすことは自分が当然だと思うこと。ただし、周りはそうは捉えない。

桓公を脅して約束を結ばせた人は、一時的に領土を得ることはできた。だが、恨みを買うし、周りからしたら、脅してでも領土を奪う危険人物とみなされ警戒される。

そうなってしまっては、この先に心休めるときはなく、また、信頼して協力できる関係を築いていくのも難しくなる。

一時の感情に溺れたものは、未来の成功を手放す。

感情に流されず、大局を見たものが未来の成功を手にする。

上に立つものの行いが手本になり、噂となり広がっていく

上に立つものが、自分の身を切って分け与えると、その噂はたちまち広がり、名声がますます高まる。

名声が高まれば信頼を得やすく、より自分のやりたいことが自由にできるようになる。

昔、他の国の者は将軍であっても、自国の領土に踏み込むことごできない慣わしがあった。

しかし、敬意を表し、護り付き従おうとついその領土に踏み入ってしまった王がいた。桓公はその王に対して、罰を与えず、その入ってきてしまったところに線を引き、そこを新たな国の境界として定め、自分の持っていた領土を与えた。

この器の大きな出来事が、桓公の名声をより一層強めた。

なによりも大事なのはまず与えること。それから取ること。

しきたりやルールは上手く使うもの。時に破り変えることが絶大な効果をもたらす。

弱いものを守るメリット

強くなるとその自分を頼ってくる人たちが現れる。その人たちを助けることは時間も手間もかかる。

そうすることで地位が保てるし、また、代償として莫大な貢物が届けられる。

覇者になれば、同盟国を外敵から守ったり、内乱を解決しなければいけなくなる。だがこれをすることで、手間や損失以上の莫大なメリットを教授できるということ。

助けたり、戦えば、スキルや経験は増えていく。貢物があれば組織はより富んでいく。つまり、弱いものを助けることに時間を使うことこそ地盤を盤石にすることにつながる。



参考

この内容は、「横山光輝(よこやまみつてる)」さんの、「史記(しき)」で書かれている内容です。

史記?中国の歴史所でしょ?なんか古臭くて、お固くて、現代人には必要ないね。時代遅れ。なんて思わないでください。

絵はシンプルで、とにかく読みやすくて、人間模様がありありと書かれています。

内容は、人が死ぬときは死ぬ、陰謀が成功するときは成功する、才能ある人も時代の流れにあわなければ滅びる、時代の流れに合えば悪いやつも成功する。そんな歴史上の事実がそのまま描かれています。

脚色されすぎたり、大人の都合で大幅カットされているわけではないので、学びも多いです。

この諺の内容はたったの数ページ(全体の0.05%)。また、記事は厳密さよりも、「わかりやすく興味を持てること」を重視しているため、もっと詳しくしりたい!と思った人はぜひ手にとってみることをお勧めします。


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